概要
ポップコーン・ブギとは、むつ利之が1981年から3年間少年ビッグコミック(後のヤングサンデーで現在廃刊)で全45話連載していたギャグ漫画ある。主人公達男性アイドルトリオの立志伝であり、その主人公トリオをゲストの裏方のプロフェッショナル達の助力を借り、時には他芸能プロが派遣するプロフェッショナルの妨害を避けつつ、仕事を達成する…のだが、大概そのプロフェッショナルが暴走やヘマを起こすのがオチだった。また、1980年代前半当時の芸能界を風刺していたのも特徴であった。
あらすじ
カマプロ所属の新人アイドル歌手六本木誠は、当初は単独男性アイドルとして売り出していたが(第1〜第5話)、マネージャーの青森ひろみ(♂)の陰謀で、食い逃げで閉店に追いやった牛丼店の店長とバイト店員だった水戸納豆の二人とトリオを組ませ「牛丼トリオ」を結成させる(第6話)。
ひろみは牛丼トリオを大々的に売り出す為、仕事の度に様々なプロフェッショナル達の助力を借りる。
果たして牛丼トリオの明日はどっちだ?
登場人物
レギュラーキャラ
六本木誠 一応の主人公でカマプロ所属。新人アイドル歌手だったがマネージャーの陰謀で、牛丼トリオを組む羽目になる。
水戸納豆 第6話より登場。元牛丼店のバイト店員で誠より年上。
店長 同じく第6話より登場。元牛丼店々長で本名不明。当然牛丼トリオの最年長だかま何故か身長が低い
青森ひろみ カマプロの社員で牛丼トリオのマネージャーで、小柄で小型のサングラスを付けているのがトレードマーク。様々な芸能人を輩出したが、誠を大々的に売り出す為に牛丼トリオを結成する。
ゲストのプロフェッショナル
第5話から登場する芸能界を支える裏方達。しかし、必ずしも主人公達の味方と言う訳ではなく、他プロから相手を潰す為に送られる事もある。
泣かせ屋のヤス 第5話に登場する記念すべき芸能プロフェッショナル第一号。泣く演技を教えるプロフェッショナル
必殺コンサート盛り上げ仕掛人 第6話に登場するコンサートを盛り上げるグループ。女子高生の姿をしているが、正体は主婦グループである。
熟睡ブラザーズ
マッドアームのシゲ 寸分の狂いも無く芸能人のサインを模倣出来るプロフェッショナル
ジャパン人文字アクションクラブ 歌手が歌詞を忘れた時にその歌手の平仮名を見せる。背骨を折ってまでも文字を作るのは正にプロ根性。
霊長類のミズエ 第30話に登場。身も心も猿に変身するも、一度猿に変身すると1~2年猿に成り切り社会復帰出来ない困った性癖の持ち主。変身する時男衆の前で堂々全裸になり、本作唯一のお色気シーンを展開した。
元気があってのよろしいタメさん 第31話登場。家庭ではスパルタの鬼父だが、テレビでは幼児番組の弄られ役で、テレビと現実の違いを見せた
オカマのヒロミとオナベのケンサク 第33話登場。オカマの夫とオナベのコンビで実は夫婦
タローとジロー 第36話登場。テレビ局に閉じ込められたサバイバルのプロフェッショナル。元ネタは「南極物語」のタローとジローである。
必殺回答カルテット 第44話に登場する本編最終芸能プロフェッショナル。本をめくって答えを見つけるまで0.01秒の早さを誇る「早めくりのタツミさん」、瞬時にボタンを押す「早押しのリュウ」、伝達人Aのフッくん、伝達人Bのヤッくんの4人からなるチームである。
牛丼トリオの成績と最終回
結果から言って牛丼トリオの人気は中堅に終わったと思われ、最終回は牛丼トリオの解散から5年後が舞台となる。
六本木誠…演歌歌手に転向し、若手として人気を集める
水戸納豆…俳優として大成
店長…髭を蓄え芸能プロを起業し、社長となる。
そんな元牛丼トリオにひろみがリサイタルを開催するが…
誰も居ないリサイタル会場に元牛丼トリオがデビュー曲を歌うシーンが泣けてくる(ひろみの台詞もあるが)
余談
単行本はビッグコミック時代に発売されたのみで、ドットコムコミックでも復刻されていない。ドットコムコミックでの復刻が望まれる。
関連作品
TO-Y 少年サンデーに連載されていた短命ミュージシャンの活躍
星くずパラダイス これも少年サンデーに連載されていた芸能界のドタバタ漫画
PRESENT_FROM_LEMON 週刊少年ジャンプに連載されていた桂正和原作の男性アイドル歌手のサクセスストーリー
推しの子 令和に登場した、トップアイドルのファンだった人物がそのアイドルの実子に転生し、亡母と同じ芸能人を目指すストーリー。様々なドロドロとした展開と、亡母を死に追いやった犯人と父親を探す異色作。