概要
パン・オ・ショコラとは、「チョコレート入りのパン」を意味するフランス語で、その名の通り、チョコレートを中に詰めたパン。
チョコクロワッサンに似ているが、パン・オ・ショコラには「四角く成形したクロワッサン生地の中に、2筋のチョコレートだけが詰められている物」という定義があり、厳密には区別されている。
歴史
1830年代を起源とするとされる。もともと、子どものおやつとして、パンにチョコレートを入れたのが始まりとも言われる。しかし、起源ははっきり分からず、諸説ある。
フランスの特定地方の歴史・伝統に根差したものではないらしい。
呼び名
多くの国・地域では「パン・オ・ショコラ」と呼ばれるが、他にも様々な呼び名がある。特にフランス国内では「パン・オ・ショコラ」か「ショコラティーヌ」かを巡って、2018年に呼び名を巡る修正案が出され、議論になったことも。
否決されたらしいが、地域ごとの呼び名を尊重して、併記なり、色々方法はあると思うが…。
表記 | 呼び方 | 呼ぶ地域 |
---|---|---|
pain au chocolat | パン・オ・ショコラ | 仏北部、他の国(一部除く) |
chocolatine | ショコラティーヌ | 仏南西部、ケベック(カナダ) |
petit pain au chocolat | プティ・パン・オ・ショコラ | 仏北端部、アルザス周辺、ベルギー及びスイス一部 |
croissant au chocolat | クロワッサン・オ・ショコラ | 仏東部の一部 |
couque au chocolat | クク・オ・ショコラ | フラマン語圏(ベルギー)一部※ |
註釈
※ワロン語境界地域。「couque」は、オランダ語でビスケット、ケーキの意「koek」に由来
食べ方
フランスでは、午後のおやつの定番で、学校から帰ってきた子どもに、夕食までのおやつによく食べられている。また、朝食や昼食としても食べられる。
クロワッサンの隣で売られていることが多い。
また、温かい状態が美味しいとされ、パティスリーやブーランジェリーで温かい状態で売られていたり、注文後にオーブンで温めてから渡される。
アメリカ合衆国でも朝食の定番で、チョコレートがとろけるほど温めることも。
イランでは、スーパーやコンビニでパック売りされていることが多い。パン店でも売られているが、このパック入りが、学生の手軽な朝食として人気。
関連タグ
表記ゆれ:パン・オ・ショコラ