だってさ、そういうのがあった方が面白いじゃないか。
誰だって想像したはずだ。
手から火の玉を出したり、空を飛んだり、雷撃を生んだり、呪文を考えたり、魔法陣を描いたり。
その希望を捨てられず僕はこの年まで生きてきたのだ。
概要
「マジック・メイカー」とはウェブ小説投稿サイト「小説家になろう」にて、鏑木カヅキ氏により投稿されているウェブ小説作品。正式なタイトルはマジック・メイカー -異世界魔法の作り方-。
MFブックスより書籍化、ブレイドコミックスより漫画化されている。
ゲームやファンタジー作品などでお馴染みである「魔法」について「魔法はどのように発生するのか」「どんな法則を持っているのか」といった疑問を著者の独自解釈を加えたうえで深く掘り下げた作品であり、主人公の手で魔法そのものを発見して作っていく、というストーリー展開となっている。
戦闘シーンなどもあるが、根幹となるのは魔法やそれに関連する事象の観察や実験であり、何度も失敗や挫折を繰り返しながら少しずつ魔法の新事実を解き明かしていく形式となっている。
あらすじ
三十歳にもなりながら魔法を使いたいと思っていた男は不意に死んでしまい、目覚めると異世界に転生していた。シオンと名付けられた彼は、異世界ならば魔法もあるだろうと期待に胸を膨らませていたが、その世界には魔法が存在しなかった。
落ち込み、無気力になるシオンだったが、ある出来事をきっかけに魔力の存在を発見する。
「魔法がないのならば自力で作ればいい」と考えたシオンは、その日から魔法の研究を始める。やがて魔法でしか治せない病の蔓延、魔法でしか倒せない敵との邂逅を経て、シオンは世界を救う英雄となっていく。
登場人物
- シオン・オーンスタイン
CV:潘めぐみ
本作の主人公。赤い目と髪を持つ男性。転生者で現代日本人の記憶を持つ。
「魔法」に憧れがあり異世界に転生したことを喜んでいたものの、この異世界には魔法が存在しないことを知り一転して絶望してしまう。
しかし、前世の物理法則ではありえない超常的な自然現象を発見したことでこの世界に「魔力」が存在することに気が付き、研究を始めるようになる。
転生した分の人生経験もあって、落ち着いた理性的な性格の持ち主。研究が進まず思うように進展がなくても焦らず、たとえ誰かに馬鹿にされ蔑まれてもめげずに着実に成果を積み上げていき、一つの成功をつかみ取ることを繰り返す一途な姿勢から「研究者の鑑」とも呼ばれる。
反面「魔法」の新たな発見や進展があったときには、気味の悪い笑顔を浮かべる。
- マリアンヌ・オーンスタイン
CV:加隈亜衣
シオンの姉。愛称はマリーで、作中では愛称で呼ばれることが多い。
弟であるシオンを気にかけており一緒に行動することが多く、姉弟仲は非常に良好。
明るく快活な性格で身体を動かすことが大好きなアウトドア派。
幼少の頃から父親に剣を習っており、10歳になるころには一角の剣士にまで成長しているなど天性のセンスを持つ。
「魔法」の研究に勤しむシオンを馬鹿にすることなくむしろ応援しており、実際に「魔法」が形になった時には共に喜んだ。
- ガウェイン・オーンスタイン
シオンの父親。村の領主を務めている。
ダイアランクの冒険者で、非常に優れた剣士でもある。
- エマ・オーンスタイン
シオンの母親。おっとりした性格の持ち主だが怒ると怖い。
- レッド
村の遊び友達の一人。名前はレッドだが特に赤髪というわけでもない。
周囲をぐいぐいと引っ張っていくガキ大将。
- マロン
村の遊び友達の一人。大人しくおどおどしている。
- ローズ
村の遊び友達の一人。村長の娘で貴族令嬢のような言動をとる。
優しい性格で芯が強く、多くの人を助けるために自身が危険な目にあうことも厭わない。
シオンやマリーと同じく魔力の持ち主でもある。
用語・設定など
- 魔力
異世界に存在する超常的現象を発生させる力。
魔力そのものは光の塊として見ることができるほか、魔力を帯びている物体はぼんやりと輝いているように見える。
魔物のほか稀に生物も備えていることがあり、魔力を持つものでなければ魔力を知覚することができない。
魔力を持つものが何らかの形で魔力を失うと昏睡状態に陥る。
- 魔物
動物とは別に存在する、人間と敵対している存在。
- 妖精
翅の生えた小さな人間の女性のような姿をした存在。高度な知性を持つ。
愛玩用として人気があり、妖精を捕獲し売りさばく「妖精屋」が存在する。
テレビアニメ
2025年1月からテレビ東京、テレビ大阪、AT-Xに加えてBS日テレにて放送予定。
スタッフ
関連タグ
本好きの下剋上:なろう作品。前世で本が好きだった主人公が異世界でも本を手に入れるため尽力する話。