概要
愛知県三河地区の方言。同じ県内でも名古屋弁とはかなり異なり、むしろ遠州弁などの静岡県の方言のほうが近い。
西三河と東三河で語彙の多少の差異がある。アクセントは同じ東京式アクセントながら東西でかなり異なる。(西三河-中輪東京式・東三河-外輪東京式)
三河出身の徳川家康が江戸に幕府を開いたことから、関東方言のなかには三河弁をルーツに持つ言葉もあると言われている。例えば後述の「じゃん」など。また東京の東京式アクセントが西三河に類似した中輪式なのも家康とその家臣団の影響が極めて大きい。
代表的な付属語が「じゃんだらりん」の3つ。
- じゃん 文末に付けて断定を表す。横浜弁などで使われる「じゃん」と同じ。
- だら 「だらー」と伸ばすことも多い。同意を求める用法が多い。
- りん 動詞の連用形に付ける。ただし五段活用の動詞には「りん」ではなく「ん」を付ける。例えば「切る」は「切りん」、「聞く」は「聞きん」、「着る」は「着りん」、「かける」は「かけりん」、「する」は「しりん」となる。意味の幅は広く、「○○してみたら?」「○○したほうがいいよ」「○○しなさい」などの意味がある。
他にも最下位、ラスを意味する「べり」がある。
アクセント
地名のアクセントは共通語と異なるものがある。
アクセント核の位置は以下のようになる
地名 | 共通語 | 現地 |
---|---|---|
岡崎 | 2拍目 | なし |
安城 | 1拍目 | 3拍目 |
ただし名字の「岡崎」はアクセント核が2拍目に来る。