概要
総裁・九世龍心を頂点とする巨大な反社会的勢力。
文字通り9つの会で構成されており、その影響力は裏社会のみならず政界、警察内部にまで及ぶ。
組織を支える新たな収益源として、政府が進めるカジノ建設計画に着目。推進派の政治家、官僚らと結び付いて、有力候補地である「SWORD地区」の強引な“再開発”によって、利権の独占を狙っている。
総裁の「九龍に失敗はない。失敗は死を意味する」という言葉が鉄の掟であるが、水面下では龍心の跡目争いが激しく繰り広げられている等、どこぞの軍団を彷彿させる協調性の低さも持ち合わせている。そんな余裕があるのか?
ドラマからMOVIEまでは家村会がメインで活動しており、RED RAINから徐々に他の会長達が姿を現していく。また、会長が死んでも他の派閥から会長に相応しい人物を選ぶという方針であり、組織が1つ無くなっても戦力が減ることは無い。実際にRED RAINにて上園会が壊滅した後は用無しと見なされた上園を暗殺した劉が次の9つの龍の一角に選ばれており、MOVIE3で琥珀も「九龍の一部に喧嘩を売っても意味は無い」と、安易に戦線布告したせいでチームの、さらに街の壊滅という最悪の事態を起こして打ちのめされているコブラに厳しく諭している。ただ、総裁である龍心が老齢で体調が悪化していることに加えて、経済的にも厳しい状況に置かれており、跡目争いも続いていることから組織としては有能とは言い難い。各々の会長達もそれぞれの思惑故に活動しているため決して一枚岩ではなく、特にMOVIE3で山王連合会のような分裂を引き起こしてしまう。龍心に忠誠を誓う黒崎と、彼を心酔する家村・源・克也、己の利益を優先する善信とそれに賛同する植野・藤森の2つの派閥に分かれている(新しく加わった劉はどちらにも付かない立場をとる)。
メンバー
最期
コブラが救出された後に総裁の九世龍心の容体が急変し、さらにカジノ計画を操っていた謎の人物がこれまでの計画の一切から手を引いたことにより分裂が発生し、善信・植野・藤森が離脱し、劉も龍心の妻・梨香子から万が一の事態を想定され抜けることを指示されこれに従う。SWORDの若者とムゲンの琥珀・九十九、雨宮兄弟によって公害の隠蔽を暴かれ、黒崎・家村・克也・源が政治家達と共に摘発され、同時に龍心も梨香子と劉(この3人は親子で梨香子は劉の義理の母である)に看取られて逝去し、九龍グループは完全に消滅した。九龍の最期についてコブラや琥珀、雨宮兄弟は身内を殺された怒りやこれまでの悪事から愛想を尽かしたのか、決して分かり合えない悪と見なして容赦無く切り捨てており、和解や改心を求める様子は全く見せなかった。
ムゲンの龍也と雨宮尊龍が死んだのは九龍が原因であることは間違いないが、同時に九龍がいなければSWORDが内部抗争をやめて団結することや、ムゲンと雨宮兄弟が力を合わせることが実現しなかったのも事実である。さらに言うなら龍心も最初は弱い者を守るために九龍会として組織を創設したが、時間が経つにつれて現在の政治家との癒着や略奪を繰り返さなければ生き残れない組織に成り果ててしまったことを黒崎の前で嘆いており、本来の目的から逸れて真逆の集まりに変わってしまうというムゲンとの共通点も見せている。黒崎も敗北が決定的なものになった時は潔く敗けを認めて抵抗せずに検挙されていたが、彼なりにコブラ達SWORD地区の若者の想いに応えていたのかもしれない。
結果的にはSWORD・ムゲン・雨宮兄弟がそれぞれ団結するための立役者になっていることは否定できないことであり、彼らがいなければ全てが始まらなかったと言っても過言ではない。