曖昧さ回避
- エジプト神話に登場する女神。※本項で解説
- デスティニーチャイルドの登場キャラクター。 →マフデト(デスチャ)
概要
エジプト神話に登場する罪人を裁く司法の権威を司る懲罰と処刑の女神。
亡き王や冥界の有毒生物からラーを守る守護者でもあり、知恵、知識、記述を司る女神セシャトとは双子の姉妹であるとされ、象徴は処刑人の持つ棒にくくりつけた短剣という恐ろしいものである。
死者の審判に立ち会う司法にかかわりを持つ一柱で、司法の神マアトとは仲が良いが、マフデトは直接罪人を処刑する執行者の役割を持つ。
また墓所で眠るファラオや太陽神ラーを冥界の有害な動物から守る神であり、豹(イクニューモン、オセロット、ジャコウネコという説もあり)の化身で、蠍や毒蛇を屈服させる姿が知られているほか、人化した姿では獣の皮を纏った女性の姿で表される。
象徴とする動物はイクニューモン(エジプトマングース)やネコ科動物であるとされ、王朝末期には魔除けの護符として図像が用いられておりイエネコとも同一視された。
名前の意味は「(蠍や蛇の)毒を制する者」という意味である。
そのためか、蠍の女神であるセルケトやヘデデトと同じく「生命の館の淑女」と呼ばれることがある。
なお「Mafdet」という綴りからマフートと呼ばれることもあるが、日本においてこの名は作家・草野巧の紹介によって、欧米ではサーポパード(蛇首猫)と呼ばれる、首が長いネコ科動物のような幻獣の名として知られている。