リンクのおじさん
しゅじんこうのおじさん
「リンク、わしはちょっと出かけてくる。心配する事はない。
朝までには戻ってくる。家を出るんじゃないぞ」
神々のトライフォースにおけるリンクのおじさん。
ハイラル城の近郊にある小屋でリンクと一緒に暮らしている。説明書では「叔父さん」表記。
冒頭でゼルダ姫を救出しに1人城に向かうが、地下通路で力尽きてしまう。
「ゼルダ姫を お救いするのだ。お、お前は、姫の … …。」
追い掛けて来たリンクに剣と盾を託してから事切れた。エンディングではトライフォースの力によって復活を果たす。
ほぼ原作通りの役回りで退場することが多いが、作品によっては生き返らないケースもある。
坂岡のぼる「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」
「リンクよ、この剣とたてを…おまえなら、ゼルダひめをすくえる」
1992年の小学2年生に掲載された読み切り漫画。攻略本としても機能している。リンクがゼルダ姫を救出してマスターソードを手に入れるまでを描いている。
このリンクはいい意味で熱血な少年でありバトルマンガの主人公に相応しい人格者である。倒れていたおじさんから剣と盾を託されて戦いに出るが、実はおじさんは倒れた振りをしていただけでしっかり元気だった。
PROLOGUE OF ZELDA
「この剣は我が一族にだけ特別な力を発揮する秘剣だ……ゼルダ様を…」
名前の通り神々のトライフォースの冒頭を主軸にした短編漫画。リンクがサハスラーラの元を訪れるまでを描いている。
リンクに“我が一族にだけ力を発揮する秘剣”を託してこの世を去った。
本多将「オープニングストーリー」
「わしは大丈夫だ! 行け!!」
主人公の名前と容姿がロビンという少年に変えられている。おじさんはゼルダ姫を助けに行くべく1人で家を出るが、ロビンには「キャバクラで楽しむつもりだ!」と勘違いされ後を付けられてしまった。
原作通りの経緯で武具をロビンに託すが、負傷しただけで死亡はしていない。
ゼルダの伝説_神々のトライフォース(ゲームブック)
「勇気を剣に込め、知恵で道具を使いこなし、自らの力で道を切り開け」
ゼルダ姫のテレパシーを聞いたことで救出に向かうも、衛兵との戦いで力及ばず致命傷を負う。追い掛けて来たリンクに上記の言葉を遺言として伝え、剣と盾を渡して事切れた。
ルート次第ではおじさんに致命傷を負わせた衛兵と戦うこととなる。衛兵に致命傷を与えるも反撃されるが、先に相手が力尽きたことでリンクの勝利となる。ただしハートを1つ失う。
おじさんの言葉はリンクの胸にしっかりと刻まれ、ガノンとのラストバトルではマスターソードから己の魂を込めた一撃を繰り出し大ダメージを与えた。
エンディングではトライフォースの願いによって時間が巻き戻されたことで復活を果たす。リンクと剣の稽古をして尻餅をつかされ、世代交代の時が来たと苦笑している。
ゼルダの伝説②_神々のトライフォース
「おまえは、この花を守るために命を落とす、その覚悟はあるか」
「ならば花に気をとられてはならぬ。わかるか」
「それは花を馬鹿にすることだ。おまえはまだ美しさの本当を知らぬ。この俺とて、その本当を知っている自信はない。しかし、剣士とは、それを知る者のことを言うのだ」
アトラスという名前が設定されている。
リンクの叔父を名乗っているが血の繋がりはなく、世間的にはリンクの師匠と思われている。原作とは違いたくましい身体をした凄腕の剣士になっている。ぱっと見はパパスとよく似ている(特に体格や顔のデザイン)。
正体は、サハスラーラが興した秘密結社・剣士の翼の1人。マスターソードの使い手を生み出すためにハイリア人の血を引くリンクを引き取って厳しく育てていたが、同時に確かな愛情を持って接していた。
サハスラーラの命によってアグニムを捕らえに行く途中、アグニムが地下通路に放っていたラネモーラと相討ちになる(侵入者を撃退するためではなく、城から逃げる者を出さないための処置だった)。リンクに看取られた際には回転斬りを伝授し、それを見届けた後で事切れた。
なお、アトラスがラネモーラと相討ちになったのは自分の後を付いて来ているリンクに気づいていたからである。これによりリンクは妨害を受けることなくゼルダ姫を救出することが出来た。リンクのために命を賭けて戦い抜いたアトラスは、まぎれもなく美しさの本当を知る剣士であったと言えよう。
原作とは違い生き返ることはない。
田口順子版
「ゼルダ姫! ここは姫様の来るような所ではありませんぞ!
