概要
アドバンスド・ジェネレーションより150年前(アドバンスド・ジェネレーションよりも50年くらい前)に行われていた火星移住計画。立案者はのちに地球連邦首相となるフロイ・オルフェノアの血縁者であるシュトレイト・フォンドール。
人口が増大し、すでに飽和状態を迎えていた地球圏の人口問題を解決するために地球連邦によって立案された計画で火星のテラフォーミングを含めた移住計画であった。
火星の広大な土地と手つかずの豊富な資源を目的に当初16基のスペースコロニーが建造され、火星地表への移住を計画した。
しかし移住者たちは火星の過酷な環境に適応できなかったうえに、火星特有の磁気嵐が発生させる風土病「マーズレイ」に住民の20%が感染・死亡すると言うアクシデントが発生。火星があまりにも危険な環境下のため以降の火星移住計画は白紙化され、移住計画は失敗と見なされた。小説版によると、テラフォーミングの一環として行われた土壌改良プロジェクトの結果、火星の地表面に人体に有害な微粒子群が生成されたことがマーズレイの原因とされ、磁気嵐により微粒子は地表だけでなく、大気圏外や衛星軌道にまで届いてしまい高性能フィルターでも完全に遮断する事は叶わないため、地上から離れたコロニーに住んでいてもマーズレイ感染者は後を絶たたなかったという。
当時の地球連邦政府は調査不足による過失と責任追及を恐れ、火星開拓移民の全滅を待つという非情な決断を行い、表向きでは居住者は全員死亡したと発表。
こうして地球から置いてきぼりにされた火星移民達だったが、コールドスリープを繰り返すことで延命を行い、火星国家ヴェイガンを名乗り独自の文明を築いていたのだった。
小説版では計画そのものは隠蔽されていないが、マーズレイによる調査不足の「詰め腹」を切られる事を恐れた連邦政府は火星移住者が全滅するまで事態を傍観することを選択し、移住者達からの地球帰還要請を「拒否」した事が語られている。その後のコロニー国家戦争にて地球圏のコンピュータ・ネットワークが破壊された事に便乗し、戦争期間中に火星移民団は地球圏に帰還したと情報を改竄していた。しかし、50年に渡る大戦で地球圏で火星移住計画を覚えているものは皆無であり、結果的に火星に取り残された人々の事は地球圏で忘却されてしまった。
関連タグ
フェザール・イゼルカント:ヴェイガンの指導者で実はマーズバースディ計画初期の移民者の生き残りで数少ない生き証人である。