食事をしよう 食べたまえ
概要
特撮バラエティ番組『ウルトラゾーン』第18回のドラマパート。
地球人の心に挑戦しようとするメフィラス星人(初代と侵略の手口が似ているが同一人物かは不明)が、地球人と会食を重ねることで、絆や愛情について理解を深めていくという内容になっている。
赤ん坊とその母親を除き、メフィラスが出会ったのは「何かを捨てた」人物である点が共通しており、食事をする場所もゴミの山となっている。
なお、メフィラスは会食をする際には地球人の言葉を話していたが、主人公の世捨て人の男と会話をする際には口元が発光するのみで声は出さず、何を話しているかは男の反応を通してしかわからないようになっている。
また、ラッキョウを食べる一幕も描写されている(その際すさまじい音を立てる。ただし、食べているところは直接的には映されていない)。
ストーリー
地球侵略を画策したメフィラスは、とある世捨て人の男と接触し、地球を引き渡すよう要求するが、男は拒否するどころかアッサリと禁じられた言葉を口にするのだった。
あっという間に日本はメフィラスの手で制圧されてしまう。
世捨て人の男が言う「誰かと食事を取る事」の意味がわかるまで地球に滞在することを決めたメフィラスは呼び出した人間達と対話を重ねてその意味を探っていくが…。
スタッフ・キャスト
スタッフ
脚本:松野拓行
登場キャラクター
同作の主人公。
武力で日本を制圧したとはいえ、呼び出した人々への態度はいたって紳士的。
人々の言葉を一部肯定しつつも、その裏にある欺瞞を次々と暴く聡明さを持っているが、人間関係は意外と上手く行っていないらしく、不仲になってしまった兄弟が母星にいるようだ。
超能力を用いて食べ物を転送するなど能力は底が知れない。
最後は世捨て人の言葉を理解できたらしく、土産のラッキョウを片手に宇宙へ帰って行った。
- 世捨て人(演:渡辺哲)
メフィラスが地球で最初に出会った地球人。
メフィラスに食卓を与え、地球を明け渡した文字通りの世捨て人であるが、誰かと共に食事する大切さを知っているなどどこか訳ありの様子。
- 弁当を捨てた男(演:飯田隆裕)
コンビニ弁当を食べ残した若者。
人生が上手く行っておらず、自分を不採用にした会社を破壊したメフィラスに感謝している。
しかし、他人任せで矛盾した態度がメフィラスの不興を買い、どこかへ飛ばされた。
- 総理大臣(演:保積ぺぺ)
この世界観における現総理。
突然召喚されて戸惑いを見せつつも、ラッキョウではなく、寿司を要求するある意味での怖いもの知らず。
子供達だけはどうか助けて欲しいと嘆願する一方で、世捨て人を見下しているという(子供達すらダシにしているとも取れる)欺瞞さを見抜かれ、フジ隊員同様に(なぜかラッキョウごと)巨大化させられて街を蹂躙、口にこびり付いた米粒を口にし、何かを悟る。
- 母親(演:奏谷ひろみ)
赤ん坊である息子(演:宮崎龍真)が先に呼び出されるが、まともにコミュニケーションが取れないので呼び出される。
これまでの客人とは違い、傲慢さは全く見受けられず、一人の母親として対話に応じる。
- ニュースキャスター(演:江藤博樹)
関連項目
ウルトラシリーズ ウルトラゾーン メフィラス星人 禁じられた言葉
ラゴン/ペガッサ星人:今回のアイキャッチに使用された怪獣。いずれも「家族」や「仲間」というワードに関係のある怪獣たちだが、ペガッサ星人は同胞の大半が死滅してしまっているのが悲しい所である(その割にカラオケでお楽しみの様子だったが)。