ルーニー・テューンズ
るーにーてゅーんず
Looney Tunesは、ワーナーブラザーズブランドの短編カートゥーンシリーズ。
1930年から製作が始まり、劇場用ショートカートゥーンとしては1969年までの約40年間続いた。
動物を擬人化したキャラクターが登場する作品で、キャラクター単体としての人気も高い。
1970年以降は主にテレビ向け新作が単発企画で製作された。その後も派生作品が制作され続け、現在でもワーナーブラザーズの看板キャラクターとなっている。
変遷
もともとは、長編映画でフィルム掛替時間が必要だった頃、その架替え作業中に流す短編映画として製作されたショートカートゥーンのひとつ。著名なライバルにディズニーのカートゥーンシリーズやメトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)のカートゥーンシリーズがある。
初期のキャラクターはディズニーのコピー紛いのものだったり、デザイナーが移籍(しかもライバルのMGMに……)する際に権利を持っていってしまったりした。
苦戦する中、1935年に登場したポーキー・ピッグ、1937年に登場したダフィー・ダックが人気となり、これ以降、動物擬人化キャラが定着する。
ライバル達が1940年頃までにカラー化を完了しているのに対して、ルーニー・テューンズは後述のメリー・メロディーズとの差別化のため、ルーニー・テューンズのカラー化は1942年以降と遅れた。
1938年に、現在に至るまでルーニー・テューンズのイメージソングとなるOP曲『ザ・メリーゴーランド・ブローク・ダウン』の使用が始まる。
1942年末にルーニー・テューンズとメリー・メロディーズのオープニングのフォーマットのすり合わせが行われ、「同心円に囲まれた黒い円の中心から、効果音とともにワーナー・ブラザーズのロゴが迫り出してきて、OP曲が始まる」という現在もよく知られている共通のデザインになった。
ちなみに「同心円のタイトルカード」はメリー・メロディーズ、「ロゴが迫り出してくる際に効果音を鳴らす」はルーニー・テューンズがそれぞれ先に採用していたものである。
一方、1939年頃からルーニー・テューンズのエンディングは「バスドラムを破って人気キャラのポーキーが登場し、『さあ、さあ、それでは皆さん!』と告げる」というものになっており、フォーマットすり合わせ後もこれが使われていたが、1946年までにメリー・メロディーズと統一され廃止された。その直前頃はポーキー以外のエピソードの主役キャラが登場するようになっていた。
日本ではあまり知られていない「新タイトルカード時代」
ワーナー・ブラザーズの本来のCIロゴのカラーリングが「青地に金」に変更された後も、ショートカートゥーンシリーズでは長年「赤地に白」が使われていたが、1964年にカートゥーン独自のロゴから表示されて始まる新OPに刷新された。
極初期だけカートゥーンシリーズ専用ロゴのみ表示されたが、1965年からタイトルカード表示時に本来のロゴも表示するようになった。
1967年にワーナー・ブラザーズ全体のCIが変更された事でマイナーチェンジ。開始時のロゴが共通CIロゴになり、タイトルカードからは再びCIロゴが消える。
この時期のワーナー・ブラザーズのショートカートゥーンは、スタッフの引退や移籍で質が落ちていたとされ、この頃の作品は日本でテレビ放送される事がほとんどなかった。
加えて、後年のショートカートゥーンリバイバルでも同心円タイトルカードが使われ、ルーニー・テューンズの次世代を描く『タイニー・トゥーン』は同心円タイトルカードを継承した。
この為、この新タイトルカードは日本ではほとんど知られることがなかった。
このタイトルカードのまま、1969年に劇場用ショートカートゥーン製作は終了した。
Merrie Melodiesは、ルーニー・テューンズと並行して1931年から製作された短編カートゥーンシリーズ。
コミカルなキャラクターがドタバタ劇を繰り広げるルーニー・テューンズに対して、メリー・メロディーズは様々な楽曲を用いた、ミュージカル仕立ての作品を志向した。カラー化もメリー・メロディーズの方が先で、1936年までにほぼカラー化が完了していたと思われる。
しかし、ルーニー・テューンズのカラー化が完了する頃からはほとんど差異のない姉妹シリーズとなった。
この時点ではルーニー・テューンズがカラー化未完了、またエンディング時に差異があったが、1946年以降は、両者の差異はタイトルカードのロゴと、楽曲がルーニー・テューンズの『ザ・メリーゴーランド・ブローク・ダウン』か、メリー・メロディーズの『メリリー・ウィー・ロール・アロング』(アレンジ版) かの違いになった。
