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概要編集

1969年(昭和44年)に2200系の増備車用として新造して登場した京阪電気鉄道通勤形電車。関西の通勤形電車として初めて冷房装置が搭載された。


1969年に製造された1次車と、1970年に製造された2次車のグループがあり、2451~2453編成の3本が1次車、2454~2456編成の3本が2次車である。


実際に営業運転を開始したのは1969年12月だったため、冷房装置の使用を開始したのは1970年5月15日となった。


登場初年から数えて50年を経過した時点で全車健在(42両)を保っていた形式の一つでもある。この事例はステンレス車体の南海6000系と6100系(現在の6300系)が有名だが、普通鋼製車体で比較的まとまった数では他に阪急5000系(5100系からの編入車除く。こちらは50年到達直後に廃車開始)ぐらいで、他には阪堺電気軌道501・351形、小湊鉄道キハ200形等の少数形式ぐらいである。

なお、2020年に全車両とも登場から50年経過した。


車体・機器編集

車体は2200系と同じ卵型の断面の鋼製で、前面デザインでは、前照灯がシールドビーム化され、尾灯が角型化したスタイルで登場した。性能面では2200系をベースにしている。


架線電圧の600Vから1500Vへの昇圧を当初から前提にしているため、電装品は複電圧に対応している。


冷房装置はパワーの小さいコンパクトな分散式ユニットクーラーが1両につき屋上に8台搭載されている。キセの形状は1次車と2次車で若干異なっており、1次車は角ばっているのに対し、2次車は丸みを帯びている。


パンタグラフは1次車は菱形のものを搭載していたが、2次車より下枠交差型に変更された。なお、下枠交差型パンタグラフは京阪で初めて採用された。


冷房用の大容量電動発電機を搭載されたことを生かし、その三相交流電源により大容量の暖房装置を取り付けることができるようになったため、それを使用している。導入当初は出力70kVAの電動発電機をトレーラー車に搭載し、空気圧縮装置は電動車に搭載していた。


前期の編成は竣工当時、前面幌を取り付けていたが、7両固定編成で分割・併合の必要がないため、早期に取り外された。また、営業運転開始時に列車無線装置および側面の種別表示幕が追加された。


車内編集

車内の座席は混雑に対処するため、扉付近のスペースを広くした。その分、座席が短くなり、着席定員が減少した。荷物棚は繊維製から金属製に変更された。


改修工事編集

1988年(昭和63年)から1991年(平成3年)にかけて車体改修工事が実施された。

  • 制御装置は回生ブレーキ付きの界磁添加励磁制御に変更され、補助電源装置は京阪線初のSIV(静止型インバータ)になった。
  • 前面貫通扉は非常用・外開化し、縦長のガラスを採用して前面方向幕を設置、尾灯は角型分離式に変更された。
  • 内装のカラースキームは6000系と同一のものになった。
  • 戸閉予告ブザー、開扉時の自動放送装置を設置。
  • 続いて1000系でもこれに準じた改修工事を実施、後期の改修車にはフリースペースの設置あり。2400系ではフリースペースは設置されていない。

その他の小改造編集

  • 2002年12月3日付けで、2451編成のパンタグラフが下枠交差型に交換された。
  • 2010年2月で残りの2452・2453編成のパンタグラフは廃車発生品の下枠交差型パンタグラフに換装され、京阪線より菱形パンタグラフが消滅した。

2008年度より新塗装化の対象となり、同年12月に2452編成を皮切りに新塗装化された。しかし、2009年においては旧塗装の塗料が残っていることを機に一時中断、2010年12月に2451編成より新塗装化が再開された。そして2013年6月をもって2456編成を最後に京阪線より営業運転に就いている旧塗装車両が全滅し、新塗装化が完了した。


廃車編集

先述の通り2020年に全車両が登場から50年経過した本形式だが、経年によって保守部品の確保が困難となってきたことから、転動防止装置(車両が何らからの力で自然に動きだすことを防止する装置)を付けていなかった2452編成が部品取りを兼ねて13000系13030番台1本に置き換えられる形で廃車となった。


関連項目編集

京阪電気鉄道 京阪電車 京阪 京阪本線 2400系

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