概要
漢字表記は「鼈」
広義ではスッポン科のカメ類の総称であり、英語で「ソフトシェルタートル」(softshell turtle)。
アフリカ、アジア東部・南部、パプアニューギニア、北アメリカの淡水・汽水域に自然分布し、学説上の争いも含めて約20種類が確認。
大型種も多く、東南アジア産などで甲長が1m超えの個体も発見されている。
現生のカメ類としては原始的な特徴を持ち、1億年以上前の地層で多くの化石が発掘されている。
その大きな特徴として甲羅は硬い鱗ではなく、柔らかく分厚い軟骨質の皮膚で覆われており人が手に持つとブヨブヨした感触である。
手足と比べて首が長く、鼻先は細く尖っている。
くちばし状の角質板と顎の力が非常に強力で、不用意に指を近づけると「最悪喰いちぎられる」危険性が高い。
水棲に特化しており遊泳力が強く、産卵期や最低限の日光浴を除いて滅多に上陸しない。
食性は全体として肉食傾向の強い雑食。
また甲羅が軟骨質で体の大きさの割に体重が軽く、臆病ですぐに逃げようとする性質から、一般的なカメ類のイメージとは異なり陸上でもとても速く機敏に移動ができる。
スッポン科一覧
和名が無い種は学名をローマ字読みした名称を乗せる。
フタスッポン亜科
ハコスッポン属
- ハコスッポン
- インドハコスッポン
- リッセミス・ケイロネンシス (Lissemys ceylonensis)
- ビルマハコスッポン
キタフタスッポン属
- セネガルフタスッポン
- ヌビアフタスッポン
ミナミフタスッポン属
- オーブリーフタスッポン
- ザンベジフタスッポン
スッポン亜科
スッポン属
- ヒガシアジアスッポン (ニホンスッポン・シナスッポン・チュウゴクスッポン)
- アムールスッポン
- ペロディスクス・アクセナリア (Pelodiscus axenaria)
- ペロディスクス・フアングシャネンシス (Pelodiscus huangshanensis)
- ペロディスクス・パルヴィフォルミス (Pelodiscus parviformis)
- ペロディスクス・ヴァリエガトゥス (Pelodiscus variegatus)
コガシラスッポン属
- コガシラスッポン
- タイコガシラスッポン
- ビルマコガシラスッポン
ミヤビスッポン属
- ガンジススッポン
- ミヤビスッポン
- リーススッポン
- フルムスッポン / クジャクスッポン
- ウスグロスッポン
インドシナオオスッポン属
- インドシナオオスッポン
- アミダ・オルナタ (Amyda ornata)
ヒラタスッポン属
イボクビスッポン属
マルスッポン属
- マルスッポン
- ビブロンマルスッポン
- ゴマダラマルスッポン
アメリカスッポン属
ハナスッポン属
- メソポタミアハナスッポン
- シャンハイハナスッポン
ナイルスッポン属
- ナイルスッポン
関連項目
美容のためにスッポンを食していたという逸話がある。