概要
爬虫綱カメ目ヘビクビガメ科マタマタ属に分類されるヘビクビガメの仲間。最大甲長は45cmとされるが、さらに大型化することもある。
南米原産で、流れがゆるやかな河川や湖沼がある広域に分布している。
なお地域や個体ごとに変異が大きく、オリノコ川水系とアマゾン川水系の個体群に特に差異がみられる。この2水系のマタマタは長らく同種とされてきたが、2020年にオリノコ川水系の個体群がChelus orinocensisとして新種記載された。
外見は、まるで凸凹な岩にボロボロな枯葉が張り付いたような特異な姿で、周囲の水底に積もった枯葉などに紛れ擬態している。
頭部は三角形で太い首を持ち、まるで矢印(⇒)のような形である。
風景に紛れて獲物の魚を待ち伏せ、大きな口で周囲の水ごと一瞬で吸い込み捕食する。
しかし、亀なのに頭部が大きすぎるため甲羅の中に引っ込めることができない。
独特の名前の由来は、先住民族のトウビ語で「皮膚」という意味である。
創作での扱い
特異な外見のため、通常の亀モチーフとは別枠のキャラクターとして採用される場合がある。
ゴジラ怪獣
『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』に登場する怪獣カメーバは、南太平洋のセルジオ島に棲むという設定のマタマタガメに宇宙生物が憑りつき怪獣化させたものである。
勇者ライディーン
敵である妖魔帝国の戦力巨烈獣キバマタのモチーフである。
ポケットモンスター
バクガメスのモチーフであるといわれる。
GON-ゴン-
漫画版に登場する。
サンサーラ・ナーガ
中世ヨーロッパ風の世界が主流だったロールプレイングゲームに対するアンチテーゼとして制作された押井守監修のゲーム。南米の生物が一部モンスターとして採用されており、本種も亀系モンスターの一体として登場した。
冒険を共にする竜に、このモンスターの肉を食べさせると体が重くなり、素早さが下がってしまう。