概要
ブートレグの語源は「ブーツ」と「レッグ」が合わさった隠語で、アメリカの禁酒法時代の密造酒を指し、その運搬方法であった「ブーツの中に密造酒を隠して運搬していた事」から来ている。
海賊版との違いは主に公式サイドで製作されたものの、未公開作品になっていたものが何らかの原因で裏に流出したものを指す。
ブートレグは特に音楽業界に多く、アーティストの未発表曲・商品化されていない音源などがテープまたはCDとして非公式に裏で流通したものをブートレグと呼ばれている。また、ライブを(非合法的)に録音した「ライブ音源」のものもブートレグ化されていたりもする。
アーティストの中にはブートレグ収集家もいたりする。(ジミー・ペイジなど)
音楽以外のブートレグ
家庭用ゲーム機にも流出作品が存在し、お蔵入りだった「スターフォックス2」のベータ版(開発中版)が出回っていたケースや、当初ファミコンソフトとして開発されるもSFCソフトに開発変更して世に出た「ラブクエスト」の開発中止となったファミコン版、未発売に終わったとされるMOTHERの海外バージョンが流出していた。スターフォックス2と海外版MOTHERは後に正規で登場している。
また、2018年には「ポケットモンスター金・銀」の初期の開発版が流出している。
さらに、2020年には「ルイージマンション」の初期の開発版が流出している。
ちなみにこれらの流出品は雑誌社への情報提供のサンプルロムやイベントでの展示・試遊ロムが主だとされている。
特殊なものでは、セガが生産まで行ったが発売中止となったメガドライブ版「TETRIS」が何らかの形で流出して海外で海賊版カートリッジが生産されていた。これはブートレグと海賊版の両方の性質を持ったものとなっている。
いわゆるアダルト方面では企画・製作会社の倒産などによってモザイク処理される前の映像が流出する「裏ビデオ」もブートレグの一つと言える。