概要
穀類膨張機(別名『ポン菓子製造機』・『バクダン』)を使い、米等の穀物を圧力釜に入れて密封して加熱して圧力をかけ、10気圧程度まで上がったところで、ハンマーで圧力釜のバルブを叩いて一気に解放・減圧する。
すると釜内の空間だけでなく穀物の内部の水分が急激に気化、膨張し、内部にスカスカの空洞が生じてサクサクとした食感になる。砂糖をまぶす、蜜を絡めるなどして完成。
この製造工程ゆえに(駄菓子の中では)低脂肪低カロリーで、添加物無しでの調理が容易であるため(比較的)健康に悪影響を与えにくい菓子としても知られる。
さらにこれを型にいれて固めたものが「おこし」である。重量の割に腹持ちがいいので旧軍では携行食として採用されていた
解放時に生ずる破裂音から「ポン菓子」と呼ばれるようになった……わけだが、実際に聞いてみると「ポン」の擬音を当てた人間の神経を疑う爆音が生ずるため、見物の際は覚悟されたし。
「ドン菓子」や「バクダン菓子」という呼び名もあるのだが、なぜ「ポン菓子」派が席巻しているのかは不明。
現在でも、米を材料にした『にんじん』という駄菓子を筆頭に、タピオカを使ったポン菓子やパスタを使ったポン菓子といったものが売られている。
しかしながら出来立ての風味は格別であり、かつては移動式の膨張機を引っ張ってそこかしこで移動販売が行われていた。
現代ではかなり数は減ってしまったが、一部地域では祭りやイベントごとで定番の露店となっている。
余談
- フジテレビ系の27時間テレビ(2008年度)の生放送中にビートたけしがタケちゃんマンの格好で、自腹で購入した2台の穀類膨張機(30万円はするらしい)を持ってきてポン菓子を作ったことがある。
- 2022年8月13日放送の、日本テレビ系の特番『ダウンタウンのヤバイ昭和!今となっては信じれられない習慣、生活用品、遊び』の中で、ポン菓子が紹介された。そしてスタジオでは穀類膨張機が用意され、ハンマーで圧力釜のバルブを叩く役割をジャニーズ系アイドル・SixTONESの森本慎太郎が努めた。
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だがしかし - 41話『にんじん』にて枝垂ほたると鹿田ヨウが穀類膨張機(劇中ではバクダンと呼ばれていた)を使ってポン菓子を作るシーンがある。