概要
『シルバー仮面』第26話「アンドロメダ 2001」に登場した宇宙人であり、
物語上のラスボス。
地球人の宇宙進出を阻もうとする宇宙人の一人だが、コイツは地球人に味方する宇宙人にまで手に掛ける点が、他の侵略者(シルバー仮面以外の作品も含む)と一線を画する。
本作に登場するアンドロメダ星人は、地球と友好な関係を築くため、平和特使を派遣する。
ワイリー星人はこれに目を付け、アンドロメダ星人に町の破壊の濡れ衣を着せる。
また、策略がばれると、今度は平和特使を焼き殺してしまう。
3ヵ月後に再度出現し、ロケットを破壊しようとするが、シルバー仮面ジャイアントに阻まれ、最後はシルバーリングで爆殺された。
ワイリー星人は、自分達の敵である地球人ばかりか、地球と友好になろうとする宇宙人でさえ、容赦無く殺そうとするのだ。
ラスボスだけあり、『シルバー仮面』の悪に於いても最凶の敵と言えよう。
一見知性が低そうにも見え、知性のある直接的な描写こそないが、上記の通り悪賢い宇宙人であるのは間違いない。
能力
格闘戦でシルバー仮面ジャイアントを圧倒した他、口から吐き出す火花のような火炎弾も強力な武器である。
特に格闘能力は特筆すべき強さで、真っ向勝負でシルバー仮面ジャイアントを窮地に追い込んだ数少ない敵である。
しかし、最後の戦いではほとんど実力を発揮できておらず、ふらついている。これはその前にアンドロメダ星人のドリィの使った、イヤリング爆弾のダメージが相当なものだったようと思われる。
劇中では画面上で描かれてはいないが、体が中性子細胞でできており、景色に溶け込むように姿を消す能力を持っていることが、劇中の台詞からわかっている。
デザイン
知能を持った宇宙人であるが、外見は普通の恐竜型怪獣を思わせる。
池谷仙克氏がデザイナーということもあり、アーストロンやグドンを彷彿とさせるスマートなラインが特徴。
一方で、上半身を大きくすることでザラガスのような量感を醸している。
…が、着ぐるみのできばえがこの時期特有のくたくたに見えるせいで、「地味な怪獣」といった印象を持たれているなど、不憫である。
一応頭部はグドンと同型のものを使っている。これが新マンで使われたスーツ(着ぐるみ)の顔なのか、同じ型から起こしたものかは不明だが、グドンの角の取り付け部位がはっきりと確認できる。
※高山良策氏の「怪獣制作日記」に拠れば「流用」で生首をそのまま繋げたらしい。後の「ファイヤーマン」客演時のグドンは新造型の頭部を付け直した物と見られる(角がラテックス製の他、顔の造型が経年劣化では説明が付かない違いを持つ)。
デザイナー池谷氏によれば、恐竜型になった理由は、「当時は人型を崩してみたかった」から、とのことである。
「知性を持った、正統派の恐竜型怪獣」というデザインは、そのコンセプトの到達点なのかもしれない。