リンクジョーカー
りんくじょーかー
TCG『カードファイト!!ヴァンガード』に登場するクラン。初出は《リンクジョーカー》FVプレゼントキャンペーンのスターゲート所属のクラン。トライアルデッキ『侵略の星輝兵(スターベイダー)』にて本格始動した。
新能力“呪縛(ロック)”により、相手の行動を封じる戦法を得意とする。また、呪縛(ロック)されたユニットに応じてパワーアップするユニットも多い。
呪縛(ロック)そのものが凶悪な効果であり、前列のグレード2のリアガードを呪縛されてしまうと、相手はインターセプトを封じられるために手札を使わなければならず、さらには“相手のカードが呪縛されるたびに攻撃力が上がる”系統の能力を持つカードがいれば、防御により多くの手札を使わなければならないため、解呪(アンロック)がなければ総じて非常に戦いにくい相手であると言える。
このクランには、唯一独自のクラン能力が存在しておらず、特定行動能力として「呪縛(ロック)」「解呪(アンロック)」「デリート」の3種が存在する。
公式設定(一部公式サイトから流用)
謎の勢力「虚無(ヴォイド)」の化身にして、三英雄を封印し解放戦争の発端となった存在。
この際の実行犯は、『シュヴァルツシルト・ドラゴン』である。
解放戦争中には大都市圏まで迫ったが、怪獣と手を組んだディメンジョンポリスにより撃退されている。
解放戦争後は、三英雄の封印が解かれたことから惑星クレイを危険視し惑星そのものの侵略を開始、手始めとしてスターゲートの領土の半分を掌握、三英雄の生体データを得て解析が進んでいるユナイデット・サンクチュアリとドラゴンエンパイアと、その隣国のダークゾーンを次なる標的としている。
リンクジョーカーに属するユニットは他星の歪められた存在で構成されているようだが、抹消者ボーイングセイバー・ドラゴン"Я"(リバース)のようにクレイのユニットが歪められた者もいる(ただしリンクジョーカーに現在それらのユニットはいない)。
判明しているリンクジョーカーと歪められたユニットたちのカードにはすべて、赤と黒のリングが描かれている。
属するユニットはその全てが機械的かつ無機質な外見で、白を基調とした黒い外殻に赤黒いラインが走っているという共通したデザインをしている。
ユニットのネーミングは科学(特に元素や宇宙関係、論理)や不吉な単語が大半を占める。
クレイへの大規模侵攻が失敗した後も暗躍しており、過去に干渉して歴史の分岐を生み出す等戦禍の火種として活動する一方で、クレイの大地に溶けたリンクジョーカー達は慈悲を見せた「メサイア」の加護によって新生。
後述のアニメの展開の様に惑星クレイに受け入れられた生命体として転生。肉体は過去の個体の様に半有機体、要するにサイボーグのようだが時間経過に伴い成長の兆しを見せており、「虚無」の意志による破壊活動を行わない等非常に穏やかな存在と化している。特にサイバロイド達は侵略者の頃は顔をバイザーで隠し無機質な印象だったが、新生リンクジョーカーの場合素顔を晒している。
新生後のクランとしての黎明期では、生きる為のエネルギーを生産する精霊の数が足りなかった為ひっそりと暮らしており、他クランの極一部の者しか存在は知られていなかった。その後「道化竜」暗躍が確認された時期、秘密裏に侵略者のリンクジョーカーの排除の為に戦ったいた事が判明。以降メサイア消滅後の世界においてメサイアが遺した警告、『メサイアの碑文』を重要視したスターゲートのクランと共に国名を「ブラントゲート」に改める等歴史の表舞台でも活動しており、「天輪聖紀」の時代では普通に受け入れられている。
新生後も「呪縛」の力は健在で、それらを利用して仲間の暴走を止める等有効活用されている。更に「エバ」の様に「呪縛」の黒輪を髪飾りの様に使っている者も存在している。
主なもののみを挙げる。
星輝兵(スターベイダー)
※画像は「星輝兵カオスブレイカー・ドラゴン」