ささっ! お戻りを! お城までお送りします」
デミーという名前が設定されている。リンクからは「おっさん」と呼ばれる。
細身で歴戦の傭兵という雰囲気を漂わせるイケオジになっている。髪型はリンクとほとんど同じ。
ゼルダ姫がお城を抜け出してリンクに会いに来るのを良く思っていないようで、上記の台詞と共に城へと連れ帰っている。
原作通りゼルダ姫を救出に向かうが力及ばず命を落としてしまう。その際に、自分の命を奪った剣を肩から引き抜いてリンクに託した(デミーの持ち物なのか敵の物なのかは不明)。
エンディングではトライフォースの願いによって復活を果たす。
かぢばあたる版
「我々もまわりくどい話は苦手でね 剣にて語らせてもらう!!」
ザンジという名前が設定されている。伯父さんとも呼ばれる。原作と同じ容姿だが、首から下がやや痩せた体型になっている。
ハイラル城に仕える剣術指南にしてハイラル最強の剣士。リンクに回転斬りを教えた師であるが強力過ぎるため普段の使用は控えさせていた。
サボリがちなリンクを叱り付けて稽古に引っ張り出すが、本気で掛かってもあしらわれてしまい、既にリンクが自分を超えていることを痛感させられた。
王室騎士団長アルジュナとは指南役と騎士団長という間柄から仲が良く、「信用できるのは君だけだ」とまで言うほど。1巻序盤にて共にアグニムの野望を打ち砕こうとするが返り討ちに遭い敗死する。原作とは違い生き返ることはない。
作者によれば名無しはまずいとしてザンジという名前を付けた。しかし由来は覚えていないとのこと。
最終話ではガノンに苦戦するリンクに、光の世界にいる仲間たちの声援が届く。その中にはザンジの声もあった。
『わしはおまえを…信じてるぞ…』
微笑を讃えたその声援はリンクを立ち直らせ、マスターソードの力を引き出すという奇跡を起こし逆転勝利へと導いた。
絵本「リンクの大冒険」
「おまえにも ひめの こえがきこえたのか。もう わしはたたかえない。この けんとたてを おまえに あげよう。ひめを たのんだぞ」
冒頭のみに登場。リンクにゼルダ姫の救出を託して事切れる。
原作とは違い生き返ることはない(トライフォースの力でハイラルに平和が戻ったという説明があるが、エピローグにはおじさんの姿はなく生き返ったのか不明である)。
姫川明版
「大きくなったな、リンク」
リンクにとって唯一の身内。リンクのリンゴ園の手伝いをしている。
男手一人での生活は決して楽ではなく、リンクが鍛冶屋の道を諦めて“食うために”リンゴ園を始めたことを申し訳なく思っている。しかしリンクがその道を選んだのは、おじさんを楽にさせるためだと知って涙ぐんでいた。
ゼルダ姫を救出に向かうがアグニムとの交戦の末に刺殺される。原作とは違い生き返ることはない。
ワールドガイドによれば彼もナイトの一族の血を引いているという。しかし剣の腕はそれほどでもないとのこと。
未将崎のコミカライズ版を読んだ人は「お前は、姫の……」という台詞を聞いてまさか!と思ったかもしれないが、さすがにそういう関係ではない。
しかしながら「リンクが城の近くで暮らしている」「リンクが特別な血筋」「リンクが親族の形見の剣を託される」など直近の作品ということもありオマージュされた部分は多い。
ゼルダの伝説 ゼルダの伝説のキャラクター一覧 神々のトライフォース
カナン(ゼルダの伝説):未将崎雄のコミカライズ版ゼルダの伝説の登場人物。リンクの叔母に当たる。ちなみに兄(リンクの父親)はホワイトソードを探し出すもリンクに託す 前に死亡してしまう。これは2年後、父の形見として息子の手に渡った。