概要
紀元前三世紀頃よりその存在が目撃されているという海に棲む未確認生物の一種。
しばしばベトナムで目撃されるコンリットと同一視される事もある。
腹の部分や側面、背中に多数の鰭がある鯨の様な姿をした巨大魚で、古代ローマの著述家アイリアノス著『動物の性質について』には海岸沿いの地域で背中と側面に多くの鰭とロブスターの様な尾と毛のある大きな鼻の怪物の目撃証言について記述されているという。
また江戸時代の儒学者である貝原益軒が記した『大和本草』にもそれらしき生物の記述が有り、それによれば鯨の様に巨大で背鰭が5つあり、尾は2つに分かれ、足は左右に6つ、計12脚持ち、赤い肉は毒を持ち、これを食べるとたちどころに死んでしまうとされる。
さらに1899年にアルジェリアで目撃された個体についての証言によれば、体長45mで数えきれない程のヒレがあったといわれている。
海薑(かいきょう)
古代中国の薬学『本草綱目海薑』や江戸時代中期の百科事典『唐土訓蒙圖彙』に記載されているという海生生物。
赤い龍のような形をした海に生息する生き物で、多数の足と鬣を持ち、鴆の羽毛程の毒を有しているとされ、『大和本草』ではムカデクジラの仲間ではないかとされている。