原点にして頂点とも言えるリンクジョーカーの先兵。 原生生物を調査して強者のデータを収集、可能なら素体そのものを支配下に置く事を主目的とする、クレイには存在しない数多の技術を保有し、「呪縛(ロック)」と呼ばれる未知の力を自在に操ることができる。
背景設定上、第二次星輝大戦まで主な舞台である惑星クレイに実際に降り立ち侵略を行っているのがこの「星輝兵」を指していることが多い。そのためか「侵略の星輝兵」から「ネオンメサイア」までに追加されたリンクジョーカーに属するカードの大半は、これに属している。2回もわたって惑星クレイに襲撃するが、いずれも各国家の英雄達の反撃によって失敗に終わった。
その後「時空混戦」が落ちついた中、唯一生存している指揮官の「道化竜」が、メサイアと対とみなす、ある破壊神の使徒に加わり…。
根絶者(デリーター)
※画像は「波動する根絶者グレイドール」
遊星ブラントに住まう異形の宇宙人(エイリアン)達。設定では、はるか昔にこの星に呑み込まれたリンクジョーカー本隊の大軍が、長い時をかけてブラントの環境に順応することで生き延びた末裔とされている。
「星輝兵」と比べると、種族が「エイリアン」というのもあって有機的な外見となっており、リンクジョーカーの外見上の共通点であるはずの黒輪や白と黒を貴重としたカラーリングが見られない。漫画版に登場したカードの外見も踏まえると、骸骨のような外見が共通点となっているようだ。ユニットのカード名には「ヰ」や「ヱ」、「ヲ」といった、殆ど使われないかなり異色な文字が使われている。
「星輝兵」がクレイから次々と撤退していく最中、遊星ブラントの接近と同時に惑星クレイを襲い掛かろうとしたが、「メサイア・スクランブル」で創造神「メサイア」の覚醒によりあえなく撃退され、その拠点地であった遊星ブラントも長い年月を経てクレイの衛星に取り組まれてしまった。「根絶者」達がその後どうなったかは不明。
漫画版では「星骸者」なる「根絶者(デリーター)」と同様に遊星ブラントに住まうとされるユニット達が登場しているが、関連性は一切不明。
メサイア
※イラストの左側
惑星クレイの最高神。破壊の竜神ギーゼとは対の存在となる。「創世の竜神」ともされている。
「創世神」という設定でありながら、リンクジョーカーのユニットとして扱われている。ただし、実質的にリンクジョーカーのユニットとして取り組まれるようになったのはリンクジョーカーをクレイの生命として再生した後ことであり、再生する直前の本来の姿である「ハーモニクス・メサイア※1」はどのクランにも属していない第三勢力ということになっている。
「創世竜紀」時代に姿を消した「始祖創世竜」から神格の座を引き継ぎ、資源の枯渇への解答として科学しか存在していなかった惑星クレイに新たな法則・魔法を誕生させたとされている。
「弐神紀」時代には大規模な天災からクレイを守るために「弐神戦争」の際にギーゼを封印。終戦後は、歪みを抑えていた末に力尽き眠りについていたが、「聖竜紀」で再び覚醒し、惑星クレイを何度も襲撃してきたリンクジョーカーを浄化させ、自らも次世代のリンクジョーカーを庇護する為にリンクジョーカーのユニットとして取り組んだ。
聖竜紀末期には再び眠りについていたが、根絶者の残党に襲撃される事件が発生。これに対し十二支刻獣たちが駆け付け、クロノジェット・ドラゴンに守られて過去と未来を駆け巡り逃走を強いられたが、最終的に天輪聖紀から届けられた「運命力の奔流」を受け取ったことで「ネオンメサイア」として覚醒している。
だが、「時空混戦」が収束する中、対存在であるギーゼの復活を感じ取り、創世を司る竜神としての本能へ再び覚醒するが、既に対ギーゼへの十全の状態では無かった。それに対抗できる可能性を持ち得る可能性があるとある時空竜に残りの力を託すことにした。結果としてギーゼは、突貫した「時空竜」と相打ちになる形で遂に倒され、終戦後は神格としての役割を終えてイデアへ還っていった。
その後、クレイの暗黒時代(無神紀)に遺した警告『メサイアの碑文』は後のユニット達の道標となり、これに関する物事が発生した時は国家の隔たりを超えての協力が暗黙の了解となっている。
