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概要編集

ミッドウェー級(Midway-class)は、アメリカ海軍の運用していた空母の艦級。同海軍では初の本格的な装甲空母であった。艦種記号はCVB(大型空母)となったが、フォレスタル級らスーパーキャリア(80,000t超)の登場により、「大型じゃないよね」という指摘を受けて、CVA(攻撃空母)へと変更された。ピクシブにおいては、ミッドウェイ級、ミッドウェー級空母、ミッドウェイ級航空母艦などの表記揺れが存在する。


来歴・特徴編集

アメリカ海軍の空母は、エセックス級に至っても飛行甲板が無防御であった。だが、イギリス海軍での装甲空母の運用実績を見ていた米海軍は、防御力の高い装甲空母の整備を考えるようになる。しかし、装甲空母には、十分な防御力を得るために設計上の妥協を強いられるので、搭載機数が少ないという弱点が存在した。この問題を、中止になったモンタナ級戦艦の設計まで参考にして、『装甲空母の搭載機が少ないなら、船体を大型化して防御と両立させれば良い』という荒業でもって無理やり解決し、誕生したのがミッドウェー級である。一番艦が就役する前に戦争が終わったことは内緒。


飛行甲板の装甲厚は3.5インチ(89mm)に達し、1,000ポンド半徹甲爆弾にも抗堪できたと思われる。しかし実はこの装甲、船体の強度材としては考えられていない。つまり、とても重く、頑丈な屋根を船体の上に載せているという、非常に特殊な構造なのである。また、アメリカ空母としては開放式格納庫を採用した最後の艦級となった。


舷側装甲も重巡洋艦との戦闘を考慮したのか、大多数の巡洋艦より強力な防御であった。ただ、重心の上昇を避けるためか飛行甲板の高さはエセックス級よりも低く、波浪には弱かったらしい。区画の細分化には、抗堪性を高めると同時に、乾舷の低さからくる予備浮力の減少を補う目的もあったのだろうか?ともかく、船体の大型化や装甲化により、基準排水量は45,000tと、エセックス級の1.5倍以上に膨れ上がった。その代わりに搭載機数は130機以上となっており、その航空戦力は群を抜いていた。


戦後、艦載機のジェット化が進み、超大型空母と呼ばれる戦後型空母が登場すると、さすがのミッドウェー級でも見劣りするようになってきた。それでも飛行甲板の拡大や、エレベータの改装、エンクローズドバウへの変更などを経て、一番艦は湾岸戦争ごろまで現役であったのだが、これらの改装のせいで奇妙な姿になってしまった。


諸元編集

※竣工時→ミッドウェー最終時

全長295→305.2m
全幅49.6m→78.7m
水線幅34.4m
満載吃水10.5m→10.6m
満載排水量60,100t→70,000t


同型艦編集

CV-41 ミッドウェー:ミッドウェー海戦が由来。


CV-42 フランクリン・D・ルーズベルト:任期中に死亡したルーズベルト大統領を称えて命名された。


CV-43 コーラル・シー:珊瑚海海戦にちなんだ名前。


関連タグ編集

軍艦 空母 アメリカ海軍 ミッドウェー海戦

エセックス級 前級。

フォレスタル級 次級。

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