冴潔とはブルーロックの登場人物、糸師冴×潔世一の非公式BLカップリングである。
※以下、原作『ブルーロック』、『ブルーロック キャラクターブック』を参考に記事を書いているためネタバレが含まれます。
原作における描写
第4話
話の始まりはホテル内で行われているサッカー雑誌の取材場面。(ちなみに記者の弐瓶は第205話にて再登場する)不遜な態度で取材に応じる初登場の糸師冴に、記者だけでなく読者の我々にも大きな衝撃を与えた。
その後冴は取材を中断し退室するが、通りがかりのホールで開催されていたJFUによる『BLUE LOCK PROJECT』の記者会見に足を止める。革新的な説明を聞いた冴は、スペインに帰る飛行機をキャンセルし、「この日本(くに)にどんなFW(バカ)が生まれるか 俺がこの眼で確かめてやる」と言って話が終わる。このコマの下には覚悟を決めた潔が描かれており、ここが冴潔の始まりだと言われている。
第40話
一次選考(セレクション)を乗り越えたメンバー達は集められ、絵心より二次選考の説明がされる。準備ができた者から進めという指示が出るも、曖昧な説明に動き出せない面々。しかしそんな周囲を見向きもせずに、2つのボールを蹴って時間差でそれをぶつけるという神業を披露した人間がいた。彼の名を〝糸師凛〟だという事を知ったチームZは、新世代世界11傑(ワールドイレブン)の糸師冴を連想した。
この場面において、潔もモノローグ中で「糸師…!?」と苗字に反応していることから、糸師冴のことは認識していると判断できる。
第107話
読者待望の、生身の糸師冴再登場の回である。
日本フットボール連合極秘会議室にて会長の不乱蔦とU-20日本代表監督の法一が金儲けの話をしていたところ、突然ノックもなしに冴が乱入してくる。U-20日本代表のFWに対して不満が強い冴は、招集の辞退を申し出た。しかし多額の金を生み出す糸師冴が出ないというわけにはいかず、不乱蔦はどんなFWでも招集することを約束し、どうにか冴の考えを改めさせようとする。誰でもいいということで、冴が「それなら〝青い監獄(ブルーロック)〟にひとり 組んでみたいFW(バカ)がいる」と言って場面は切り替わった。
ここでブルーロックを読んできた読者たちは、まさか潔が引き抜きにあうのか!?と緊張しただろう。その答え合わせは第109話にて行われた。
第113話(U-20日本代表戦の始まり)
青い監獄対U-20日本代表との試合が開始した。
ボールは青い監獄側からで、キックオフと共に凛から潔へとボールが渡る。そこで一番初めに立ちふさがったのが糸師冴だった。
この場面が冴潔初対面の瞬間である。
第115話
先制点はU-20日本代表側。しかも糸師冴のスーパーゴールである。
一連の流れを視ていた潔は「凄え‼ あの位置から縦直下回転(ラインドライブ)シュート!? センタリングを待ってた全選手をあざ笑うスーパーゴール‼ つかそれまでのプレー全部にどれだけのキック技術が詰まってた!?」と鳥肌を立たせていた。
第136話
「案外〝青い監獄(ブルーロック)〟の心臓はお前だったか11番」
「いい脳ミソしてんじゃねーか」
伝説の冴潔回の始まりである。
試合後半、青い監獄は絶体絶命の危機を乗り越えてカウンターのチャンスが訪れる。
潔は自分の武器が通用する場所を予見しながら動き、ついに敵DFの裏をかいたと思えた瞬間。ノーマークだった冴は潔の視野から消えたまま、潔のゴールを潰しにきたのだった。
潔のゴールを求めていた読者たちは潔同様に大いに混乱した。しかし冴潔民たちは、ついに冴が潔のことを認めるシーンがやってきてお祭り状態である。
最高のチャンスを冴によって崩されそうになるが、それでも最後の一瞬まで諦めないのが潔世一だ。
最終ページの潔の死に物狂いな表情と冴の涼やかな表情の対比は、二人の能力差を表していると言えるだろう。
第137話
「早まったな11番…『軸』がブレりゃ〝直撃蹴弾(ダイレクトシュート)は死ぬぜ〟」
伝説の回はまだまだ続く。
