プロフィール
概要
黒のリヴァイアスの乗組員。リーベ・デルタの生徒だった頃は第二操船科に所属。
主人公である相葉昴治の1歳下の弟であり、容姿・能力ともに兄より優れ、喧嘩も強い。協調性は低く、荒っぽく、反骨心の強い性格も昴治とは真逆であるが冷血というわけではないために情を見せることもある。
部屋に関しても整理整頓している昴治とは逆に散らかっており、同じ部屋を使っていることから、昴治は祐希側の部屋にしかないドアから出るために足下を選んで歩いている。
女性関係
運動能力・操船技術・容姿ともに優れている為、好意を抱く女性も少なくないようだが本人の性格から長続きしないでいる。
本命は幼馴染の蓬仙あおいであるがあおいからは幼なじみとしか見られておらず、最終的には昴治と結ばれたことで失恋に終わる。
作中で判明している交際に関しては最初は昴治から横取りした耶麻沢ケイコと交際するも昴治へのあてつけだったことから、すぐに別れており、次に自分と似たところがあるエリナ・リグビーと交際するもそれも長くは続かず、最終的には同じ優秀な一匹狼タイプながらも逆に社交性があるカレン・ルシオラとつかず離れずの関係となった。
紳士的というわけではないが女性に噛みつくことは少ない。しかし、ユイリィ・バハナに対しては自分よりも他人を優先しがちなことや時に優柔不断なことが昴治と似ていることから反発しており、ファイナ・S・篠崎に対してもあおいから好意を抱かれている昴治がファイナと親しくしていることやファイナの宗教ぶりから嫌っている。
本編開始前
幼少時は泣き虫で逆にヤンチャな昴治にリードされていたが昴治が祐希の父親代わりにもなろうとするようになってからは昴治に反発するようになり、3年前のケイコの一件の後、自宅で大ケンカに発展し、窓ガラスで昴治の右肩に傷を作ってしまう。
以降は昴治とは不仲となり、同じ部屋を使いながらもアコーディオン式のパーティションと本棚で区切るようになった上、母・相葉律子との仲も溝が出来てしまう。祐希があおいを気にかけるのはあおいに母親を重ねていることもある様子。
小説版では昴治が離婚した父親に内緒で会いに行っていることも昴治への反発の理由の1つとして語られた。
リーベ・デルタに入学してからは同じ第二操船課のラリィ・イェーガーとコンビを組むも祐希が実習時に無茶な操縦をするなどしていた為、折り合いは最悪だったようである。
ちなみに『月刊ニュータイプ』1999年11月号に収録された設定資料集によれば祐希は昴治への当てつけのため、バイト代を貯金して、リーベ・デルタへの入学費用を工面したとされており、小説版でもその設定が反映されている。
作中での動向
リヴァイアス内においてはユイリィの判断で昴治グループに登録されるが彼らの部屋には住まず、1人で生活し、途中からはカレンと共に暮らすようになった。ちなみにグループ登録は昴治がやったものだと勘違いした際には昴治を殴り飛ばしている。
リヴァイアス内の航宙士成績テストで1位だったことから、ツヴァイのグラン・マクダニエルの指示でヴァイタル・ガーダー アインヴァルトのパイロットに選任され、尾瀬イクミやマルコ・バウル、リーベ・デルタ時代のパートナーのラリィと共にメインルームオペレーターの1人として活動。メインパイロットのグランが裏切りで失脚後、イクミが新たなメインパイロットとなり、イクミの席はカレンが担うようになった。
VGチームにおいてはエースパイロットとして活躍し、当初は険悪な関係だったイクミとも真紅のディカスティアとの戦闘を経て、友情が芽生え、あおいを守るためと昴治への対抗心から、イクミのクーデターに協力し、シュタイン・ヘイガー同様に腹心となり、ガーディアンズの一員にもなる。しかし、その影でヘイガーの暗躍を許す結果となり、昴治とあおいはヘイガーの陰謀で最低ランクのEランクに隔離され、脱出してきた昴治はイクミにニードルガンで撃たれ、祐希は動揺しながらも兄を見捨ててしまう。最終的には灰のゲシュペンストとの戦いの後、カレンの叱咤を受けて、イクミに射殺されそうになっていた昴治を助けるも昴治はイクミとの命懸けの向き合いをやめようとせず、祐希は昴治の覚悟を見届けることになった。
