「フン。迂闊に飛び込むバカではないか…」
「ならば、こちらから攻めさせてもらう」
「にらめっこは性に合わないのでな…」
概要
千年前の魔物の中でも高い実力を持つ魔物の一体(アニメ版ではゾフィスに選ばれた「四天王」の一人として登場している)。
CVは中村悠一氏。
本の持ち主は玄宗(詳細は個別記事を参照)。
公式情報としてプロフィールが明かされていないため、人間換算年齢や好物等は不明。
本の色については、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」にてライトターコイズと解説されている。
何かと玄宗の方に注目が行きがちではあるが、ツァオロン自身も非常に高い攻撃力を持ち、当時のティオが修得していた全ての防御呪文を破壊したほどの強者である。
ゾフィスによって復活した千年前の魔物の中ではただ一人オウ系呪文を使用している点も踏まえると、ベルギム・パムーン・デモルトと共に選ばれるに相応しい実力者であることは確かだろう。
人物像
容姿
逆立てた水色の髪、ゆったりめの中国風衣装、右手で持った数メートル以上もの長さを誇る棍が特徴的。
露わになっている両腕の筋肉も非常に逞しく、同じく武闘派のダニーやウォンレイにも引けを取らないほどに鍛え抜かれているのが見て取れる。
補足:棍について
武器である棍については、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」にて、
- レイラ、ツァオロン、パムーンなどの術に使われている武器は、それぞれ身体の一部。
- 使いたい時に自由に出し入れし、思いのままに操れる。
- ダメージを受ければ壊れるけど、回復もする。
と解説されている。
よって、「一度棍が壊れてしまえば、以降は二度と術が使えなくなる」という事態に陥るわけではない。
性格
「千年もの間石にされ続けた」ことで攻撃的になっている魔物が多い中、ツァオロンは比較的冷静な振る舞いが一貫しているように見える(公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」でも「クールに棍を舞わせる超武闘派」という紹介文が書かれている)。
そもそもとして台詞が少なく、パムーンやレイラのように「石に戻される恐怖」に怯えているような様子も見受けられないため、どのような心持ちで戦っていたのかは不明な点が多い。
とはいえ、逆に戦いを拒んでいるような様子も無く、原作131話で玄宗が参戦の理由を語っている際にはニヤリとした笑みを浮かべているため、アムルがガッシュに話していたような「本気で戦いを楽しんでいる」部類である可能性が高い。
一応、「元々は高潔な武人だったが、千年も石にされた影響で精神が歪んでしまい、玄宗と同じような戦闘狂になってしまったのでは?」という深読みもある。
術
術属性については、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」にて「格闘」属性と解説されている。
これまで登場した格闘属性の魔物であるキクロプ・ダニー・ウォンレイとは異なり、「自身の身体」ではなく「武器」を強化するタイプ。
エルド
棍に術エネルギーを纏わせ、殴打や刺突で相手を攻撃する。
ゴウ・エルド
ゴウ級に強化されたエルド。
棍自体の見た目は変化しないものの、纏っている術エネルギーが一回りほど大きくなっている。
他のゴウ級呪文と同じく、ティオのセウシルを一撃で砕くほどの威力を持つ。
ガンズ・エルド
棍が増えたように見えるほどの高速突きを放つ。
発動シーンをよく見ると棍が術エネルギーを纏っていないため、おそらく「棍を強化して速度を上げている」というよりは「自動で高速突きを放つ」ようなタイプの術だと思われる。
ザオウ・ギルエルド
ツァオロンの最大術であり、作中でも希少なオウ系呪文の一つ(オウ系についての解説は「術(金色のガッシュ!!)」の記事を参照)。
頭部が鋭い刃のように尖った巨大な鮫を棍から出現させ、突き出すようにして攻撃する。
原作36話から約95話に渡って無敗を誇っていたティオのマ・セシルドを初めて破壊するどころか、ギガノ級を余裕で跳ね返す強度のギガ・ラ・セウシルすら破壊し、更にはウォンレイのオウ系であるラオウ・ディバウレンすら余力を残して打ち破るほどの超強力な呪文。
正確な威力は不明だが、上記の描写からディオガ級(もしくは並のディオガ級以上)は確定だろう。
活躍
初登場は原作129話(本格的な活躍は130話から)。
一丸となってデボロ遺跡に乗り込んできたガッシュ陣営をゾフィスが分断した後、中華風の部屋で玄宗と共にティオペア&ウォンレイペアと対峙。
迂闊に飛び込まないウォンレイ達に対して先手を打ち、リィエンから直接狙われた玄宗も高等武術を披露し、流暢に喋り出したことで一行を驚かせる。
玄宗も「ゾフィスに心を操られていない」「自分の意志で参戦した」と経緯を語った後は前線に飛び出し、魔物と本の持ち主が二人一組で肉弾戦を仕掛けるという作中初の戦法でウォンレイ達(と読者)に衝撃を与えた。
そして作中でも屈指の格闘能力を持つウォンレイと互角以上に渡り合い、ティオの防御呪文を全て軽々と打ち破るといった圧倒的な攻撃力を見せつけていく。
ウォンレイが単独で戦い始めてからも格闘属性の術を互いに撃ち合い、終盤には渾身のラオウ・ディバウレンをもザオウ・ギルエルドで打ち破り、彼を満身創痍にまで追い詰める。
更には「月の石」で心の力を回復し、万全の状態でトドメをさそうとするも、ティオと恵の強い想いが込められたサイフォジオによって回復するウォンレイとリィエン。
4人分の強い想いが乗せられたラオウ・ディバウレンは数倍ものサイズに強化されており、ザオウ・ギルエルドに圧勝。
攻撃の余波が玄宗まで届いた際に本が燃え、魔界へと帰っていった。
一人残された玄宗はウォンレイと拳を撃ち合うも、
「言ったハズだ」
「道楽で戦ってるあなたとは、戦いに対する覚悟が違うと…」
と強い想いを宿したウォンレイに気迫で押し負け、最後には奥の壁まで吹き飛ばされ、そのまま全身を強打して気絶した。
原作最終話では魔界に帰ってからの様子も描かれており、バリー・キース・ロデュウと同じ学校に通っている模様。
また、玄宗に関しても現在の動向が作者ブログにて明かされている(詳細は「玄宗(金色のガッシュ!!)」の記事を参照)。
関連タグ
ベルギム・E・O/パムーン/デモルト……千年前の魔物の中でも高い実力を持つ魔物達。デモルトとは「術属性が同じ」「棍を扱う(デモルトはリゴン・ゼモルク)」「本の持ち主が心を操られず、自身の意志で参戦している」と意外にも共通点が多い。
ヴィンセント・バリー/キース/ロデュウ……原作最終話で同じ学校に通っている魔物達。