※1 新シリーズ(vスタンダード)のカードではリンクジョーカー所属扱いとなっている。
無印(1期~4期)
自身の名を冠した第3期、『リンクジョーカー編』においてリンクジョーカーの力を与えられた櫂トシキをはじめとした『Я(リバース)ファイター』が使用する。なお、リバースファイターの中には石田ナオキ(アイチとのファイトで解除)のように、自身の使用しているクランのデッキにそのまま『Яユニット』を入れているだけ、といった例もある。
演出で赤黒いオーラとリングが強調され、特にリングはリバースファイター陣営の支配下にある建物上空に陣取ったり、ロック時にユニットを縦横に囲むなど印象的に使われているため、「リングジョーカー編」だと誤認している人もちらほら居る程。
3期の終盤でヴォイドの代理人と化した立凪タクトの敗北と共に消滅したと思われたが、続く第4期で先導アイチにシードと呼ばれるモノを寄生させ、それに気づいたアイチが復活を防ぐために自らを封印することを決意する。それが第4期レギオンメイト編の物語の始まりである。
シードは寄生先のファイターが負けた場合、勝者側に乗り移る性質があり、それを利用してより強いファイターを渡り歩いた末、最強のファイターを乗っ取り「ヴォイド」が復活する……という布石であった。
4期ではシードを打ち込まれた先導アイチ、アイチの負担を肩代わりしていたコーリン、出所は不明だがシード奪取を目論んだラウル・セラがこのクランを使用している。
アイチの封印場所である聖域・月の宮の決戦において、シードはブラスター・ブレードの剣により櫂達メイト組、裏切ったセラを除くカトルナイツとコーリン、雀ヶ森レンと蒼龍レオンの中立組、そして地球の「寛容と覚悟を持った」ファイターに分けられる形で力を失った。
ブラスター・ブレード曰く、寛容と覚悟を持ったファイターたちにシードが更に分割されることにより、いずれリンクジョーカーは惑星クレイの一クランとなるらしい。
劇場版では櫂と三和の幼馴染である伊吹コウジが「根絶者(デリーター)」デッキの使い手として登場。
ファイトで勝った相手のクランを根絶するという、リバースとは別の意味で厄介な力を使い猛威を振るったが、アイチと櫂のタッグの前に敗れ、リンクジョーカーの呪縛から解放された。
なお「ヴォイド」の正体が何だったのかははっきりしていない(アニメにおけるクレイの状況はユニット設定のそれとは微妙に異なる)が、タクトを乗っ取った手法がGシリーズにおける「使徒」のディフライドと似ていること、カオスブレイカーが「使徒」として活動していたこと、そしてアジアサーキット編におけるアクアフォース絡みの騒動も「ヴォイド」が黒幕だったことを考えると、破壊の竜神ギーゼ、あるいはその分体のようなものだったと思われる。
Gシリーズ(5期~9期)
伊吹が主要人物として続投。「根絶者」を捨てつつも、同じリンクジョーカーに属する「メサイア」デッキを使っている。彼のデッキを模した始めようセット『宿星の救世竜』も発売された。
「メサイア」はリンクジョーカーに属しながらも、侵略者であるリンクジョーカーに対抗せんとした「ハーモニクス・メサイア」の力を宿すデッキであり、呪縛要素はあまり強くない。むしろ解呪(アンロック)を極めそれに対してのアドバンテージを高めている。
呪縛ユニットはスタンドしているためバトルフェイズに解呪しておけば連続攻撃も不可能ではない。
「惑星クレイの一クランとなる」というブラスター・ブレードの言葉通り、完全にヴァンガードというゲームに溶けこんでおり、伊吹以外の一般市民もリンクジョーカーを使っている描写がある。
もはや侵略者というイメージは完全に薄れたが、それでもクロノに先導者として立ちはだかる伊吹や、強敵チーム「ディマイズ」の先鋒が使用するなど、「主人公に立ちはだかる強力なクラン」という立ち位置は実はあまり変わっていない。
そして8・9期ではあの強者がまさかの復活を遂げることとなった。
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