概要
異人館村殺人事件に登場する。事件の舞台六角村の名士の一人で、塔の館の主人。
作中では専ら五塔夫人と呼ばれる。所持するミイラは肩から左腕がなくなっている。
若くても年齢は40を超えていると思われる。口紅こそ濃いものの目尻の下と顎がややたるんでいる程度で容姿は年齢を考えればかなり若い。
若葉と連城の結婚祝賀パーティーにおいて目が合った美雪が思わずドギマギしてしまう程の美貌の持ち主。
式中錯乱した草薙三子が退場するのを見ながら暴言を吐く一色寅男を諫めたり、殺された若葉の遺体を気に掛ける、保持しているミイラを見たいというはじめ達の頼みを快く引き受ける等、良識的な人物。
ドラマ版には未登場。
余談
先述通り作中では夫人と呼ばれているが指輪をしておらず夫と思しき人物は作中影も形も登場しない。
ひょっとしたら夫人というのは愛称なのかもしれない。
作中の回想シーンにおいて若い頃の姿が見られるが、その際は髪を結っていなかった。
『───ハンガリーのエリザベート・バートリ夫人って知ってるかしら?』
ネタバレ
その正体は村屈指の異常者でナルシスト
また、27年前の事件にも加担している殺人者でもある。
この連続殺人事件が起きているタイミングでわざわざ他所の家に侵入し美雪をハンカチで眠らせ、攫うという常軌を逸した行動を取り、彼女を塔の館の一室に監禁。
その後、目を覚ました美雪の頬を触り、服を破るなどの常軌を逸した行動を取り、その若さに嫉妬していることを吐露。
しかし自分の若さを保つ方法があり、それこそが上述のエリザベート・バートリ のように若い乙女の生き血を己の体に注ぐことであると述べる。
その際に美雪は時田若葉や兜霧子を殺害した犯人なのではないかと疑い(これに関しては冤罪だけど)恐怖のあまり失神。
すると、蘭はなぜか美雪を放置して全裸になり、姿見に映る自分の姿に自己陶酔し始める。
鏡の中に人影を見つけ驚き振り返るも、短剣で殺害され館に火をかけられる。
その後美雪を助けに来たはじめと小田切、俵田刑事により遺体を発見されるが所持するミイラと同じく肩から左腕がばっさりと切り取られていた。
裸のままではあったが、なぜか尻の途中から布がかけられていた。七人目のミイラにもコンプラ意識があったのかは不明。
本性を現す前から美雪の肩に手を乗せ首に指を這わせるなどの行動を見せており、単純に獲物を見定めてたのかそっちの趣味もあったのかどうかは謎。
被害者でありながら常軌を逸した行動を取ったためか七人目のミイラからは「インランババア」だの「いいご趣味をお持ち」だの評された。