概要
東方Projectに登場する個別名称の無い(または不明な)天狗を指す語で、原作中では複数の機会に登場が見られている。その初登場は『東方香霖堂』で、同作中では第十九話挿絵及び第二十五話挿絵にその姿が描かれている。
作中の登場
『香霖堂』
『香霖堂』第二十五話挿絵に登場した三名の天狗はカラーでの登場となっており、この内二名は腰辺りまで、一名は足首付近まで描かれている。
髪色はそれぞれ黒の系統と白の系統の者がおり、第十九話挿絵では黒髪の天狗が一名、白ないしは黒系統以外の髪色が二名である。
第二十五話挿絵では黒髪の天狗が二名、白髪の天狗が一名となっている。
肩ほどの長さまで髪を伸ばす者も見られるが、首辺りまでの長さである様子がより見られる。
また毛先がはねている者が多く、特に白系統の髪の天狗はその髪が外側にはねるクセが強い。
第十九話挿絵で樽ごとお酒を呑んでいる天狗(白髪)などはその外はねも見事で、スポーティでワイルドな髪型となっている。
衣装は所謂「香霖堂天狗装束」であり、挿絵中では基本的にはそれぞれ同じ様式の服装である。
ただし確認できる範囲では襟元の色彩や装飾などに違いがあるため、このあたりに天狗における複数の衣装文化の存在が見て取れる。
キャラクターとしてはそれぞれの表情も描き分けられており、笑顔だったり満面の笑みであったり、あるいはムスっとした表情であったりと、それぞれの個性あるパーソナリティを思わせる登場となっている。
『文果真報』
同じく天狗(鴉天狗)である射命丸文執筆による「文々春新報」にも複数の機会にその姿が登場している(『東方文果真報』)。
例えば『東方求聞口授』以後、『東方茨歌仙』等複数の作品で語られる妖怪の山の懸案である守矢神社の「 索道 」(ロープウェイ)設置に絡む場面では索道の籠を不満げに見遣る白狼天狗や来客の護衛と監視のためか籠の周囲を飛ぶ白狼天狗などが描かれている。
別の機会では「文々春新報」掲載の四コマ漫画(の形式を採った一連のストーリー漫画)で天狗たちが題材となっている。
ここではセリフがあり、中性的な口調となっている。
四コマ漫画ということもあってにぎやかな「 スッタモンダ 」やパロディが見られる。
こちらの天狗たちは先述の「香霖堂天狗装束」と同系統と思われる服装で登場している。
上記以外の機会
この他、「モブ天狗」と位置付けられ得る個別のモブ的キャラクターの登場はないものの、『東方鈴奈庵』では文によって天狗の人間の里への関わり方が語られており、モブ天狗も所属するであろう天狗社会の幻想郷での位置づけの一端もまた語られている。
関連イラスト
- 『香霖堂』の「モブ天狗」 / 「文々春新報」の「モブ天狗」