概要
エル・グレコ、ゴヤと並ぶスペイン絵画黄金時代を代表する画家のひとり。
ピカソなど、多くの後世の優れた画家達に多大な影響を与えたことでも知られる。
出自は決して良くはなかった(とされる)が、24歳の若さでスペイン国王フェリペ4世の宮廷画家に任ぜられ、その後死去するまで王宮生活を送った。晩年には騎士の称号も得ている。
御用画家として王族達の肖像画を多数制作したのは勿論のこと、その王宮内で慰み者とされていた小人や道化師達などを、王族に向けるのと何ら変わらない公平な筆致・視点で描いたことでも有名。
代表作は「ラス・メニーナス(宮廷の侍女達)」「鏡を見るヴィーナス」「ブレダの開城」など。
日本では主君フェリペ4世の王女・マルガリータ の可憐な幼少期の肖像画作品群が、もっとも有名だろう。
……ただ一応念のために言っておくと、決して「ょぅι゛ょが好きー!」な不純動機でこれらの作品を描き続けたわけではなく、写真の無い時代に王子王女の成長記録を描くのはあくまでも宮廷画家としての職務であり、またベラスケス自身は王女が9歳の時に死去しているのでその後の成長した姿の肖像画を描きたくても描けなかった、だけの話である。
(ちなみにマルガリータ王女もその後21歳の若さで、嫁ぎ先のウィーンにて病気のために亡くなっている)