冴よりも先にボールに触ればと、最後の一歩を踏み出した潔。しかし、冴は踏み込んだ潔の肩を軽く当てることで体幹(バランス)を崩し、潔の武器〝直撃蹴弾〟を殺したのだった。
この場面から、冴は事前に見ていた青い監獄の映像を分析し、潔の武器が直撃蹴弾であることを見抜いていたことがわかる。その上でここぞというときに弱点を突いたプレーを見せたことで、潔と冴の力量差をまざまざと実感させられた。
第138話
冴により潔の直撃蹴弾は封じられてしまったが、その後にやってきた凛へのパスを、馬狼が喰ってゴールへと繋げていった。
前話までの一連のプレーを言語化した潔だったが、そこでも冴の技術が自身より高次元であることを理解する。潔自身のゴールとはならなかったが、それまでの流れは全て夢中の連鎖によるものだとわかり、それがU-20日本代表へ勝利する最後の欠片(ピース)になることを悟ったのだった。
第139話
「ゲームレベルを上げる… ついて来れるバカだけに 次の景色を見せてやる」
青い監獄側がシュートを決めたことにより同点を迎えた後半残り15分。ボールはU-20日本代表側から始まった。
士道から冴へとボールが渡り、パスを警戒した潔だったが、自らドリブルをして切り込んでくる冴に驚愕する。戦術が変わり、一瞬でも冴を足止めできなかったことから、潔は彼が今まで一度も本気を見せていなかったことに愕然としたのだった。
第146話
後半45分が経過し、審判の手によって提示されたアディショナルタイムは1分。
覚醒した凛がシュートを外してしまい、ボールは冴へと渡る。ベンチメンバー達も叫ぶ中、冴のボールを奪おうとした潔だったが、彼の足止めもできずに抜かれてしまった。馬狼や凪でさえも、冴の足止めは叶わず、烏の一言により守備への意識が変わる。
その時戦場(フィールド)を俯瞰していた潔の視界にはパズルのピースが降り注ぐ。瞳にはボールを持った冴に追いついた凛の姿があった。
第147話
伝説の冴潔回パート2である。
ちなみにこの話は一切セリフが入っておらず、アニメではどのように描写されるのか楽しみな場面だ。
凛と冴の最後のマッチアップ。これまで冴のボールを奪うことができなかった凛だったが、FLOWに入ったことでどこまでも食らいつく。ついに本気をみせた冴が凛を抜こうとしたところで、ボールを弾いてみせたのだった。
戦場にいる誰もがボールの軌跡を追う中で、ボールの落下地点に走り込んできたのは我らが潔世一である。
第87話において、二次選考の奪敵決戦(ライバルリーバトル)の最終局面での勝負の差がLUCK、〝運〟であったことを知った潔は自身の思考回路に組み込んでいた。
そのLUCKというピースと潔の武器である直撃蹴弾(ダイレクトシュート)が組み合わさって劇的なシュートをぶち込んでみせたのだった。
この時、17巻145ページ目3コマ目の冴だが、頬に一滴だけ汗が流れているのがわかる。彼は試合中一度も汗をかいた描写がない。このことが何を意味するのかはご想像にお任せしよう。
第148話
まだ伝説の回であるが、同時に心も痛んでしまう話だ。
青い監獄側の勝利で終わった試合後のフィールド内の会話が繰り広げられている。
座り込んで頭を抱えていた凛の元にやってきたのは、兄の冴。「俺が見誤ってたよ この日本(くに)にはロクなストライカーなんて生まれないと思ってた」「兄ちゃ…」と言った凛は幼き頃を思い出させる表情に戻った。しかし「お前の本能を呼び起こし 日本(このくに)のサッカーを変えるのは 潔世一 あのエゴイストなのかもしれない」と冴が発言したことで絶望顔を見せる凛だった。
ちなみに冴が凛に近寄るところから最後の言葉まで、冴は一度も凛を見ていない。兄に認められたと思ったのに、実際に兄が褒めているのは違う男。とても酷なことである。それならば誰をずっと見ていたのかは、ぜひ漫画を読んで確認しよう。
第149話(U-20日本代表戦の終わり)
「あの瞬間お前が冴に勝つって俺だけが信じてた結果だ」
勝利の喜びに包まれている青い監獄側であったが、凛は一人だけ違う空気をまとっていた。
