概要
森林に住む人々とそれを取り巻く先進的な文明「ヌーラ」に分かれたスカラ次元の出身プレインズウォーカー。
かつては森林の生物を保護する誓いを立てたレインジャーやドルイドの集団、スマラジの一員だったが、その文明に興味を示したニコル・ボーラスがヌーラの秘密を奪取、用済みとなったスカラを壊滅させる。
破滅を悟ったヌーラとスマラジの民は力を合わせ、スカラに生きるクリーチャーを呼び出せるという秘宝「アーク弓」へ彼らの魔力を注ぎ込み、ニコル・ボーラスとの最終決戦に挑もうする。しかしスカラ次元の住民は破れ、森は炎に包まれてしまい、その中でビビアンはプレインズウォーカーの灯が点り、最後の秘宝アーク弓を守るべく、本能的にプレインズウォークで逃れる。
プレインズウォーカーになったばかりの頃、ビビアンはそれ自体が生き物であるかのようなアーク弓の理解に苦しみ、当初は召喚する動物も弱々しく実体のないもの、獰猛だがおぼろげな霊体に過ぎなかった。だが彼女が新たな次元で新たな動物と出会い、彼らを仲間に加えていくうちに、アーク弓は力を増していった。やがて彼女は無数の次元から動物の精霊を呼び出せるようになった。
そして熟達の次元渡航者となった彼女は文明の癌を取り除き、多元宇宙に新たな自然の秩序を取り戻す事を新たな使命としている。
カード性能
アーク弓のビビアン
マナコスト | (4)(緑)(緑) |
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カードタイプ | 伝説のプレインズウォーカー ― ビビアン |
初期忠誠度 | 5 |
能力 | [+2]:クリーチャー最大1体を対象とし、それの上に+1/+1カウンターを2個置く。 |
[-3]:あなたがコントロールしているクリーチャー1体と、あなたがコントロールしていないクリーチャー1体を対象とする。その前者はその後者に、その前者のパワーに等しい点数のダメージを与える。 | |
[-9]:ターン終了時まで、あなたがコントロールしているクリーチャーは+4/+4の修整を受け、トランプルを得る。 |
基本セット2019のプレインズウォーカーデッキに収録。
ビートダウン用の能力だが、6マナとかなり重い。
ビビアン・リード
マナコスト | (3)(緑)(緑) |
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カードタイプ | 伝説のプレインズウォーカー ― ビビアン |
初期忠誠度 | 5 |
能力 | [+1]:あなたのライブラリーの一番上からカードを4枚見る。あなたはその中からクリーチャーか土地であるカード1枚を公開してあなたの手札に加えてもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。 |
[-]:アーティファクト1つかエンチャント1つか飛行を持つクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。 | |
[-8]:あなたは「あなたがコントロールしているクリーチャーは+2/+2の修整を受け、警戒とトランプルと破壊不能を持つ。」を持つ紋章を得る。 |
基本セット2019でカード化。忠誠度能力は、手札補充、パーマネント破壊、全体強化の紋章の獲得。
プラスでハンドアドバンテージ確保がメインで活躍となる。
また、アーティファクトかエンチャントを破壊するタイプのカードは基本的にサイドボードの場合が多いのだが、上記のドロー能力のおかげでメインにも入れて腐りにくく、汎用性が高い。
野獣の擁護者、ビビアン
マナコスト | (2)(緑) |
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カードタイプ | 伝説のプレインズウォーカー ― ビビアン |
初期忠誠度 | 4 |
能力 | あなたはクリーチャー呪文を、それが瞬速を持っているかのように唱えてもよい。 |
[+1]:クリーチャー最大1体を対象とする。あなたの次のターンまで、それは警戒と到達を得る。 | |
