「こんなにタケノコが光っている。タケノコは光りますか?おかしいと思いませんか?あなた」
名鑑
◆忍◆ ニンジャ名鑑#20 【メンタリスト】 ◆殺◆
ザイバツ・シャドーギルドのニンジャ。
脳改造でゲン・ジュツ適性を飛躍的に高めている。
白兵戦にも秀で、脳波で操るエネルギー・スリケンは攻防一体の性能を備えている。
(ネオサイタマ電脳IRC空間「ニンジャ名鑑」より抜粋)
人物
初出は第2部「ビガー・ケージズ、ロンガー・チェインズ」。
秘密結社ザイバツ・シャドーギルドに所属するマスター級ニンジャ。
グランドマスター位階のパーガトリー直属の配下「執行者」に属し、主な任務として組織内部粛清を担っており、「出現そのものが不吉」とザイバツニンジャはおろかヘッズの間でも恐れられている。
ダマシ・ニンジャクランのグレーターニンジャソウルの憑依者であり、恐るべき精神操作系ユニーク・ジツ『ゲン・ジツ』の使い手。
ゲン・ジツだけでなくカラテの技量も相当に優れており、単純な強さだけでいえばグランド・マスターにも匹敵するほどの実力を持つとヘッズの間では目されている。
容姿
詳細な容姿の描写は少なく、紫色のニンジャ装束を身につけているという程度。物理書籍版では白地に錯視めいた無数の紫色同心円模様。また、ネオサイタマ~キョウト間のポータル空間転移時にダメージを負ってからはこめかみを貫通して首に巻き付いたチューブの中を脳の切れ端らしきものと虹色の液体が循環しているというコワイ姿に。
ジツ・カラテ等
ゲン・ジツ
メンタリストのユニーク・ジツ。
現実と区別するのが難しいゲン・ジツ・フィールドを展開して相手を引きずり込み、その精神や知覚に干渉して認識を書き換えたり、支配してしまう恐るべきジツ。
非現実的なのにあまりに現実的な幻覚とメンタリスト自身の話術も相まって、一度迷いこんでしまうと抜け出すことは困難。タケノコが光りますか?おかしいと思いませんか?おまけに叙述トリックめいた幻世界の中でメンタリストは自在に姿や気配を消し、相手はおろか読者すら巻き込んで弄ぶ。
ただし、このジツの効果範囲内には必ずその場にあるのは明らかにおかしいオブジェや事象(竹林の光るタケノコ、庵の自販機、燭台が天地逆のシャンデリア等)が出現するため、それを見破れば一時的にだがジツから逃れることができる。「複数のオブジェに注目し、それが変化していないか絶えず確認する」という平安時代からニンジャに伝わる対策方法も存在する為、自ずと対戦相手は命がけの間違い探しを強いられることになる。
当然メンタリストもこれを把握しており、あえて自分から正解を教えることで心理的動揺やブラフを誘ってくる。
イマジナリー・スリケン
ゲン・ジツ内で使用されるメンタリストのスリケン。
虹色に色彩を変え続ける結晶状のスリケンであり、ゲン・ジツによって生み出されたエネルギー・スリケンの一種と思われる。
ゲン・ジツの効果領域内では相手の任意の場所に『生やす』ことで使用される。外傷は無いように見えるも、その内部は確実に破壊され致命的なダメージを与えることができる恐るべき攻撃。普通に手から投擲することもある。
予備動作が存在しないため優れたニンジャでなければ回避は難しいが、素早くゲン・ジツを見破ることでダメージを無効化したり、攻撃を受けてしまったあとでもゲン・ジツを見破って解除することでダメージを軽減することが可能。
ゲン・ジツの本質と弱点
だがメンタリストのニンジャソウルの属するダマシ・ニンジャクランの本質は「相手の思考支配・言葉による操作・掌握」であり、あくまでゲン・ジツはその「きっかけ」、対策によって破られる事自体はさして警戒していない。
何せ「平安より伝わるゲン・ジツ対策」自体がダマシ・ニンジャクランによって流布された罠なのである。ゲン・ジツを仕掛けられる度に馬鹿正直にオブジェを確認していては自ら後手後手に回る事になり、結局雪崩の様に押し寄せるゲン・ジツの波状攻撃の前に押しつぶされてしまう。
そこでノーカラテ・ノーニンジャ、この物語の大原則である。真の有効な対処法はゲン・ジツに陥る前に歪んだオブジェクトを「確認」するのみならず「破壊」し、そのまま本体へ攻撃を継続してジツの再発動自体を阻止し続ける事なのだ。
だがメンタリスト自身もカラテの実力者であり、何よりムテキ・アティチュードのような前衛防御に特化した連携を許してしまえばツィッター連載や書籍としての体裁すら崩壊するジゴクに陥る事になる。
ネタバレ注意
劇中ではポータル空間内のダメージとその後の改造によってゲン・ジツが更に強化されたもののデリケートさも増したのか、外部から幻覚剤をばら撒かれ、メンタリスト自身がゲン・ジツを認識・維持出来なくなってしまった。