一度こうと決めたら、自分が選んだのなら、決して迷うな。
迷えば、それが他者に伝染する。
選んだら進め。進み続けろ!
人物
CV:保志総一朗
本編では「カズマ」とだけ呼ばれる方が多いが、検索で他の名前が『カズマ』のキャラまで引っかかるため、このタグが設けられた。
連経済特区こと「ロストグラウンド」の崩壊地区で、なんでも屋を営むアルター使いの青年。
名前は「本名かどうかも解らねえし、苗字もねえ」「只のカズマ」で、経歴も殆ど不明。
『シェルブリットのカズマ』は通り名であり、ネイティブアルターの間でも浸透している程有名(君島が売名しているため)で自他共に呼称する。
漫画版では実の兄を名乗る蒼乃大気と言うHOLY隊員が登場(オルタレイションでもちょっとだけ出ている)しており、彼と戦う場面は漫画版屈指の名シーンであると共に"カズマ"と言う男の本質を垣間見る事が出来る。
ロストグラウンドで孤児、というかもはや野生児として野蛮粗暴な弱肉強食の幼少期を過ごしていた。
物心ついたころには既にネイティブアルターとして覚醒し(毒親をアルターで返り討ちにしたと思しき回想がある)、ケンカに明け暮れ強奪した食料で食いつなぐその日暮らしを行っていた。
ある日ストレイト・クーガーと出会って初の黒星を喫してからは義兄弟のような関係となり、彼から生き方と戦い方を叩き込まれる。
HOLYのロストグラウンド進攻とクーガーの出奔からは、ひと悶着ありつつも現在の生活に落ち着いた。
そんな平穏も為す術なく叩き伏せてきたむかつく野郎こと劉鳳との邂逅から一変。ネイティブアルターとHOLYの抗争、さらにはロストグラウンドと日本の存亡をかけた戦いへと燃え上がっていった。その渦中にカズマ自身も、劉鳳との再戦に臨むべく進んで身を投じていく。
性格は身勝手で負けず嫌い。自分に嘘は付けず、短気で喧嘩っ早く、他者に媚びない直情型のバカ。幼い頃から一人で生きてきたためか、物事に対しての決断が早い。
妥協や諦めを頑なに嫌い、何事にも己の力を信じてぶち当たる独自の行動理念を持つ。
様々な闘い、出会い、別れを経て思考形態が「力を正面から押し通す」事に特化していく。
こと戦闘においては顕著で、殴ったが効果が見られないことに対し、彼が取った次の手段は
「次はもっと力を込めて殴る」なんともカズマらしい。
粗野で単細胞な面が目立つ一方で義侠心が強く、弱い相手に力を振るうことを嫌い、自分が守ろうと決めたものには心配をかけさせまいと気丈に振る舞って見せるなど、不器用な優しさも隠している。
そして言い訳のしようがないほどのロリコン。……というか出逢った運命の相手が、小学生入学前ほどの歳で自分よりよっぽど精神的に大人だったという話。
出会って2年になるが、早くも尻に敷かれ気味。当人も彼女には全く頭が上がらず、自身が能力者でケンカや暴力を日々のシノギにしていることを隠している。
なお、知能(学力)は極めて低くHOLYに拘束された際に受けた学力診断では「1+1=3」と答えるなど五歳児なみの知能と診断された。
一応、頭が悪い自覚はあり、金勘定など経済的な面は相棒やかなみに任せきりにしている。反面、修羅場続きの人生で培った的確な判断力ととっさの機転は卓越している。
そして弱肉強食のロストグラウンドを生き抜いてきた自信と価値観は、ときに生き様と相俟ってどんな言葉より力強く響き、他者の生き方に影響を与えていく。
使用アルター
シェルブリット
カズマの右腕を基点に発現する、金や赤の暖色をベースカラーとする手甲型の融合装着型アルター。
腕その物が縦に三枚下ろしになり、複数の光のリングで再び一つに束ね直された右腕を、アルターの装甲が覆う事で再構築が完了する。
カズマの直情径行を反映してか、背中の突起物状炸薬を推進剤にし、頑丈な構造に任せた強力なパンチを放つという単調極まりない能力。膂力・握力自体も増強しており、推進剤なしでも自動車くらいは粉砕し、パンチの反動で空も舞えばその高度から右腕一本で着地してのける。発動時は髪がヤマアラシの如く逆立つ。
当初はその単純さからHOLYに捕縛された際の能力測定ではCランクと軽んじられていたが劉鳳との出会いを得て、加速度的に進化して行き、パワーアップしていく。
詳しくは該当記事にて。
人間関係
劉鳳:本編第1話で邂逅した対アルター犯罪特殊部隊『HOLY』の隊員。カズマを圧倒的な強さで打ち負かし捕縛するも、不意の反撃を置き土産に脱獄されてしまう。それ以降互いを互いの『絶対に負けられない敵』と認識し、その名を刻み合う宿敵同士になる。
由詑かなみ:2年前に出会った少女。崩壊地区にある朽ち果てた診療所で二人暮らし。カズマは自分がアルター能力者であることは彼女には隠している。
君島邦彦:何でも屋稼業の相棒。金銭感覚や交渉能力に乏しいカズマのサポート役。
ストレイト・クーガー:ロストグラウンド最強最速のネイティブアルター。今はHOLYに所属しているが、幼少期のカズマの兄貴分&喧嘩の師匠だった。「シェルブリット」の名付け親であり、カズマの『衝撃のファーストブリット』も、クーガーの三つある必殺キック一号の名を暖簾分けしたもの。ニックネーム代わりに「カズヤ」と敢えて誤称しては「カズマだ!」と突っ込まれている。
関連タグ
イサム・ダイソン:『マクロスプラス』の主人公。一見すると、何の関係もなさそうに見えるが、実は保志総一朗氏がカズマを演じる上で、役作りとして参考にしたキャラクターでもある。本人曰く「イサム役の山崎たくみ氏の荒っぽい芝居をベースにして、そこに自分なりのワイルドさを加えたのがカズマの声」と語っている。また、奇しくもその山崎氏は『スクライド』でカズマの相棒である君島邦彦を演じており、そのせいかスタッフからは「カズマと君島はどこか似ている」と言われた事も。
大門大:中の人繋がり。喧嘩っ早いところなど共通点も非常に多い。
キラ・ヤマト:中の人&キャラデザ繋がり。ただし、性格は正反対。
カナード・パルス:キラ同様に中の人&キャラデザ繋がり。性格も粗暴で荒れているなどキラとは正反対にカズマと似通っている。GジェネWORLDではシャイニングフィンガー使用時に「見せてやる!シャイニングの輝きをな!」「スーパーゴッドフィンガーで……消えろ!」などカズマを彷彿とさせる台詞がある。
相葉祐希:『スクライド』の前に製作された谷口悟朗氏による初監督作品で『無限のリヴァイアス』に登場するキャラクター。中の人&キャラデザ繋がり。自分勝手で乱暴な性格をしているなど、どこかカズマと似ており、この作品に出演した縁で保志氏はカズマを演じる事となった。
ミハエル・ギャレット:後に『スクライド』と同じ谷口悟朗氏の監督作品『ガン×ソード』に登場するキャラクター。中の人繋がり。キラのようにカズマと性格は正反対のように見えるが、谷口悟朗氏は、漫画版『ガン×ソード』の巻末付録である保志総一朗氏との特別対談にて、ミハエルについて「本質的には、カズマと同じ」と評する一方で、「カズマとの違いは、ミハエルの方が知能指数が高いこと」とも語っている。