概要
初代通天閣は明治45年(1912年)に完成。
明治36年(1903年)に開催された第5回内国勧業博覧会の会場再開発計画の一環として建設された。
モチーフはパリのエッフェル塔と凱旋門といわれる。当時は高さ250尺で、東洋一の高さを誇っていた。
「通天閣」の名は「天に通じる高い建物」の意味。漢学者藤沢南岳(小説家藤沢桓夫の祖父)が命名したといわれる。完成時、既に東京には「浅草十二階」こと凌雲閣があり、こちらは「雲を凌ぐほど高い建物」の意味だったため、明確な資料は存在しないものの、それを意識したのかも知れない。
松下電器産業創設者の松下幸之助も配線工として建設工事に参加していた。
実は吉本興業がこの通天閣の持ち主だった頃がある。創業者の一人である吉本せいが、当時の日本円にして31万円で買収していた。
しかし昭和18年(1943年)、直下にあった映画館・大橋座の火災で凱旋門を模した外装も損壊し脚部の強度が低下したため解体され、鋼材は軍需資材として供出された。
解体供出された残骸が終戦後の明石市の海岸で見つかっている。
現在の2代目は昭和31年(1956年)に完成。日立製作所グループが広告を出しており、正午には「日立の樹」が流れる。当初は大阪にゆかり深い松下電器産業に広告出稿を依頼したものの断られ、日立に決まった。松下の総帥・松下幸之助は後にこの事を悔やんでいたといわれる。
なお、エレベーターだけは松下とつながりを持つ米オーチス社製だったが、平成13年(2001年)に日立製に代えられた。
メイン画像では日立の広告の上にアナログ時計があるが、少し前にデジタル時計に換装された。
公式ホームページによると
- 高さ:100m
- 通天閣観光株式会社が運営している
- 「通天閣」は通天閣観光株式会社の登録商標である
- 営業時間:午前9時~午後9時(年中無休、入場は終了時間の30分前まで)
- 展望料金:大人600円 大学生500円 中高生400円 小人300円
- てっぺんの丸いネオンは色の組み合わせで翌日の天気を表している(気象台と専用回路で繋がっている)
ちなみに、ヲタ街で有名な日本橋の近くにある。
干支の引き継ぎ式
毎年年末に、この建物で実際の動物(龍のみ実在しないためタツノオトシゴが代役)を使って行われる行事。
しめ縄の首飾りを受け渡し、動物の名前を使った言葉遊びの口上を述べる。
関連タグ
あべのハルカス:2014年に全面開業した大阪の新しいランドマークタワー。施工主体の竹中工務店は通天閣の耐震工事も担当した。