🐢概要
側頭窓を持たない事実から、原始的な爬虫類である無弓類と考えられた時期もあるが、実際は側頭窓が退化した双弓類である。
多くは肋骨が変形して“甲羅”を形成している。驚くとこの甲羅に手足と首を引き込め、甲羅の堅牢さを頼みに身を守る。
陸地に適応したリクガメ、淡水生活に適応したスッポン、海での生活に適応したウミガメ等、凡そ400種が現存している。
童話「ウサギとカメ」のイメージからのろまと思われがちだが、ゾウガメ等の一部のリクガメを除けば四肢や首はかなり俊敏に動かせ、多くの種は甲羅の重さもものともせずに「走る」のが可能。スッポンは実際のウサギに匹敵する位のスプリンターである上、カミツキガメ等人間の目に見えない程の速度で、首を甲羅から出して餌を捕食できる程である。
恐らく重そうな甲羅や、ウミガメが陸に上がった時の姿、爬虫類全般に見られる平時ののっそりとした動きがこの印象を与えたものと見られる。
一旦倒れると中々起き上がれないのをネタにされるが、自分で工夫して起き上がったり、また仲間が倒れていると起こすのを手伝う場面がある。
また、長寿のシンボルともされ「鶴は千年、亀は万年」の諺も存在する。さすがに10000年も生きる亀は現存しないものの、ごく最近まで生きていたとあるアルダブラゾウガメは250歳も生きていたらしい。
その他ゾウガメで175年、ワニガメで150年程度は生きるとされている。手に乗るような小型のものでも犬程度の寿命はある。
しかし、一方で産卵場所に選んだ場所が平坦になってしまった為に、生まれて間もない頃から他の生物に捕食されてしまう実例もあり、近年では絶滅を危惧されている種もいる。
🐢種類
カメは、大きく分けると曲頸亜目と潜頸亜目の2郡になり、日本で見られるのは後者の潜頸亜目のカメである。前者の曲頸亜目は南半周で見られる。
- 絶滅種
🐢実は……
一部の生物学者から「現存する怪獣の一種」と評されている。
その理由は肩甲骨の配置にあり、通常の脊椎動物の肩甲骨は、肋骨の外側に配置されている。
だが、亀の場合は上記の通り、肋骨が甲羅になる=肋骨が体外に露出してゆく結果、肩甲骨が肋側の内部に配置されてしまう。
これが従来の生物学では有り得ず、亀だけの異例の特徴となり、怪獣と呼ばれる所以である。