概要
タテハチョウ科を構成する亜科の一つ。
以前は独立したマダラチョウ科とされていた。
飛翔力が高く、海や山を越えて長距離を移動する。
ふわふわとゆったりした飛び方が特徴で、よく滑空する。
これはマダラチョウ類が毒を持つ事に関係する。
オスはメスを引きつけるためのフェロモンを分泌するヘアペンシルという器官を腹部の先端に持つ。
幼虫は毒性(アルカロイド)を持つ植物を食べ、体内に毒を蓄積して外敵から身を守る。
成虫も毒を持つ花の蜜を吸い、体内に取り込む。
マダラチョウを食べた鳥は激しい吐き気におそわれるため、その後は二度と食べなくなるものと考えられている。
また、オスの性フェロモン分泌のためにもアルカロイドの摂取が必要と考えられている。
翅や腹部の鮮やかな南国風の模様は警告色とされており、マダラチョウに擬態して身を守る蝶や蛾も多い。
日本本土にはアサギマダラのみが分布し、稀に東南アジア方面から台風などに乗って数種が飛来する。
南西諸島ではオオゴマダラ、カバマダラ、リュウキュウアサギマダラ、ツマムラサキマダラなどの種が見られる。
日本で見られる種
アサギマダラ属
- アサギマダラ
- タイワンアサギマダラ (迷蝶)
- タイリクアサギマダラ (ヒメタイワンアサギマダラ) (迷蝶)
- ヒメアサギマダラ (迷蝶)
- シロアサギマダラ (ガラスマダラ) (迷蝶)
- ルソンアサギマダラ (迷蝶)
リュウキュウアサギマダラ属
カバマダラ属
コモンマダラ属
- ウスコモンマダラフィリピン亜種 (迷蝶)
- ミナミコモンマダラ (迷蝶)
- コモンマダラ (迷蝶)
- ニセミナミコモンマダラ (迷蝶)
ルリマダラ属
- ルリマダラ 台湾亜種 (迷蝶)
- フィリピン亜種 (迷蝶)
- ツマムラサキマダラ
- マサキルリマダラ 台湾亜種 (迷蝶)
- フィリピン亜種 (迷蝶)
- クルークルリマダラ(クルーギールリマダラ) (迷蝶)
- シロオビマダラ (迷蝶)
- ガランピマダラ (迷蝶)
- クロイワマダラ (迷蝶)
- マルバネルリマダラ 台湾亜種
- フィリピン亜種 (迷蝶)
- シロモンルリマダラ (迷蝶)
- ミダムスルリマダラ (迷蝶)
オオゴマダラ属
- オオゴマダラ
- 沖縄本島・台湾亜種
- 八重山亜種