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ロード・オブ・ザイバツ

ろーどおぶざいばつ

ロード・オブ・ザイバツとは、サイバーパンクニンジャ活劇小説『ニンジャスレイヤー』の登場人物である。
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◆忍◆ ニンジャ名鑑#118 【ロード・オブ・ザイバツ】 ◆殺◆

狡猾なるザイバツ・シャドーギルドの首領。現代のショーグン・オーヴァーロードを自認する。

登場時は常に椅子に座り、顔は絹製のノレンに隠され、配下の目からも手首から先しか見えないため、最終決戦直前まで正体不明であった。

ネオサイタマ電脳IRC空間「ニンジャ名鑑」より抜粋)


「ムフォーフォーフォー、ブッダも怒る」

「ヤンナルネ」


人物編集

キョート・リパブリックを影から牛耳る秘密結社、ザイバツ・シャドーギルドの首魁たるニンジャ。


公の場に姿を現すことは決して無く、顔もノレンや面で隠されているため全くの正体不明。それを探ることは最大の禁忌とされており、劇中には何らかの理由で素顔を知ってしまい、記憶や人格をケジメされたと思しきニンジャが複数名登場する。

例外として、大参謀パラゴンだけは健常な状態でロードの素顔を拝することを許されている。


常にけだるげなアトモスフィアを纏い、浮世の事にはほとんど関心を払わず、ザイバツの運営に関してもほとんどパラゴン他グランドマスターたちに丸投げしている。しかしグランドマスターたちからは絶大な忠誠を寄せられており、そのカリスマ性はラオモト・カンさえも凌ぐとみられる。


しかしそんな彼を以てしても、グランドマスター達をしのぐラオモトのヤバすぎる強さは目の上のたん瘤であり、どうにか彼とソウカイヤを排除しようと狙っていたところ、アラクニッドのウラナイ・ジツにより「マルノウチ・スゴイタカイビルにラオモトを殺す者が出現する」という結果が出る。


これを受けたロードはパラゴンと共に一計を案じ、スゴイタカイビルでビジネス交渉を行っていたソウカイヤに部隊を差し向け襲撃。しかしこれにはウラナイ・ジツに沿ったもう一つの目的があり、それこそがナラク・ニンジャのソウルを召喚することにあった。

抗争に巻き込まれ殺された数えきれないほどのモータルの怨嗟と嘆きの意志をギンカク・テンプルに集め、凝集したそれらを以てナラクを呼び出す。


つまるところは、パラゴン共々あのマルノウチ抗争の本当の首謀者であり、同時にフジキドにとっては真の意味での仇というべき存在なのである。


その最終目的は、キョート城の機構を使ってキンカク・テンプルに眠る古代のニンジャソウルたちを呼び出し、それをキョジツテンカンホー・ジツで従わせることで永遠にこの世を平定すること。


上記の台詞のとおり「ムフォーフォーフォー」と特徴的な笑い方をするほか、ニンジャには違いないものの肉体的には高齢らしく、座っていることが多い他、行動するときは車椅子に乗る。

また、秘匿されているその素性は、作中でも結構色々なところで見られる「とあるもの」に関連している他、この関係からヨロシサン製薬に対して凄まじい敵意と憎悪を抱いており、叩き潰す時を狙っていた。


ジツ・カラテ編集

キョジツテンカンホー・ジツ編集

その名の通り、対象にとっての「虚実」を「転換」させる恐るべきジツ。このジツを受けた人間は格子模様と目が浮かぶ空間を見せられ、一瞬にして脳内の定義を書き換えられてしまう。早い話が超強力な洗脳催眠の類。


その効果範囲はロードを中心とした半径数百キロと言うすさまじいものであり、この効果によってニンジャ存在と接触しNRSを発症させた目撃者の認識を書き換え、ニンジャひいてはザイバツの存在を隠蔽していた。

碁盤目のように整備されたキョート市街の地理自体も、術陣めいてキョジツテンカンホーの維持に一役買っている。


範囲を狭めるほど効果も強くなり、普段はキョート全域に張り巡らされているキョジツテンカンホーを収束することで、たとえ強靭なニンジャであっても認識を書き換え、ジョルリめいて服従させることすらできる。

ただしあまりに事実とかけ離れた認識の書き換えを行った場合、後から「なぜ自分はあのような行動をとったのだろう?」と認識の齟齬が発生し、自力で正気に戻りやすくもなる。


本文中でのキョジツテンカンホーの表現は、本文の一部がまるで黒塗りされたかのように「罪罰」の文字に置き換わるという形で再現される。

コミカライズではガンドーが一瞬呆然としている(ようにニンジャスレイヤーからは見えている)間、ガンドーには「罪罰」と書かれた格子模様と目玉で埋め尽くされた空間が見えており、我に返ったときには記憶が改竄されていた(ニンジャスレイヤーは影響を受けなかったため、ガンドーの身に何かしらが起きたことを察知できた)。