[-2]:あなたのライブラリーの一番上のカードを3枚見る。そのうち1枚を裏向きに追放し、残りをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。それが追放され続けているかぎり、あなたはそのカードを見てもよい。それがクリーチャー呪文であるなら、あなたはそれを唱えてもよい。 |
『灯争大戦』で登場した3枚目。
俊速、つまりクリーチャー呪文を、インスタント呪文同様に自ターンの限られたタイミング以外でも使えるようになる。相手では攻撃クリーチャー指定後に強襲的にブロッカーを出現させ討ち取ることができ、コントロール相手では対戦相手の終了ステップに唱えることでソーサリー除去を受ける隙を減らし、圧力をかけられる。
一方で、直接的なアドバンテージ元となる−2能力は素だとぎりぎり2回。戦局がこちらに有利になっている状況で出さないとアドバンテージを稼ぎにくい。
なお、日本語版のブースターパックに限り、50%の確率で日本イラストレーター描き下ろしのオリジナルアート版プレインズウォーカー・カードが通常版の代わりに封入される。
担当するのは他TCGでも活躍されている百瀬寿氏(ユーザーページリンク参照)
自然の報復者、ビビアン
マナコスト | (4)(緑)(緑) |
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カードタイプ | 伝説のプレインズウォーカー ― ビビアン |
初期忠誠度 | 3 |
能力 | [+1]: :クリーチャー最大1体を対象とし、それの上に+1/+1カウンターを3個置く。 |
[-1]:クリーチャー・カードが公開されるまで、あなたのライブラリーの一番上からカードを1枚ずつ公開する。そのカードをあなたの手札に加え、残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。 | |
[-6]:クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+10/+10の修整を受けトランプルを得る。 |
基本セット2020のプレインズウォーカーデッキ収録。
+1能力で+1/+1カウンターを3個、それも恒久的な強化が行える。
これが収録された構築済みデッキにはトランプルを持つクリーチャーが数多く収録されており、+1能力で支援してやるだけで十分脅威となるだろう。
アーク弓のレインジャー、ビビアン
マナコスト | (1)(緑)(緑)(緑) |
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カードタイプ | 伝説のプレインズウォーカー ― ビビアン |
初期忠誠度 | 4 |
能力 | [+1]:クリーチャー最大2体を対象とする。それらの上に+1/+1カウンターを2個望むように割り振って置く。ターン終了時まで、それらはトランプルを得る。 |
[-3]:あなたがコントロールしているクリーチャー1体と、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体を対象とする。その前者はその後者に、自身のパワーに等しい点数のダメージを与える。 | |
[-5]:あなたは「ゲームの外部からあなたがオーナーであるクリーチャー・カード1枚を公開し、それをあなたの手札に加える。」を選んでもよい。 |
基本セット2020のビビアン。
マナ・コストに緑マナが多く色拘束が強いが、テーロス・ブロックのようにマナ・コストに色マナの数を参照とするカードが使えるならシナジーがある。−5能力で特定の状況に強いカードをサーチできるので、うまき活かせれば幅広い活躍ができる。
なおルールの話になるが「ゲームの外部」というのは公式大会ではサイドボードまでの範囲。カジュアルではサイドボードを含む現在ゲームに含まれていないすべてのカードを指す。細かいルールの差異があるので注意。
怪物の代言者、ビビアン
マナコスト | (3)(緑)(緑) |
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カードタイプ | 伝説のプレインズウォーカー ― ビビアン |
初期忠誠度 | 3 |
能力 | あなたはいつでもあなたのライブラリーの一番上のカードを見てよい。 |
あなたはあなたのライブラリーの一番上からクリーチャー呪文を唱えてもよい。 | |
