◆忍◆ ニンジャ名鑑#170 【パーガトリー】 ◆殺◆
グランドマスター位階に属するザイバツ・ニンジャ。
暗黒カラテミサイルの使い手であり、中腰ため状態から正拳突きを繰り出すことによって、背中からにぎりこぶし大の暗黒カラテ粒子エネルギー球を生み出し、数十メートル離れた敵を攻撃する。
「粗野で愚鈍な闘犬同士の殺し合いは震えるほどに怖いからな。ほれ、臭いも獣じみておろう?実際たまらぬ!ゆえに私はこの位置がよい」
概要
『ニンジャスレイヤー』第二部の敵組織、ザイバツ・シャドーギルドの最高幹部たるグランドマスター位階に属する強大な力を持つニンジャ。
本名は「タムラ・ヒシカゲ・シジュウクイン(四十九院田村菱蔭)」。身長は182cm。
キョートの上流階級出身であり、同じ貴族出身のイグゾーションおよびスローハンドの二忍と組んで最大派閥を形成する。一方でパラゴンとは不仲だが……?
マルノウチ抗争に参加したザイバツ側の14人の1人でもあり、ニンジャスレイヤーことフジキド・ケンジにとっては家族の仇の一人でもある。
外見
容姿についての描写はほとんどないが、銀のセンスを手にして自らを扇ぐ仕草がよく描写される。
物理書籍『キョート殺伐都市#5』限定収録のエピソードには、「高貴な装束を着て二頭立ての水牛戦車に乗る男」ともある。牛車に乗った平安貴族ナンデ?
実際わらいなく氏による物理書籍版イラストでは狩衣と烏帽子を着込んだ公家っぽい出で立ちで、後述する性格ゆえファンアートでも同様な描写が多い。
しかし公式はイメージの多様性を呼びかけている。事実グラキラ版コミックでは、堂々たる洋風の軍服姿。
人物像
一言で表すならば、「アナログな中世ヨーロッパ/平安時代の貴族」といったところ。
ザイバツの上層部は政治的駆け引きが複雑に入り組む万魔殿であるが、
その中でもパーガトリーは際立って腰が重く、己の権力を傘に来た愚鈍で傲慢な言動が目立つ。
仲間内からも臆病者呼ばわりされ、実際自ら前線に赴く事はめったにない。
そんな性格ゆえ、作中の活躍はぱっとしないどころかマイナス気味。
ニンジャスレイヤーによる復讐についての報告を上げていなかった件で、部下との連帯責任として左手の小指をケジメしたり、
同じグランドマスターニーズヘグにはダークニンジャに増援を送るかについて茶の間で駆け引きをする中、
御託を並べて増援を送ろうとしない白々しさ重点の態度を取り続け、その果てに「行かれぬから!」という迷言が飛び出す始末。
しかもこの後、結局言いくるめられて増援を送るハメになったのだから情けない。
その味のあるダメっぷりから読者には愛されており、パガ=サンやらパガ山、行かれぬから=サンやらと愛嬌あるニックネームで呼ばれることも多かった。
※以下ネタバレ注意!※
本性
「カラダニキヲツケテネ、スローハンド=サン。私は御しやすい愚鈍者でしたかな?」
そんなパーガトリーだったが、二部最終章にてそれらが(ほぼ)演技だった事が発覚。
不仲とされていたパラゴンとは密かに結託しており、グランドマスター内の不穏分子であるスローハンドを追い落とすために一芝居打ったのである。
実際のところ、真のパーガトリーは自身の強力なジツを誇る自信家であり、無数の部下を無慈悲に使い潰しながら敵を蹂躙せんとする冷酷・高慢な切れ者であった。
ただし上に(ほぼ)と入っているように、平時の高慢さや権力を笠に着る態度は本人の素である。
むしろ本性を現してからは敵に嫌味を言いまくっていたりするので、普段はアレでも猫を被っていたようだ。
そんな彼だが、実は意外と精神面がもろいようだ。
最終章ではある事件をきっかけに戦意をあっけないほど完全喪失してしまい、それまで優勢だった戦場を抜け出して逃げ回るというブザマをやらかしている。
ワザ・ジツ
普段は政争に明け暮れる暗愚を演じているが、その本性はかなりの切れ者であり、戦闘能力もグランドマスターの名に相応しく凄まじい実力者である。
ニンジャソウル憑依者であり、その身には古代の高名なリアルニンジャ「イカルガ・ニンジャ」のソウルを宿している。
イカルガは古代リアルニンジャ達の精鋭「ニンジャ六騎士」の一角たるゴダ・ニンジャの高弟であり、師から受け継いだカラテミサイル(追尾性能のあるかめはめ波やはどうだんのようなもの)の原理をほぼ完成に至るまで導いたヤバイ級のニンジャである。
その憑依者であるパーガトリーも当然カラテミサイルのプロフェッショナルであり、その扱いの巧みさは他の追随を許さない。