ちなみにこのジツはザイバツ自体の設立にも関与しており、実のところ本来はラオモト程ではなかったカリスマや統制力を、このジツの誤魔化しで補填していた部分もある。ニンジャスレイヤー曰く「偽りのシステムであろうとも、実際に動き出し力を持てば、現実の欲望のよりどころになる」とのこと。


タタミ・ジツ編集

白金色の畳状の物体を召喚して自在に操るジツ。攻防一体の強力なジツであり、イクサにおいて重要なフーリンカザンを一から構築する事が可能である。

ロード自身のカラテの力量と相まって、敵対者には悪夢そのものである。彼に憑依したニンジャソウルは「マスタータタミ」の異名を取った「ソガ・ニンジャ」であり、ソガ・ニンジャはタタミを盾めいて展開して攻撃を防いだ後、内側から掌底を繰り出してその衝撃で攻撃する攻防一体のカラテを得意としたという。


カラテ編集

モータルの命を吸収する事で取り戻した全盛期の肉体から放たれるカラテは、ニンジャスレイヤーダークニンジャを同時に相手取って互角以上に渡り合う程高次元。ニンジャを即死させる程の圧倒的な威力を持つ浸透勁めいた打撃を得意とする他、ドスダガー逆手持ち二刀流での高速斬撃も使う。


その正体編集

その正体は罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰であり、罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰において罪罰罪罰罪罰罪罰なんだ罪罰罪罰罪罰罪罰この違和感は罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰つまり罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰罪罰

・・・はて、私は何を言おうとしていたのだ?


結末編集

長らくキョート最奥部に控えており、「キョート・ヘル・オン・アース」においてキョート城に突入したニンジャスレイヤーと、彼から神器とナラクのソウルを奪うため襲撃をかけたダークニンジャ、そして多くのザイバツのニンジャたちの前に出現。

キョジツテンカンホー・ジツを用いてその場の全員を平伏させ、ニンジャスレイヤーとダークニンジャの持っていた神器を奉納させた。


その後、パラゴンがユカノを捕縛し、自身も三神器を揃えたことでキョート城起動の準備を完了。

儀式の後、パラゴンによる反逆者の処分命令を受けてパーガトリー率いる部隊が動き出した後、その場に残っていたスローハンドをヨロシサンと通じた罪科により制裁。


「ニンジャミレニアムの始まりに、私はヨロシサン製薬を完膚なきまでに叩きつぶす。これはケジメである」


そして、ついにその「正体」を明らかにするとともに、ヨロシサン製薬への敵意がパラゴンの私怨ではなく、自身の意志であることを明らかにした。



「つまり、私が―――――――――」



スローハンドを抹殺した後はパラゴンと共に野望成就のため次の手に移り、地上から吸い上げたモータルのエネルギーで往年の生命力を取り戻す。


「老いた肉体を抱えていた私はキョートを動く事ままならず、キョジツテンカンホーの為にはガイオン街路のチェスボードめいた魔法陣構造を必要としてきた」

「だが既に私は老いた肉体の枷を脱した。ガイオンの全モータルソウルを吸い尽くした暁には、我が完全性は揺るぎなきものとなる。キョジツテンカンホー・ジツを全世界に拡大し、以て、キンカクから蘇生させたニンジャ達を支配する。カツ・ワンソーは所詮ニンジャに過ぎぬ。ヌンジャとは私なのだ」


しかし、ユカノに向けてそう言い放った直後にユカノが謎の声に導かれ拘束を脱出。

さらにダークニンジャのアンブッシュを受けてベッピンで体を貫かれてしまったが、起動させていた琥珀ニンジャ像のシステムにより吸い上げられる命を補い、そのままキョジツテンカンホー・ジツでからくも切り抜ける。


己がカツ・ワンソーすらも支配する真のヌンジャであると豪語し、直後に乱入してきたニンジャスレイヤーに対しても再びキョジツテンカンホー・ジツを用いて翻弄するが、突破された。


実は、そのしばらく前に一度合流したニンジャスレイヤーとディテクティヴ(タカギ・ガンドー)が、お互いの情報を共有したことで脅威の根幹たるキョジツテンカンホー・ジツの特性を看破されてしまっていた。

このジツの原理は、コトダマ空間を経由して、それぞれの精神世界すなわちローカルコトダマ空間に干渉、その定義を書き換え「虚」と「実」を「転換」するジツなのである。

上述した通りその射程距離は非常に広大だが、ジツの威力と効果範囲が反比例するという欠点があり、しかも最大効果を発揮させた場合でも完全な洗脳は出来ず、あくまで定義の書き換えに留まるため、内実を知られると抵抗されたり、認識そのものの齟齬から突破されたりと永続的には続かない。