現在ルーニー・テューンズの最人気キャラクターとして知られるバッグス・バニーだが、もともとはメリー・メロディーズのキャラクターだった。初期のバッグスとダフィーの性格が被るのはこのためである。
1944年8月にルーニー・テューンズのレーベルでバッグスの作品が製作されると、その差異も1945年までにほとんどなくなった。
やりたい放題バッグス・バニー
バッグス・バニーは登場するやワーナー・ブラザーズ カートゥーンの看板となるほどの人気を得ると、彼主役の作品のみOPが専用になった。イントロのワーナー・ブラザーズのロゴが迫り出してくる際、あろうことかそのロゴの上に寝そべりながらニンジンを食べているというもの。
やがてその光景を見られていることに気づいて視聴者を睨むようになり、ついにはその光景を見られないようタイトルカードのブラインドを下ろすようになるという有り様。
さらにOPアウトロ時にこのブラインドが開いて「BAGS BUNNY」と表示されるようになる。
しかし製作コストの圧縮のためか、1950年代にはOPイントロ時は、他のルーニー・テューンズキャラ同様に静止画の顔のみの表示になってしまう。
バッグス以外にも、どっかの誰かの墜落オチの際にその衝撃音とともにエンドカードを振動させる(これだけなら、別にセルを描く必要がない)など、ルーニー・テューンズ、メリー・メロディーズともアメリカらしい遊び心のエジキになっていた。
ショートカートゥーンリバイバル作品では、1992年に同心円タイトルカード時代の「ブラインドを閉める」バッグスのOPが新規製作されたことがある。
斜陽のメリー・メロディーズ
当初はメリー・メロディーズの方が優遇されていたぐらいなのだが、1964年のタイトルカード一新では、楽曲がルーニー・テューンズの『ザ・メリーゴーランド・ブローク・ダウン』で統一されてしまい、さらにタイトルロゴも同一のスタイルにされてしまった。この頃になると、スタッフでさえ自分達の作品がどちらの名義で公開されるのか解らない状態になったという。
メリー・メロディーズは、1969年の劇場用ショートカートゥーン製作終了で事実上終焉となった。
その後、メリー・メロディーズとルーニー・テューンズのIPを取り扱う際には、1972年に既存作品をテレビ放送にする際に『メリー・メロディーズ・ショー』のタイトルが使われたが、1979年以降のテレビ向け新作の制作にあたってはルーニー・テューンズのフランチャイズ名で統合された。メリー・メロディーズ名義では『The Night of the Living Duck』と、『(Blooper) Bunny』(意訳すると「バッグス・バニーNG集」)でのみ使われた。
1990年からルーニー・テューンズのリバイバル製作が単発企画で行われるようになるが、1964年からの新タイトルカードではなく、一貫して同心円タイトルカードが使われている。
イントロ時に円の中心からワーナー・ブラザーズのロゴが迫り出してくるのも再現されているが、旧作と異なり「青地に金」の現在のカラーリングの物が使われていることが多い。
また、OPイントロ前に他のワーナー・ブラザーズ作品同様の「空中にワーナー・ブラザーズロゴ」が表示されることもあるが、燕尾服姿のバッグスが登場して、ロゴに手をついて寄りかかってニンジンを食べ始める。
一方、エンドカードにメリー・メロディーズとの統一前の、バスドラム(もしくは、同心円)の中からポーキーが『さあ、さあ、それでは皆さん!』と告げるバージョンもある。
タイトルとしてはあくまでルーニー・テューンズだが、曲に『メリリー・ウィー・ロール・アロング』が使われるバージョンも存在する。
2003年・2004年の作品では、イントロ時に同心円が集まってくるところから始まる新しいイメージのものも作られた。この際は、往年のイメージに近づけて「赤地に金」のロゴが使われた。
日本では、バッグス・バニーを冠としてタイトルで放送されることが多く(バッグス・バニーのぶっちぎりステージ、バッグス・バニーショー)、本来のタイトルであるルーニー・テューンズの名の知名度は低いかもしれない(スヌーピーの本来のタイトルピーナッツと同様)。
現在ではカートゥーンネットワークで主に放送。
カートゥーンネットワーク カートゥーン 海外アニメ 懐かしアニメ
ルーニー・テューンズ50users入り ルーニー・テューンズ100users入り
トムとジェリー - かつてはライバルMGMの作品(IP)だったが、後に同社の経営破綻により、同じワーナーブラザーズ傘下のIPとなっている。
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