[+1]:緑の3/3のビースト・クリーチャー・トークンを1体生成する。警戒カウンター1個か到達カウンター1個かトランプル・カウンター1個のうち、あなたが選んだ1つをそれの上に置く | |
[-2]:このターン、あなたが次のクリーチャー呪文を唱えたとき、あなたのライブラリーからマナ総量がそれよりも小さいクリーチャー・カード1枚を探し、戦場に出す。その後、ライブラリーを切り直す。 |
『イコリア:巨獣の棲処』でのカード化。
すべての能力がボード・アドバンテージの獲得に直結したものであり、うまく能力を機能させることができれば瞬く間に戦場をクリーチャーで埋めてくれる。
−2能力を使うにはクリーチャー呪文が必要になるが、常在型能力によって補えるという自己完結でフォローできる。
狩りに出るビビアン
マナコスト | (4)(緑)(緑) |
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カードタイプ | 伝説のプレインズウォーカー ― ビビアン |
初期忠誠度 | 4 |
能力 | [+2]:あなたはクリーチャー1体を生け贄に捧げてもよい。そうしたなら、あなたのライブラリーから、そのクリーチャーよりマナ総量が1大きいクリーチャー・カード1枚を探し、戦場に出し、その後ライブラリーを切り直す。 |
[+1]:カード5枚を切削し、その後これにより切削した望む枚数のクリーチャー・カードをあなたの手札に加える。 | |
[-1]:緑の4/4のサイ・戦士クリーチャー・トークン1体を生成する。 |
『ニューカペナの街角』でカード化。
6マナと思いが、なんとあの出産の殻の能力を持つ。
あちら同様に場に出た時に能力を誘発させるクリーチャーを次々に繰り出せれば大きなアドバンテージを稼げるものの6マナのかなり重く、いかに素早く出すが肝心となっている。
このカードはモダン以下の環境下で、なんと即死コンボを狙える。
- 場に『次元縛りの共謀者』が出ていて、手札に『狩りに出るビビアン』がある。そしてライブラリーに『守護フェリダー』、『霊体の先達』、『鏡割りのキキジキ』がある状態。
- 『次元縛りの共謀者』の能力で『狩りに出るビビアン』を手札から直接場に出します。
- 『狩りに出るビビアン』の能力で『次元縛りの共謀者』を生贄に捧げ、ライブラリーから『守護フェリダー』を出します。
- 『守護フェリダー』の能力で、『狩りに出るビビアン』を追放してすぐ場に戻します。場を離れたことで能力起動回数がリセットされます。
- 『狩りに出るビビアン』の能力を再び使い、『守護フェリダー』を生贄に捧げ、ライブラリーから『霊体の先達』を場に出します。それにより『霊体の先達』の能力が誘発し、墓地の『守護フェリダー』が場に戻ります。
- 『守護フェリダー』の能力で、『狩りに出るビビアン』を追放してすぐ場に戻します。場を離れたことで再び能力起動回数がリセットされます。
- 『狩りに出るビビアン』の能力を再び使い、『守護フェリダー』を生贄に捧げ、ライブラリーから『鏡割りのキキジキ』を場に出します。
- 『鏡割りのキキジキ』の能力で『霊体の先達』のコピートークンを生成します。これの能力が誘発し、墓地の『守護フェリダー』が場に戻ります。
- 『守護フェリダー』の能力で、『鏡割りのキキジキ』を追放してすぐ場に戻します。場を離れたことでアンタップ状態で場に戻ってきます。
- 『鏡割りのキキジキ』の能力で『守護フェリダー』のコピートークンを生成します。これの能力が誘発し、『鏡割りのキキジキ』を追放してすぐ場に戻します。場を離れたことでアンタップ状態で場に戻ってきます。
- 9を繰り返すことで『守護フェリダー』トークンを無尽蔵に生成できます。あとは相手が対処不能な数だけできたら、これで一斉アタックを行い、オーバーキルを狙いましょう。
このコンボを内蔵したデッキはビビアンポットと呼ばれている。
なお、守護フェリダーを使ったコンボデッキなのでサヒーリコンボというパターンも取れるデッキとなっている。
余談
基本セット2019で「ボーラスと関わりを持つ各色のプレインズウォーカー」を収録するに当たり、既存の緑のプレインズウォーカーに相応しいものがなかったことから、新たに作られたキャラクターである。