劇中では特に大人数のイクサで効果を発揮し、参戦によって戦局を一変する程の威力がある。
またパーガトリー派閥はザイバツ内でもトップの大所帯であり、配下のニンジャたちを動員した人海戦術もお手の物である。
- カラテ粒子操作
体内で生成される血中カラテを体外に放出、カラテ粒子として自身の周囲に散布する。
散布された一帯はエネルギーフィールドとなり、敵の攻撃を防ぐバリアとして機能する。
要するにコジマ粒子みたいなもの。実際アサルトアーマーめいた爆発も起こせるらしい。
後述のカラテミサイルと合わせることで自在な攻守を展開する。
また拳に球状に圧縮させたカラテボールとして攻撃にも転用可能。
血中カラテは生成量に上限があり、カラテ粒子を使いすぎれば枯渇(いわゆるMP切れ)してしまう。
ところがパーガトリーの場合、この血中カラテ容量と再生産能力がずば抜けて高くなっているため、並のカラテ消耗は全く問題にならない。
仮に生成が間に合わなさそうであれば、部下のニンジャ達の出番だ。彼らの時間稼ぎにより、パーガトリーはカラテを充分に回復して戦線に復帰するのである。
- 暗黒カラテミサイル
「ほれ!ほれほれ!ほれほれほれ!」
「舞えい!見苦しく舞ってみせい!!」
パーガトリーのメインウェポンとなるジツ(特殊能力)。
血中カラテのエネルギーを体外に放出し、敵にぶつける遠距離攻撃のジツ。直撃するとカラテで殴られたようなダメージを受けるらしい。
パーガトリーの場合、中腰ため状態から正拳突きを繰り出すことによって、カラテ粒子を握りこぶし大のエネルギー球に変換し撃ち出す。
射程は少なくとも数十メートル、当然追尾性能もアリ。ただしミサイルは背中から出る。ナンデ!?
原作者達が日本のトレンドを追求した結果、こんな描写になったらしい。ネタっぽく見えるが実際は前方のバリアを解除せずに一方的にミサイルを撃てるというメリットがあり、中々手強い運用法である。
また粒子バリアをミサイルに変換、全方位に射出することも出来る。防御を捨てて放つカラテミサイルの弾幕は、数にして実に数百発である。
本来、血中カラテのエネルギーは徒手格闘などで直接相手に叩き込むものであり、
それをわざわざ体外に抽出・操作して放つカラテミサイルは血中カラテの消耗が激しいらしく、「強力だが燃費が非常に悪く、依存するには危ういジツ」とはナラク・ニンジャの弁。
実際、第一部のラスボスラオモト・カンもギリギリまで追い詰められて、ようやく「最後の切り札」として使用に踏み切る程だった。
しかしパーガトリーの場合、前述の特異体質のおかげで血中カラテの大量消費がまったく苦にならない。
そのため彼はこのジツを切り札どころか、通常技の感覚でバンバン放って相手を一方的に蹂躙する。
作中では高濃度のカラテ粒子バリアの展開を維持しつつ、カラテミサイルの弾幕を雨アラレと降り注がせるという常識外れの戦闘を展開してなお、高笑いするという余裕を見せつけていた。
- カラテ粒子パンチ
近接戦闘における切り札で、読んで字の如く拳にカラテ粒子を纏わせて殴る。
直撃すれば我らがニンジャスレイヤーをも苦悶させる威力のカラテミサイルを手づかみで直接叩きつけるようなもので、その威力は推して知るべし。
某マクロスの「ピンポイントバリアパンチ」めいている。
余談
能力があからさまにコジマ粒子なのだ!!……という事で、ニンジャスレイヤーWikiのコメント欄には某武装核クランのクビワツキ=サンが溢れかえっている。
奇しくも物理書籍版の加筆では、同じく武装核めいたニンジャとの苛烈なイクサが展開される運びとなった。
関連イラスト
関連タグ
以下、ネタバレ注意
二部終了後
ザイバツ崩壊をどうにか生き延びていたようで、
何やかんやあってダークニンジャの旗のもと、再編成された新生ザイバツの幹部として続投。あいも変わらず、理不尽なまでのカラテミサイルの嵐を武器に大立ち回りを演じている。
性格の方も相変わらず。
第三部で功を焦って報告を上げてなかったミラーシェード配下の若手ニンジャに対して、「おこがましや!もはやこれはミラーシェード=サンのケジメ案件では?」と𠮟責している。
このセリフが元ネタになって、「もはやこれは○○=サンのケジメ案件では?」というネタがヘッズの間で流行っている。○○には、特に責任がなくても全く無関係でもミラーシェードの名が入ることが多い。リフジン!