概要
世界初のレトルトカレーであり、日本初のレトルト食品でも有る。発売は1968年2月12日。
日本記念日協会にボンカレーが発売された2月12日が、レトルトカレーの記念日として認定されている。
公式のコピーとCM
公式の宣伝コピーは「牛肉・野菜入り3分で本場の味」だった。なお、このネタはボンカレー50周年の新聞広告で発売元の大塚食品に拾われている。だが、ボンカレーといえば1972年による子連れ狼拝一刀に扮した笑福亭仁鶴によるCMでの台詞「3分間待つのだぞ」のほうが、非常に有名である(大五郎、じっと我慢の子であった、という滝口順平のナレーションも話題となった)。これでボンカレーは飛ぶように売れ、翌年には1億食を突破、ついでに関西ローカルだった仁鶴は、一躍全国区になった。
また、非都市部においてはホーロー看板も有名だったが、商品に既に野菜と肉が入っている(あとは湯で温めるだけ)ことを訴求するためのものだった。
非公式発の宣伝効果
手塚治虫原作ブラック・ジャックにて拘留中のブラックジャックに、ピノコが差し入れとしてカップヌードルとボンカレーだけを差し入れした際に「ボンカレーはどう作ってもうまいのだ」と言う台詞がある。
実は直後のコマで食べているのはカップヌードルの方だったりするのだが、唐突にレトルト食品のボンカレーをブラックジャックが褒める(しかも同じコマの中で「カップヌードルとボンカレーばかり持ってきやがった…」と差し入れに不満があるかのような発言をしておいてである)と言うインパクトから、ファンの間では非常に有名だった。
それで、2018年には朝日新聞がアニバーサリーコラボ広告(ブラックジャック45周年、ボンカレー50周年)を出しており、その時のコピーに、上記の「ボンカレーはどう作っても…」が採用された(なお、大塚側が50周年企画として朝日新聞にその話題を振ったところ、偶然、朝日と虫プロに親交があったのが、コラボ広告制作のきっかけ)。手塚治虫の公式サイトにも、実際に大塚食品東京本部を訪問したブログ記事がある(当時の社長室に、その台詞が登場した話が収録されている単行本8巻が置かれていたらしい)。
また、この広告では「あのブラックジャックも大好物!」という文言が躍っているのだが、公式にはブラックジャックに好物は設定されていないとされていた(レストランでカレーを頼むシーンはあるが、ご馳走しようという人にはお茶漬けを願った)。だが、ヤングブラック・ジャックでは態々一話使ってこのエピソードを拾っている辺り、如何にインパクトのあるセリフだったかうかがい知れよう。
別作品でのボンカレー
ブラック・ジャックだけでなく、アタックNO.1のアニメ版にも登場しており、
食事シーンでも「おいしかった、まるでボンカレーみたい」というセリフが出てきたり、
「今日の夕食は?」
「ボンカレーよ」
「やったー!」
というやりとりもあり、これは番組のスポンサーが大塚食品だったことが由来である。
関連イラスト
パッケージのパロディイラストも豊富だが上記の経緯からブラックジャックとのコラボイラストが多い。