概要
ドレイコとは ファンタジー映画「ドラゴンハート」に出てくる竜の怪獣キャラクターで、通称「ドレイコ」として親しまれている。
作中では、最初、主人公のドラゴンキラー・ボウエンと殺し合いの戦いを演じるが、その後和解。ふたりで組んで「インチキなドラゴンハント」で賞金を稼ぐことになる。
二人の間には次第に強い絆が生まれ、暴君アイノン打倒の一揆に参加していくことになる。
デザイン・外見上の特徴
- 頭部・顔面部
後頭部には8本の大きな角がありスティラコサウルスに似たデザインになっている。
顔はカルノサウルスに似たデザインとなっている。
今までの竜のデザインは、首長竜のように「首が細長く、頭部と前足が小さい」ものが多かった。
しかしドレイコは「獅子やグリフォンのイメージ」をもとにデザインされているため、「頭部と前足が大きく」「首が太く短く」なっている。
- 胴体部
背中からは蝙蝠のような翼が生えている。
首から背中にかけ、大きなとげが並んでいる。
- 翼
蝙蝠のような皮膜の翼には、うろこ以外に羽毛も生えており、始祖鳥や羽毛恐竜を思わせる。
- 尻尾
尻尾の先はひし形で、鋭い刃状。攻撃の時、鍵爪状に展開し、尻尾を振り回して切り付けて攻撃する。この先端部を用い、敵を切り裂き串刺しにすることができる。
- 体色
赤竜だが、劇中では背側は褐色~赤褐色、腹側は薄茶色、各部に黒い斑点が散らばる。
- その他
劇中では、貴族を食べた骨が歯に挟まっている描写や、ボウエンと一緒に晩飯に肉を焼くシーンがあるので、肉食あるいは肉食に偏った雑食と思われる。
キャラクター・性格
非常に思慮深く、多くの知識を持っている。
人語を理解し、流暢に会話する事も可能。
もともと人間に発音できるようなきちんとした名前が無かったが、ボウエンに「ドレイコ」という名前を付けてもらった。
ドラゴンらしい強面を有し、長い年月を過ごしてきたゆえの知性と落ち着きとを持つが、同時にどこか人間臭い一面も有し、ボウエンとの会話では焦って鼻を掻くといった仕草も見せた。また、好戦的ではないが、ドラゴンゆえに戦いを挑まれる事もそれなりにあり、そのたびに返り討ちにしてきた。上記の、歯に挟まったままの貴族の骨は、その時に襲われ食い殺したものである。
睡眠サイクルも人間とは異なり、数日間は徹夜で戦い続ける事が可能。
鼻から火球・火炎を放つ事が可能で、それを用い攻撃を行う。
潜水し 羽を使って泳ぐことも可能である。
ボウエンが多くの竜を殺してしまったため、ドレイコは最後の一匹になってしまった。(そのためドレイコを殺してしまうと、ボウエンはドラゴンスレイヤーとしての職を失うことになる)
死んだのちに星になることを希望している。これは「生前に善行を積む事で、死後に天空に昇り、星座となる」というドラゴン族の伝説に則ったものである。
そのため、良い行いとして「暴君の息子だった、瀕死のアイノンに、自分の心臓半分を与える」事で、その命を助けた。その際にもアイノンに「騎士道精神に則り、慈悲の心を持つ王となるように」と誓わせている。
しかしこのため、アイノンとドレイコの間に命のつながりができてしまった。そしてアイノンは誓いを破り、前王以上の暴君と化してしまった。
かくして、暴君アイノンを抹殺するには、ドレイコ自身もまた死なねばならない運命となる。
ボウエンはかつてアイノンの剣術指南を務めており、幼い日のアイノンを知っていた。そのため、「成長して暴君となったのは、ドレイコが心臓を分けたため」と誤解してしまい、そこからドラゴンスレイヤーとなってドラゴンを殺害するようになっていた(実際は、アイノン自身の性根が父親譲りの冷血漢であったため、ドレイコは関係が無かった)。
ドレイコの声優は、ナイトの称号を持つイギリスの名優ショーン・コネリー。
ドレイコの分身たち
- ドレイク:「ドラゴンハート 新たなる旅立ち」に登場する小竜。ドレイコの忘れ形見で面影がある。爬虫類トカゲの中にはヨアソビトカゲ(イボヨルトカゲ)・コモドドラゴンなどメスだけで単為生殖が可能な種がある。第1作劇中でボウエンに向かって「あのメスのドラゴンはお前が殺したのか、いいやつだったのに」というセリフがあるのでドレイコはオスでドラゴンはオス単体でも子孫を残せるということになる。(ドレイコは最後の竜なので繁殖のパートナーがいないことになる。あるいは死んだメスドラゴンとドレイコの間に卵が産まれてずっと休眠していたかどちらかである。)
- ドラゴ:「ドラゴンハート 最後の闘い」に登場するドラゴン。ヤギのような2本の大きな角がある。体の色はダークグレー。ケナー社フィギュア「レザーソードラゴン」のデザインにやや似ている。ドレイコより細身で面長な印象。背中のとげも細くてシャープである。
映画「ドラゴンハート」シリーズ
- 「ドラゴンハート 新たなる旅立ち」第2作・前作の続編
- 「ドラゴンハート 最後の闘い」第3作・舞台・設定は新規のもので続編ではない。
- 「ドラゴンハート 〜新章: 戦士の誕生〜」第4作
関連イラスト
関連商品
ケナー社(現在のハズブロ社)からアクションフィギュアが販売されていた。
ドレイコは小サイズと大サイズ(のちにリメイクされ「エレクトリックドレイコ」として)販売。
他にも、ボウエンやアイノンなどの登場人物や、映画未登場のオリジナルドラゴンがフィギュアで販売された(レザーソードラゴン・グリフォンドラゴン・メデューサドラゴンなど)。
いずれも日本国内未発売となっている。
ガレージキットとしては、ソフトビニール製のものが5千体限定でモノグラム社から発売。その他、レジンキットもいくつか作成されている。