それでも律儀な性格である潔は彼に話しかける。潔の最後のゴールは潔だけのものではなく、凛と共に手に入れたゴールだったから感謝を伝えたかったのだ。
その間の会話の一言に、潔が冴を呼ぶところがある。
今まではモノローグ中に、〝糸師冴〟〝こいつ〟などと呼んでいる描写はあったが、潔の肉声で冴の名を呼んだのはこの場面が初めてである。
余談であるが、第88話の潔と凛の会話中に「お前って兄ちゃんと仲悪いの?」とあるが、本人に向かって兄ちゃんとは呼ばないはずだ。そのため潔が直接冴を呼ぶ時は〝冴〟で確定したと言える。
第157話
〝青い監獄〟計画の第二段階が始動した。
それは青い監獄内に欧州5大リーグを作り、新たな環境に身を投じて進化させるものである。
潔はドイツを選択し、憧れのノエル・ノアからサッカーを学べると胸を躍らせた。
突然始まったトレーニングをこなしていくが、バスタード・ミュンヘンの選手との基礎能力の差を思い知り、焦りをみせた潔はトレーニングが終わる直前で邪魔をされてしまう。
邪魔をしてきたのはバスタード・ミュンヘンの選手だった。
彼の名が『カイザー』だとわかった潔は、冴と同じ新世代世界11傑の一人であることに気がついた。
第174話
新英雄大戦(ネオ・エゴイストリーグ)第3段が開幕した。
ドイツのバスタード・ミュンヘン対イギリスのマンシャイン・シティの試合である。
ドイツ側のボールで試合が開始し、潔はカイザーのボールを奪ったものの、動きを読んでいた玲王にボールを奪われてしまう。玲王とネスのマッチアップとなり、玲王は股抜きでネスを抜き去った。この股抜きの技をみて、潔は瞬時に冴の複写(コピー)であることを見抜いていた。
第182話
〝カイザーインパクト〟によりドイツ側はイギリスと同点に追いつく。
BLTV視聴者はもちろん、両チームの選手たちもそのスーパーゴールに圧倒されるなか、潔だけは冷静にカイザーのプレーを分析していた。
潔は彼の眼の使い方から『超越視界(メタ・ビジョン)』こそが鍵となることを知る。さらにその超越視界を使いこなすことができれば「世界(アイツら)にも勝てる…‼」と潔は確信した。
その見開きページ、原作21巻118~119ページに大きな潔の顔の周りに散らばったピースがある。そこにはおそらく潔が世界レベルだと意識している人物の顔が描写されているが、冴のピースもあるのだ。しかもその大きさが、凛とほぼ同等であり、それだけ潔が冴のことを意識していたと改めて実感できるシーンでもあった。
第205話
バスタード・ミュンヘン対マンシャイン・シティの試合は前者の勝利で終わった。
ゴールは決められなかった潔であったが、MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に選ばれてサッカー雑誌の取材を受ける。ここでの記者が、第4話で登場した記者と同じ人物であったことは勘の鋭い方ならすぐに気づいただろう。
記者の弐瓶は潔の素直な様子に感動するが、その時の比較対象に冴が出てくるのはボーナスタイムに他ならない。ぜひとも弐瓶には潔と冴を二人同時に取材してほしいものだ。
キャラクターブックによる情報
身長差
冴の方が5センチ高い
足のサイズ
潔の方が0.5センチ大きい
好きな季節
冴:夏の終わり(なんか世界中が寂しくなった気がするから)
潔:秋(ちょっと寒くなってきたぐらいがさみしくなって好き)
好きな食べ物
冴:塩こぶ茶
潔:きんつば
地球最後の日に何をするか
冴:世界一のストライカーに世界一のパスを出す
潔:きんつばとおいしいお茶をいただきたい
全ては羅列しないが、二人の気が合わないはずがない情報の数々である。
表記方法について
冴の名前が一文字であり、また潔も苗字一文字のため、検索避けの観点から某SNS上ではそのまま冴潔と書き込まないことを推奨している。
seis
アルファベット表記
さえいさ
ひらがな表記
🍵🦐
冴の好きな食べ物が塩こぶ茶、潔の好きな動物が伊勢海老ということからきている。