概要
明治23年(1890年)11月11日に開業した赤煉瓦造りの展望塔。高さ52メートル。東京における高層建築物の先駆けとして建築され、日本初の電動式エレベーターが設置された。
凌雲とは雲を凌ぐように高いことで、頼三樹三郎の七言絶句(漢詩)にも「当年意気欲凌雲」(当年意気雲を凌がんと欲す)とあるが、これは意気盛んなさまを言っている。
「浅草十二階」と呼ばれ親しまれ、開業時には多数の人々で賑わったが明治末期以降は客足が減少し経営難に陥った。大正12年(1923年)9月1日の関東大震災で8階部分より上が崩落。9月23日に爆破解体、33年の歴史に幕を下ろした。
その後は再建されることはなく、劇場やパチンコ店を経て現在はオーケーになっている。
東京スカイツリーから直線距離で2kmほど。
2018年2月には浅草商業ビルの工事現場で基礎部分のレンガと八角形の土台のコンクリートの一部らしきものが発掘され、商業ビルの完成後にビルの壁面に凌雲閣を描いた浮世絵を拡大複製した壁画が貼り付けられた。
明治中期の建築物で大正期には客足が遠のいていたとはいえ、関東大震災で崩落したという最期から大正浪漫を象徴するアイコンとして描かれることが多い。
関連サイト
東京百美人 日本初の美人コンテストが浅草凌雲閣で開催された。
Geysha of Tokyo (東京百花美人鏡) 上記コンテストの写真帳。