概要
ショッピングセンター・スーパーマーケットのサティなどを運営していたマイカルがアメリカの映画配給大手ワーナー・ブラザースと提携して1991年に設立した株式会社ワーナー・マイカルが展開したシネマコンプレックス(シネコン)チェーン。イオンシネマの実質的な前身である。
マスコットキャラとしてルーニー・テューンズのキャラクターが採用されており、館内で販売されるポップコーン等のパッケージや館内のいたるところにあしらわれたほか、館内ショップにてグッズの販売も行われ、館内で流れるCMや後述のマナームービーにも登場していた。
略史
1993年の「ワーナー・マイカル・シネマ海老名」(現、イオンシネマ海老名。神奈川県海老名市)を皮切りにマイカル系列の商業施設を中心に60館を超える数のシネコンを出店し、日本におけるシネコンの嚆矢となった。
親会社のマイカルが2001年に経営破綻した後イオングループの下で再建してゆく中でも順調に出店を伸ばしてきた(一部に撤退やスクラップ&ビルドとなった事例もあるが)。破綻後はイオングループの商業施設に出店する事も増え、中には当初からマイカルやイオンと無関係な施設に入居する劇場もあった。
2011年にマイカルはイオングループ内の再編でイオンリテールに吸収されたが、ワーナー・マイカルについてはその2年後の2013年にワーナーがワーナーマイカルの株式をイオンに売却したことを受け、同年にイオングループ内で1999年から「イオンシネマ」のブランドでシネコンを運営していたイオンシネマズ株式会社を吸収合併する形でイオンエンターテイメント株式会社に統合した。この時、ワーナー・マイカル・シネマズ各館もイオンシネマにリブランドされ、「マイカル」の名は完全消滅した。
統合時点で旧イオンシネマの館は13館にとどまっていたのに対し旧ワーナー・マイカル・シネマズの館は61館もあり、また前記の経緯から、現在のイオンシネマはワーナー・マイカル・シネマズの方が本流に当たると言える。
なお、ワーナーによるワーナー・マイカル株の売却により、日本のシネコンの主要チェーンから外国資本が全て撤退することになった。
館内マナームービー
館内にて上映開始前の予告編の時間にルーニー・テューンズを用いた上映中のマナーや館内設備についての説明映像を上映していた。近年増えてきた既存キャラクターや上映中の映画のキャラクターを用いたマナームービーのはしりと言える。登場キャラは以下の通り。進行役はバッグス・バニーで全編を通してナレーションを担当していた。
ポップコーン等を販売する売店の説明に登場。シルベスターがトゥイーティーからポップコーン等を奪おうとするが、「悪いネコたんめ~!」と怒ったトウィーティーに大量の塩を飲まされてしまい、ドリンクを機械から直飲みして口直し(この際バッグスによるドリンクも販売している旨のナレーションが挿入される)。
迷惑行為に関する説明に登場。ダフィーが指定席でポップコーンを食べながらおしゃべりしていたところをエルマーが注意し、ゴミ箱に投げ入れる。なお、携帯電話普及以前に作られた映像のため、今では当たり前になっている携帯マナーの説明はなく、携帯普及以降も追加されることはなかった。
パンフレットやグッズを販売するショップの説明に登場。ショップ内ではルーニー・テューンズグッズの販売も行われている旨の説明が入り、ロードランナーのぬいぐるみも登場するが、ワイリーはこれを本物と思い込み、岩の下敷きにしようと企むがその直後に本物が現れ、気を取られて手を離したために自らが岩に押しつぶされてしまう。
映像の乱れ等の上映ミスが発生した際の説明に登場。登場直後に映像が乱れたことにキレ、発砲するがその直後にバッグスから「館内禁煙」との注意が入る。