俺にはわかる。俺の中にあるなにかが、お前たちを悪だと確信させる。
悪は処断しなくてはならない。
罪は処断されなくてはならない。
人物
CV:緑川光
対アルター能力者特殊部隊『HOLY』に所属するアルター使いであり、物語のもう一人の主人公。
通り名は『絶影を持つ劉鳳』。
眉目秀麗な青年で、A級のアルター使いである事から部隊内でも指折りの精鋭として知られる。
苗字が劉で名が鳳である(かなみが劉くんと呼ぼうとしたが、断られている)。
ロストグラウンドの実質的支配者である劉家の生まれであり、父は劉大蓮、母は劉桂華。
普段は礼儀正しく冷静に振る舞う好青年だが、任務に赴けば凍つく刃のような冷徹さと卓越した戦闘技能で、眼前の標的を容赦なく撃滅する。
その戦闘センスはネイティブアルターでも高い戦闘力を持つカズマを、1度目は一切の反撃を許さず叩きのめし、2度目でも少し本気を出しただけで圧倒するなど、並みのアルター能力者とは比較にならないほど習熟した技量を有している。
何よりも秩序と正義を重んじており、己の信じる正義を貫き、殉ずる不器用ながらも一途な男。
6年前に起きた事件で母を喪い、それがアルター犯罪者の仕業と考えその存在を強く憎むようになった。HOLYでアルター狩りに身を投じているのは、家族を奪った存在の追跡と復讐を原理とする。
そのため往生際の悪い相手には苛立ちを募らせ、ときに普段の冷静さと変わって激情家としての一面を曝すこともある。特にカズマに対しては己でも説明しがたい感情が疼き、普段以上に熱くなりやすい。
聞き分けのいい優等生に見えるが、本質はカズマ同様にどこまでも自分の道を貫くことに魂を燃やす熱い男である。ただ秩序を重んじるため、自身の理念に従うあまり感情を押し殺して頑固になることも少なくない。
また、他者を寄せ付けないように振る舞い、幼馴染であるはずの桐生水守にすら冷たく接する。
しかしこれも当人の不器用な優しさの裏返しであり、同時に母を殺した「アルター使い」に対する復讐の念に起因する孤高の精神の表れともいえる。
カズマに対しては最初こそはただの、いちアルター犯罪者としか見ておらず下劣であると切り捨てていた。
だが、戦うたびに成長しふてぶてしくも強くなるカズマを『絶対に負けられない敵』と認識し、その名を刻み合う宿敵同士になる。
なお、カズマから"似た者同士"と言われており本人は認めていないものの、頑固さや負けず嫌いな一面など本質的には似た部分が多い。
使用アルター
絶影(スクライド)
腕組みをし、拘束衣を着て顔の左半分を隠した少年のような姿のアルターを発現させる自立稼働型アルター。
二本のムチのような物を振り回し精密で強力な攻撃を行う。
破壊力には欠けるが基本的な能力が恐ろしく高く、これと言った弱点のない優秀なアルター。
物語の進行と共にさらなる形態変化を見せる。
詳しくは該当記事にて。
人間関係
カズマ:本編第1話で邂逅したネイティブアルター。圧倒的な強さで打ち負かし捕縛するも、不意の反撃を置き土産に脱獄されてしまう。それ以降互いを互いの『絶対に負けられない敵』と認識し、その名を刻み合う宿敵同士になる。
桐生水守:幼馴染。ロストグラウンドで再会した際には昔とは打って変わって冷たく当たっていたが内心では彼女の身を案じるなど彼なりに気を使っている。
シェリス・アジャーニ:HOLYでの同僚。本編開始前にネイティブアルター達から彼女を救った事で淡い恋心を抱かれているが本人はネイティブアルターへの憎悪が先行しがちだったため、彼女への想いに気が付いたのは最終盤での出来事を得てからだった。
由詑かなみ:三度目のカズマとの戦いの前にかなり手荒なやり方で彼女からカズマの情報を聞き出そうとした。そして、向こう側の扉を開き、記憶喪失になった後に彼女を助ける形で再度出会う。記憶喪失の間に彼女の優しさに触れ、記憶を取り戻してからは犯罪者の仲間ではなく"守るべき者"として彼女の身を案じ、最終決戦ではカズマと共に彼女の救出に向かっている。何気に人見知りのかなみに懐かれている数少ない人物でもあり、やはり根底はカズマと似通った所があると言える。彼女の事はかなみと呼ぶがカズマの前でそう呼ぶと怒られる。
ストレイト・クーガー:HOLYの同僚。幼馴染である水守を含んだ三角関係の間柄だが、当のクーガーの信条からか邪険な関係というわけではなく、互いの実力を信頼し合っている他、終盤では共に戦うなど良好な関係。最後のケンカでは劉鳳の思い描いた理想にもちゃっかりいる事からもそれが窺える。