概要
1990年のアメリカ映画。前作『プレデター』(1987年公開)から3年後のロサンゼルス市街地を舞台に、キャストを一新して製作されたシリーズ第2弾。
あらすじ
ロサンゼルスー人口密度、異常気象、麻薬犯罪。
この街に蔓延する”熱”と”争い”に引き寄せられて、奴がやってきた!より残虐に、より凶暴に、新たな殺戮ウェポンを装備した最新型プレデター。高層ビルを、地下鉄を、そして想像を絶するプレデターの宇宙船内部を舞台に、ハイテク装備武装警察との戦闘の火ぶたは切って落とされた!
登場人物
マイク・ハリガン警部補
本作の主人公。ロサンゼルス市警所属の刑事。正義感の強い腕利きで功績も多いが、命令無視などの問題行動も多い。劇中ではパトカー数台とバス1台を大破させた経歴が語られ、実際に冒頭では単身車を使い強行突破を図る一幕も。高所恐怖症。
プレデターによるギャングの虐殺事件を追う最中、部下が殺害されたことで仇としてプレデターを追う。プレデターに臆せず戦いを挑み、終盤では単身プレデターの宇宙船まで食らいつき、決死の死闘を制した彼の勇気はプレデター達の尚武の価値観に合致したようで、称賛の言葉と銃を与えられた。ハリガンは生還を果たした。
ピーター・キース特別捜査官
演:ゲイリー・ビジー
政府の密命で動く調査チームのリーダー。表向きはロサンゼルス市警に出向した麻薬捜査官であるが、ハリガンら地元警察の介入を頑なに拒む。
正体はプレデター捕獲のために派遣された特殊部隊で、終盤にその正体をハリガンに明かした。掴んでいたプレデターの情報を元に、万全の態勢でプレデター捕獲作戦を実行するが、返り討ちに遭い突入チームは全滅してしまう。
ピーター自身もプレデターが放ったスマートディスクで体を真っ二つにされて死亡した。
ダニー・アーチュリータ
演:ルーベン・ブラデス
ロサンゼルス市警所属の腕利き刑事。ハリガンとは15年来の付き合い。ハリガンからは「ダニーボーイ」の愛称でと呼ばれることがある。
プレデターに遭遇し、銃で応戦したため殺害された。
レオナ・キャントレル
演:マリア・コンチータ・アロンゾ(吹:戸田恵子)
ロサンゼルス市警所属の女性刑事。ハリガンのチームの紅一点。男勝りな性格。ジェリーと共にプレデターに襲撃されるが、妊娠していたため、プレデターのルールから殺害を免れる。
ジェリー・ランバート
演:ビル・パクストン
吹:江原正士(ソフト版、テレビ朝日版)
ニューヨークから配属された若手刑事。軽薄なお調子者だが刑事としては優秀で、尾行捜査を得意とする。レオナと共に地下鉄を使ってハリガンとの合流地点へ向かう最中にプレデターの襲撃にあう。乗客を避難させる為に単身プレデターと対峙するが、ゴルフボールまで使っての必死の抵抗はプレデターの感性に刺さったようで、頭蓋骨を持ち去られトロフィーにされてしまう。
DVD等のパッケージでプレデターが持っている血まみれの人骨はジェリーのものである。
フィル・ハイネマン本部長
演:ロバート・ダヴィ
ロサンゼルス市警の最高責任者。ハリガンの優秀さを認識しており、彼の命令無視等の問題行動に頭を悩ませつつも、処分が軽減されるように計らっている。
B・ピルグリム署長
演:ケント・マッコード(吹:大塚明夫)
ハイネマンに次ぐL.A市警のトップ。ハリガンの良き理解者。
トニー・ポープ
演:モートン・ダウニーJr.(吹:池田勝)
犯罪報道番組「HARD CORE」のアナウンサー。
視聴率のため特ダネに食らいつくガッツと低い報道倫理を持ち合わせた非常識な人物。
案の定、ハリガンからの鉄拳制裁を食らう。
ガーバー
演:アダム・ボールドウィン(吹:梅津秀行)
キースの右腕的存在。プレデター捕獲作戦では、指揮車での管制任務を担当していた。プレデターの居場所を無線でキースに伝えていたが、プレデターの逆襲を受けた際は、狼狽のあまりキースたちに伝達できず、突入チームの壊滅を見座視することしかできなかった。
終盤にプレデターたちの宇宙船が去った現場へ駆けつけるが、すべては終わった後(プレデターたちが去った後)で捕獲作戦の失敗に悔しさをにじませた。
キング・ウィリー
演:カルヴィン・ロックハート(吹:掛川裕彦)
ロサンゼルスを牛耳る麻薬犯罪組織「ジャマイカ団」のボス。ブードゥー教の魔術師でもあり、一連の事件の犯人は人間ではなく、決して殺すことのできない相手、霊の世界に住む「悪魔」の犯行であるとハリガンに告げた。
ハリガンと分かれた直後にプレデターの襲撃に遭い、杖に仕込んだ刀で応戦するもスピーディーに殺害される。持ち去られた首は、頭蓋骨トロフィーに加工され船内に飾られた。
プレデター
演:ケヴィン・ピーター・ホール/声:ハル・レイル(吹:郷里大輔)
危険な生物「地球人」に獲物としての価値を見出した地球外狩猟エンジョイ勢ハンター。前作のプレデターと同種の別個体。捕らえた獲物を逆さ吊りにし皮を剥ぐ、嗜好にマッチした頭蓋骨をお持ち帰りするという習性は前作同様。食料としているのか、牛肉の処理施設に頻繁に出入りしている。
商品化の際などには『シティーハンター・プレデター』や『シティ・デーモン』といった呼称が充てれられることもあるが、劇中での名称等はない。
ビルからビルへと飛び移る跳躍力、素手で高層ビルを登る登攀力、人間を軽く吊り上げる腕力と、身体能力は極めて高く、スラッグ弾を受けても絶命には至らない生命力を持つ。
知能は高くハイテク武器のプラズマキャノン、槍やリストカッター、レイザーディスクといった原始的原理の武器も使いこなし、その多彩さはシリーズでも随一。狩りの手段として人間の言葉を模倣し、遺品を使い誘い出しをかけることもある。
普段は光学迷彩で姿を隠している。
マフィア構成員、警官、銃を持った民間人など多数の人間を殺害し、その殺害数は『プレデター』シリーズ中最多を誇る。
ロスト・クラン
終盤に登場していたプレデター達。街で活動しハリガンと戦っていた個体とは別の一党。
光学迷彩で姿を隠し、ハリガンとプレデターの戦いを見物していた。
プレデターを倒したハリガンの勇気を目にしハリガンを「英雄」として讃え、1715年製の銃と称賛の言葉を贈り去っていった。
スタッフ
監督: スティーヴン・ホプキンス
脚本: ジム・トーマス、ジョン・C・トーマス
余談
本作終盤に登場するプレデターの宇宙船内には、様々な頭蓋骨がトロフィーとして飾られており、その中にかの完全生物に酷似した頭骨もあるが、その真実は次回作にて判明した。
関連タグ
プレデター(映画)←プレデター2→エイリアンVSプレデター