概要
ノーフォーク級フリゲートとは、イギリス海軍が保有しているフリゲートの艦級。『23型フリゲート』とも呼ばれる。2017年12月現在、最新のフリゲートでもある。アマゾン級フリゲートにはなかったヘリ格納庫を搭載し、フォークランド紛争の戦訓を反映して個艦防空用のシーウルフ防空ミサイルも追加されたため、全長が133mに延長された。
船体形状はステルス性に配慮したものとなっており、レーダー反射断面積減少の為、艦橋、艦首などがそぎ落としたような鋭い形状となっている他、電波吸収材を含む塗料が使用されている。機関方式としては、それまで採用されてきた巡航時と高速発揮時で異なる特性のガスタービンを使い分けるCOGOG方式ではなく、巡航時はディーゼルエレクトリック方式による電気推進とし、高速発揮時にはガスタービンを追加するCODLAG方式が導入された。これによってCOGOG方式では出来なかった全速度域のカバーを行いつつ、電気推進の導入によるディーゼルエンジンの配置の自由度を増すことで、水中放射雑音の大幅な削減が期待されている。
兵装としては、個艦防空用として先述したシーウルフ防空ミサイルを搭載している。これはブロードソード級フリゲートにも搭載されたものだが、垂直発射仕様のGWS.26となっており、ブロードソード級と比べて搭載数が半減した代わりに即応性が大きく向上したタイプとなっている。また、これによって空いた余剰スペースを生かして、ハープーン対艦ミサイルも搭載されている。主砲もブロードソード級に引き続き55口径114mm単装速射砲を搭載しているが、設計がある程度固まった段階で追加されたために本来あるべき位置よりも艦首側に配されてしまっており、艦橋から艦首への視界を妨げている上重心が艦首側にずれたために必要以上に艦首が波を受けるというデメリットも抱えることになってしまった。
対潜兵器としては2連装短魚雷発射管を搭載しているが、アマゾン級・ブロードソード級に引き続き搭載する哨戒ヘリコプターが主体とされている。ただ、両級とも搭載する哨戒ヘリコプターは比較的小型のリンクスだったのに対し、より大型のマーリンやシーキングにも対応できる設計となっている。