概要
この地では、潮の中に夜光虫が光っている様子を「ニガシオ」と呼んでいるが、その中で時々丸く固まってボーッと光る物が見える事がある。
これが「ムラサ」で、そこへ船が乗りかけると、その光る物はいきなりパッと散らばってしまうとされる。
また、暗い海が突如としてチカッと明るくなる事もあるが、これも「ムラサ」であるといわれている。
もし海で「ムラサ」を見たり、遭遇した時には地元では「ムラサ」につけられた(取り憑かれた)といい、あまりよくない事だとされており、もし「ムラサ」につけられたら、刀か包丁を竿の先に着けて、船の後部である艫の海面を、左右に数回切るとよいとされている。