概要
英霊キャプテン・ネモが生み出した分身達。
潜水艦の、ましてや軍艦の運航はサーヴァントとはいえネモひとりでは不可能なのだが、ネモはこの分身達を召喚することにより、一騎だけで潜水艦の操縦を十全に行うことができる。
大勢の人員が必要な工事にも転用可能で、古典的な秘密基地に近かった彷徨海のエントランスをたった2週間で旧カルデアとほぼ同じ状態に仕立て上げた。
この分身能力は英霊ネモや神霊トリトンに由来するものでは無く、彼のマスターとなったシオンの存在が影響している。
アトラス院の基本思想にして秘匿技能である『分割思考』、それを歴代でも有数に扱えていたシオンがキャプテンを召喚する際、魔力パスを通じて彼の霊基へと組み込む事を試みた。
その結果、それに『誰でもない存在』を冠するネモ、化身として己を分ける素養を秘めた『神』たるトリトンの要素が組み合わさり、自身の魔力を分散する事で『自分とほぼ同じで、それぞれの役職に特化した分身』を作れるという、全く新しいこの複合サーヴァント固有のスキルとして独自発展したのである。
シリーズの面々
分身と表現しているが、本質は「キャプテン・ネモの能力やIFの可能性を細分化・擬人化し、自立稼働するよう調整した人型端末」といえるもの。
出したり引っ込めたりすること自体は本体たるキャプテンの意思で自在に可能。逆に個々の意思をコントロールすることは出来ない様だが、それぞれの情報を共有することは出来る。
作中の描写から、かなりの距離を離れていても自立稼働や情報の共有ができる様子。
その一方で情報を共有していながらも、それぞれのシリーズが別人格であるため、ネモの本音や隠し事が他のネモ・シリーズを通してバレてしてしまう事もある。
それぞれ性格が違い、役割に応じた格好をしているが、共通の特徴として目の色と毛先を含めた髪の色がネモと同じになっている。
また、本体が霊基再臨で姿を変えるのに対して、シリーズの面々は再臨しても格好はそのままになっている。
大元のネモ、トリトン共に男性であるのだが、エンジンやベーカリーのように女性体のものも存在する。
これは女性たるシオンの影響により生まれたスキルである事や、ここまでの変質に伴う「存在の揺らぎ」も関係している模様。
キャプテン本体も脚部がヒールを履いた女性のものになっている等、本来は性別不詳のサーヴァントなのだが、カルデアでの出来事を経て『ネモ』である事を決めた時点で、本体は男性体の定義に落ち着いた模様。
なお、この分身能力には「分身同士で意見が割れると纏まらない上に本体がフリーズする」「増やす程本体が弱くなる」という弱点もあり、虚数大海戦ではそこを突かれて暴走を招いてしまった。
それ故、使えるなら無条件で使った方がいいというものでもない様である。
個性豊かなネモ・シリーズを演じているのは、全てネモの担当声優花守ゆみり氏。
ノーチラス号の作業員を務めるネモ。全員男性。
この個体だけ一度に何体も出現する。性格は総じて賑やかで子供っぽい。バトルグラフィックではネモの指示で攻撃の補助を行う。
烹炊所担当の調理師ネモ。女性。
明るく面倒見のいい性格。名前は「ベーカリー」だがパンや洋菓子以外の料理も作ることができる。
医療スタッフのネモ。
ノウム・カルデアではダ・ヴィンチちゃんの医務室で勤務している。お淑やかで大人びた性格だが、急患の時はすぐさま駆けつけ迅速に的確な処置を施す頼れる医者となる。
学者のネモ。
上陸時の探索や学術的解析、戦略立案を主務とする参謀役。エキセントリックな発言の絶えない不思議ちゃん。シナリオでも説明役などで出番が多い。
機関工のネモ。女性。
常時船の機関室に詰めている、伝法な口調の姉御系。無茶な航行で機関部に負荷が掛かるたびにキレながら修理する苦労人。
ノーチラス号のエンジンの整備、修理だけでなく制御も担当している様子で、キャプテンであるネモからの指示で機関を動かしている。
性別に関して
2023年1月現在、ネモ・シリーズのうち台詞内で自身の性別を明かしたのはキャプテン、ベーカリー、エンジン、マリーンのみ。
プロフェッサーとナースについては明言されていないものの、Materialにおいて性別比は3:3であると記載されていることから2名のどちらか一方が男性/女性である可能性が高い。
結髪のリボンの有無やバレンタインに贈った(贈ろうとしていた)もの、及びイベント内でキャプテンがメガネに対し放った「男の僕には馴染みはない」という台詞からプロフェッサーが女性、ナースが男性であると示唆されている。
英語版FGOにおける三人称は共にShe(女性形)と2名両方が女性である扱いになっているが、これを採用すると性別比が合わなくなる。
タグとしての利用
ネモ・シリーズにはそれぞれ固有の名前があるため各個体の名前がタグ付けされることが多いが、彼らが二人以上同じイラストに写っている場合などはこちらのタグが用いられることもある。