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概要編集

アメリカ合衆国の南部地方西寄り、ミシシッピ川の下流にある州。メキシコ湾に面している。


隣のアラバマ州とともにアフリカ系移民の黒人が多い州として知られるが、人口比でいえばやはり白人の方が多い。


古くはミシシッピ川がもとらす肥沃な土壌と綿花プランテーションによって大きく繁栄した州でもあるが、黒人奴隷、インディアン部族らに対する人種差別が激しい州としても知られていた。


一方で、支配階級とされる白人たちも、頻繁に遭遇したミシシッピ川の氾濫とそれに対する治水に手を焼き続けることになる(そこでは貴重な農場の働き手である黒人を雇わず、アイルランド系移民が登庸された)。人種差別が落ち着いた19世紀後半頃には黒人中心の州となったことで、全米やアフリカから数十万人が同州に移り住んだ。更に、綿花畑も黒人が黒人を労働力に雇うようにもなっていたが、綿花以外目立った産物がないモノカルチャー依存であったため市場価格暴落が衰退にとどめを刺し、とりわけ州北部には耕作放棄された畑が目立つことになった。


昨今では最も貧しい州の一つとして数えられることが多いものの、物価を含めた生活費も州内で一番安いのでそこまで生活苦というわけでもない。また1990年よりカジノを合法化させたことにより、沿岸のガルフポート、ビロクシが一大カジノリゾートとなり、また、内陸のナチェズ、チュニカなどにもカジノリゾートが誕生し、観光産業が大いに潤いをもたらした。だが、ハリケーン・カトリーナで沿岸を中心に甚大な被害を受け(日本ではニューオーリンズの被害ばかりが採り上げられたが、ミシシッピ州沿岸も壊滅状態となった)、復興に時間を要することになった(それを後目に大きく成長したのが、全米3位のカジノシティと呼ばれるチュニカであり、ここはカトリーナの影響をほとんど受けなかった上に、カジノ自体が法律で禁じられているテネシー州から多くの観光客を集めている)。


昨今では安価な労働力を頼った自動車産業の進出なども起きているものの、失業率が非常に高い。州民の健康状態は最悪の水準(肥満率が一番高い)で、かつ十代の出産が多く、教育が不十分な家庭が増えている。また、ゴミの収集もままならぬ貧困地域も少なくない。


一方で、ミシシッピ州は音楽活動が盛んな州としても知られている。エルビス・プレスリーの出身地としても知られるほか、ブルースゴスペルロックンロールなど様々な音楽がこのミシシッピ・デルタ辺りから誕生している。ブリトニーやBBキングらも同州の生まれである。


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