侵蝕の律者
しんしょくのりつしゃ
見た目と服装はエリシアと瓜二つだが、髪は青みがかった銀髪に赤い瞳であるなど、エリシアと対になるカラーリングをしている。
声も元と同じで、最初は声のトーンや言動をエリシアに似せていたが、芽衣や他の十三英傑に否定され続けると低音かつ冷酷、そして怒りや悲しみからくる疲れ切った口調になり、徐々に楽園を侵蝕していく。
対象を問わず、生物、無機物にも感染するウイルス。
人間が侵蝕された場合はゾンビと化し、コンピューターが侵蝕された場合は制御を乗っ取られる。
現文明の侵蝕の律者は誕生の仕方が特殊だったことや活動した場所がデータ空間だったため、データを吸収して自身を強化している。
偶然か必然か、前文明、現文明ともに死への恐怖をきっかけとして律者としての活動を開始している。
火を追う蛾に所属するサクラの妹、リンが侵蝕の律者として覚醒する。異常な崩壊エネルギーが検出されたが、人類への憎悪や特殊能力などは確認されなかった。
安全のため基地の地下深くに隔離されたが、アポニアの「最後まで諦めず崩壊に抗う」という戒律によって暴走した53人の職員によって殺害される。
皮肉にもリンは死の恐怖にさらされたことによって完全に律者として覚醒、基地内の人間をゾンビ化させる。
本体であるリンはサクラが相討ちという形で倒すが、ウイルスの方は止まらずハッキングによってヴィルヴィの開発した核弾頭を人類がまだ生存している三つの都市へ向けて発射し、文明の滅亡を決定づけた。
サクラの死の直前に発生した原因不明の乱れを突かれ、メイ博士の罠に嵌り黒い箱に封印される。
その後本編から500年前、天命組織が箱を使った人体実験を行っていることを知ったカレン・カスラナによって箱が持ち出される。
カレンは精衛仙人を頼ろうとするが、彼女が大虚山に着いたときには仙人は弟子たちによって殺害されており、追っ手を巻くための逃避行を続けることになる。
そして流れ着いた極東の八重村にて、妹の凛を生贄に捧げられた八重桜の憎しみにつけ込み、彼女を疑似律者として操った。
八重村を壊滅させた後、カレンによって桜とともに聖痕に封印される。
それから500年後、テレサ・アポカリプスたちによって桜の憎しみとともに律者の意思は浄化された。