そして何より、ジツを使用している間はロード自身のニューロンが無防備になるという最大の弱点があった。普通には叩けないこの弱点を、ナンシーのアシストにより送り込まれたシルバーキーがユメミル・ジツを用いて攻撃してきたのである。


一時ペースを乱されるもシルバーキー側の制限時間まで持ちこたえ、ニンジャスレイヤーには往年の力に基づくカラテで圧倒し返し、パラゴンの方もユカノを制圧。

完全に優位に立ったと思われたが、限界を迎えログアウトしかけていたシルバーキーが瀕死のイグナイトの肉体に引きずり込まれ、その体を掌握したことで両方とも復活するというアクシデントが発生。

これにより再びユメミル・ジツによる攻撃が始まってしまい、さらには回復したガンドーがやって来たことで一気に形勢がニンジャスレイヤー側に傾いた。


イグナイトに宿ったシルバーキー改めエーリアスを狙うもニンジャスレイヤーに阻まれ、パラゴンの方もガンドーに手いっぱいという状況で膠着するが、同時刻にダークニンジャが命を拾うためにカツ・ワンソーのソウルを降ろすハラキリ儀式を敢行、同時にそれを無理矢理中断して力のみを己がものとしたことで、キンカク・テンプルが一気に近づき、神代のニンジャの成れの果てが乱入。

さらにはそのダークニンジャと、一連の事態とは全く関係なく乗り込んできていたデスドレインが天守閣に突入し、イクサは完全な乱戦模様を呈することになった。


しかし、程なくしてパラゴンがガンドー執念の反撃でニューロンを破壊され敗北。

ロードもデス・キリを受けて左腕が使えなくなるが、それでも乱戦の中、わずかに見えた空隙をついてニンジャスレイヤーとダークニンジャを一蹴、さらにデスドレインに対してもタタミ・ジツを用いて圧倒。

立ち直ったダークニンジャを相手に屋根の上に飛び出し、その後今度は入れ替わりにニンジャスレイヤーと対峙、タタミ5枚で逃げ場をなくしての掌打連発でトドメを刺さんとしたが、何とニンジャスレイヤーはこれに対し、全く同じタイミングで掌打を撃ち返すという神業をやってのけ、逆にロードがカウンターを喰らってしまう。

そして、動揺している間にニンジャスレイヤーが繰り出したアラシノケンをまともに食らい、体を内外から破壊され敗北。


もはやヤバレカバレとなったロードは自身の状態を無視してキョジツテンカンホー・ジツを行使、同時に屋根を破壊して直下にあった玉座に着地すると、主としての認証によって再び全てを平伏させようとする。

が、次の瞬間に襲ってきたのはダークニンジャが放ったベッピンの一撃。彼らをジツから守ったのは、


エーリアス「お前が捨て身で来るってンなら、他の奴らの心に傘を差すしかねえ。無茶させやがってよォ、一瞬なら……」


エーリアスのユメミル・ジツであった。

それによってわずか一瞬、しかし確実に一瞬、難を逃れたダークニンジャにカイシャクされることになったロード。

しかし物理書籍版ではこの時点ではまだ死んでおらず、01分解され始め物理肉体を離れたことで逆にヤミ・ウチを乗り切る。

ダークニンジャやユカノたちをキンカク・テンプルへ道連れにしようとあがいたが、屋根から追撃してきたニンジャスレイヤーの赤黒の炎まとう一撃を受けて消えかけた肉体が一瞬だけ復元され、そのまま袈裟懸けに真っ二つに斬り下ろされたところに二度目のヤミ・ウチを受けて今度こそ消滅した。


だが、ソウルは消滅直前にダークニンジャごとキンカク・テンプルに吸収され、邪霊と化してダークニンジャと戦い今度の今度こそ敗北。

残された頭蓋骨にはなんと未だにキョジツテンカンホー・ジツが宿っており、突き刺さったままのベッピンによって制御されている。


なお、ロードが最初からザイバツを動かしてニンジャスレイヤーを殺そうとしなかったのは、アラクニッドの予言によって彼が自身のもとに神器を持って現れると知っていたためである。

しかし、その目的を果たしてもなおニンジャスレイヤーを本気で始末せず部下任せにしていたことで最終的に自身の破滅に繋がったのは、まさしくインガオホーという他ないだろう。


ナムサン! 公式からの警告だ!編集

楽しみを損なう危険性が予見されるため、ロードの正体についてのネタバレは翻訳チームの公式アンナウンスンーでも止める様にとマナー言及されている。

この箝口令は書籍版「キョート・ヘル・オン・アース」で正体が明かされた現在も続いている。備えよう。


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ニンジャスレイヤー ザイバツ・シャドーギルド

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