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ギフテッド

ぎふてっど

平均から突出して高い知能を持った人間。もしくは同名のフィクション作品。
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曖昧さ回避編集

  1. 先天的に、平均よりも高い知能、またそれを持つ人物(主に子供)のこと。本項で記述。
  2. 1.のギフテッドをモチーフ・ メインテーマとした作品名。下記を参照のこと。
  • 作品名

数が多いため、pixivに関連項目があるものを中心に記述。

  1. 二丸修一によるライトノベル。本項で記述。
  2. 原作:天樹征丸、漫画:雨宮理真による、少女漫画誌『なかよし』にて連載中の推理漫画。およびそれを原作としたテレビドラマ。→ギフテッド(漫画)
  3. アメリカの映画。→gifted
  4. 山田宗樹による小説。2014年発表。

1.の概要編集

平均より著しく高い知能、またそれを持った人物(主に子供)のこと。

名前は英語の「gift」(贈り物)に由来し、「まるで神から特別に与えられたような才能」という意味が込められている。日本における天才神童という言葉に近いが、完全に同じ存在を指すわけではない。


定義・基準に関しては現在でも論争があり明確には決まっていないものの、ギフテッドに関する長期研究を行っている機関ではおおむね「知能指数130以上」で認定される。従来の言葉で言うところの「高IQ」に相当する。

アメリカが1993年に発表した定義では「同世代の子供と比較して、突出した知性と精神性を兼ね備えた子供のこと」とされている。


ギフテッドが主に数学言語科学ITといった論理的・体系学的な分野の知力が高い人物を指すのに対し、同様に突出した能力を持っていて、抽象的な物事の表現や創造性の高さなど、芸術やスポーツのような分野において優れた才能を示す人物はタレンテッドと呼ばれる。


多くの分野において、分析力、理解力、記憶力、応用力といった総合的な知能が優れる人物のことを指す場合もあれば、(学問の世界の)特定の分野においてきわめて高い能力を持つ人物を指す場合もある。

日本の文部科学省では、人によって「ギフテッド」の指すところやイメージする対象が異なることを理由に、ギフテッドに相当する児童生徒を「特定分野に特異な才能のある児童生徒」と表現し、能力の発揮される分野やその程度を厳格に定義しているわけではない。


一般的には「天才」というと良いイメージが先行するが、知能指数の項目の通りIQの差が大きければ大きいほど(平均的なIQの)他人との考え方の違いが際立ちやすく、世間の「ふつう」「あたりまえ」に迎合できず、自分の言動や能力について他者から理解を得にくいことで苦悩を抱える人も多い。

優秀な能力が故に(学校などで)周りに馴染めない状態のことを「落ちこぼれ」ならぬ「浮きこぼれ」と称する組織もあり、ギフテッドが「浮きこぼれ」になってしまうこともしばしばある。


また、自閉症スペクトラムを筆頭とする発達障害(※ここでは、知的障害を伴わないケースを指す)の特性の一つに「特定の分野で強い集中力を発揮する」「様々なものに興味関心を抱き落ち着きがない」というものがあり、ギフテッドとの類似点としてしばしば議論の的となる。実際、日本においては発達障害の検査の過程でIQテストを受けた結果、高IQであることが発覚するというケースも多く、ギフテッドかつ発達障害(2E。Twice-Exceptionalの略で、「二重に特殊な」という意味)の人は少なからずいる。

しかし発達障害とギフテッドはそれぞれ全く異なる概念であり、ギフテッドは必ずしも発達障害傾向があるとも、発達障害があるからと言ってギフテッドの可能性があるという話にもならない。発達障害は「知能(IQ)を含めた能力の凸凹」が大きな要素であり、必ずしも「その人にとって高い能力」が「世間一般においてきわめて高い能力」となるわけではないためである。


一方、ギフテッドを発達障害と同じように「集団における特異性」とみなす場合もある。ギフテッドが能力の高さから集団に溶け込めず「浮きこぼれ」になるのと、発達障害がその特性ゆえに集団に溶け込めず「落ちこぼれ」になるのは、彼・彼女らが集団の構成員として特異な存在のためであり、両者は表裏一体であるといえる。


「生まれながらに特別な才能を持つ」という共通点からサヴァン症候群とも混合されがちだが、サヴァン症候群は基本的に知的障害や重度の発達障害を持ちながら特定の分野における優れた才能を持つ人物を指し、必ずしもギフテッドのように総合的な知能が高い訳ではない。また、サヴァン症候群はあくまで「本人の全般的な能力から一つだけ才能が突出している」ことを指し、世間一般からみてその才能が特別優れているわけではない。


ギフテッドの一つの基準となっているIQは、生活年齢から相対的な知能の高低を調べる基準のため、年齢によって(若干の)変動があるのが普通であり、仮に幼いうちは高い数値が出ても、年齡を重ねるごとに年相応になっていくケースも少なくない。また、必ずしも高IQ者が全員才能を見出されて特別教育を受けたり、能力を生かした知的労働に従事していたりというわけでもない。

「十で神童、十五で才子、二十歳過ぎれば只の人」という言葉があるように、ギフテッドの才能があくまで「子供にしては」という程度なのか、また大人になってからも周囲と比較して能力が相対的に高く、それが十分に発揮できているかは、個人差、環境差が大きいと言える。


教育の現場での扱い編集

アメリカや一部ヨーロッパの国々では、小中学校などで通常の教育課程から逸脱した能力を持つギフテッド向けに特別教育が行われている。

日本でも近年になってテレビ番組などで取り上げられ、関心が広まっており、アメリカ同様特別教育の導入が検討されている。


ただし、現状ギフテッド向けの教育が十分に体系化されているとは言い難く、勉学以外の生活能力やコミュニケーション能力の習得・成長も課題となっている。

例として、発達障害や不登校などで「生きづらさ」を抱える子供たちのための特別支援教育を実施しているNPO法人・翔和学園(東京都中野区)では、2015年より高IQ、特に理数系に関心の高い子供たちに向けて特別な講義を行う「アカデミックギフテッドクラス」を開設した。

しかし、本人たちの得意な(あるいは、特異な)才能を伸ばす方にだけ力を入れすぎた結果、基礎的な知識や理論の学習が疎かになり、努力・協調性といった非認知能力を年齢相応に成長させることができなかったこと、子供たちが他のクラスの(障害のある)子供達に差別意識を見せるようになったことなどを理由に、2018年にクラスを廃止することとなった(※その後「ギフテッド・2E対応クラス」として、IQや発達障害の有無にかかわらずすべての子供たちを受け入れる方針で再開している)。

NPOの代表は廃止について「自分たちの失敗、挫折であり、子供たちに非があったわけではない」と語っており、高IQも障害も一つの(社会の一員としての)特異性であり、社会でどう生きていくかを支援する必要があると考えているという。→参考




2.の概要編集

二丸修一によるライトノベル。イラストはりょう@涼

あらすじ編集

ギフテッド ── 神から与えられた頭脳を持ちながら、苦しみから逃れられない悲劇の存在


世界最高峰の企業天子峰 ── その幹部候補生が閉鎖都市に集められた。ただし、人権のないZランクの市民という扱いで。 候補生のひとりである俺、加納弥助は、数々の天才たちと共に幹部を目指すことになる。勘で必ず正解を言い当てる小学生、エル。才色兼備の同級生、光明寺綾芽。暴走族風の謎めいた男、伊勢七彦。 幹部になることができれば、途方もない金と地位が手に入る。栄誉を求め、天才たちが命を賭けるゲームが始まった。

(電撃文庫公式サイトより)

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