概要
熱帯アフリカ地域のコンゴ民主共和国からガーナかけて分布している。
学名は「Mecynorhina polyphemus」で、小種名はポセイドンの息子でサイクロプスの一人「ポリュペモス」に由来する。
オオツノカナブン属に分類されているが、本種とミイロオオツノカナブン、クラッツオオツノカナブンを合わせてケロリーナ属(Chelorrhina)とする学説もある。
体長は大型個体で70mm程度となるが、頭角が長くなる関係で全長に対して胴体はやや小ぶりとなる。
オスの頭部からは3本の頭角が生え、先端が二股に分かれた長い頭角1本と両脇の短い頭角2本を持ち、カブトムシを彷彿とさせる外観となる。
前脚脛節の棘はクビワオオツノカナブンと比較してあまり発達しない。
体色は緑を基調として赤みを帯びた色に変異する。前胸は白線状の紋様、上翅は白い斑点が一列状に入る。
オスの裏側は薄黄色のビロード状の微毛に覆われ、メスは上翅に艶がある。
亜種
原名亜種(ssp.polyphemus)
体色は淡くなり、上翅の斑点はやや角張って黄色味が強くなる。
生体は流通しておらず、標本が主に流通する。
亜種コンフルエンス(ssp.confluens)
カメルーン、コンゴ民主共和国、コンゴ共和国、ガボンなどに生息している。
原名亜種よりも体色が濃くなり、上翅の斑点は白みが強くなる。
流通する生体は本亜種がほとんどである。