救助後は多少は丸くなり、アコーディオンの間に嫌がらせで置いていたバッグも片付け、矩継真琴が相葉家に足を運んだ日に昴治が見せた大人たちへの怒りと再乗艦の決心を見てからは昴治とはケンカはしなくなった程度には改善されたが大きく成長した昴治の姿に寂しさと敗北感も抱く。
ライバル視しているエアーズ・ブルーに借りを返すべく、再乗艦し、またもや敗れながらもバンダナを奪いとったことでようやく一矢報いた。
漫画版
あおい視点の物語ゆえに出番は多く、火星圏でのパーティーにおいては直前の戦闘で昴治の判断力もリヴァイアスを助けてくれたことをあおいから伝えられるシーンも描かれた。
余談
相葉祐希を演じた保志総一朗は漫画版『ガン×ソード』の巻末付録である谷口悟朗氏との特別対談で『無限のリヴァイアス』では当初ナイーブな主人公である相葉昴治の役のオーディションを受けていたという。
それまでは真面目でナイーブな性格をした線の細い役柄の系統の仕事が多かったものの受かったのは自分勝手で乱暴な捻くれた弟の方に決まったと知ったときにはビックリしたと語っており、後に数多くの作品で組むことになる谷口に対しても「チャレンジャーな監督だなぁ」という印象を抱いたという。
また、本作に出演した事が縁で保志は本作と同スタッフの作品である『スクライド』で主人公・カズマを演じることになる。
ちなみに昴治役の白鳥哲とは以降も『スクライド』や『機動戦士ガンダムSEED』で共演するも白鳥氏の演じたキャラが保志氏の演じたキャラに(実力行使的な意味で)負けている為、一時ファンの間では「喧嘩になると白鳥キャラは保志キャラに勝てない」というジンクス(笑)がまことしやかに囁かれていた。
なお、ときた洸一は『機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY』に登場するカナード・パルスを当初、祐希をイメージして描いていたらしい(参照)。
このカナードも祐希と同じく、映像作品では保志が声を当てている。
本放送中は視聴者からの人気が高いキャラクターであり、『アニメージュ』2000年4月号のキャラクター人気投票では『リヴァイアス』勢ではトップ、男性キャラクター全体でもオーフェン(『魔術士オーフェン』)と1票差で2番目となる総合5位に入った。
ちなみに当時はこずえと同じ声優が声を当てていた魔法少女が1位を独占していた時代であり、同月号では『リヴァイアス』勢では兄の昴治が19位、ネーヤが25位である。
このことを踏まえてか『リヴァイアスイリュージョン』でも自身を「一番人気」と称している。
『リヴァイアス』勢が最も多く30位以内に入った翌5月号でもトップとなる7位(昴治8位、ネーヤ16位、ブルー27位、イクミ30位)だったが、放送終了後の6月号では昴治に人気を抜かれていた(昴治8位、ネーヤ12位、祐希20位)。
作中では数多くのキャラクター達が8か月の漂流生活の中で悲惨な体験をした一方、祐希は何度も過酷な戦闘で最前線に出ざるを得ない状況に見舞われることはあったがメインキャラでは数少ない悲惨な境遇に遭わずに済んだキャラクターである。しかし、再乗艦後は昴治との関係、ブルーとの決着、カレンとの関係などこれから向き合わなければならない点が多いことが示唆されている(『月刊ニュータイプ』2000年5月号)演者の保志も祐希の強さは「自分の決めたところを迷わず実行できるところ」であり、それが自身を支える拠り所になっていると評した上、再乗艦後は自分自身と向き合っていく必要があるだろうと評している。
関連タグ
無限のリヴァイアス 相葉昴治 蓬仙あおい エリナ・リグビー カレン・ルシオラ エアーズ・ブルー
シェルブリットのカズマ:谷口悟朗監督が『無限のリヴァイアス』が終わって、2年後に手掛けたテレビアニメ『スクライド』の主人公。中の人が保志総一朗氏、監督は谷口氏、シリーズ構成は黒田洋介氏、キャラクターデザインは平井久司氏など、他にも数多くの繋がりがある。性格や人となりも結構似ている。ドラマCDでは、カズマに浮気の疑惑を持ったヒロインの由詑かなみがヤキモチを妬いて「カズ君の馬鹿ァ!違うキャラみたいだよぉ!!」と叫ぶシーンがあり、シナリオライターも同じである事から、恐らく祐希の事を指しているのだと思われる。
キラ・ヤマト:中の人とキャラデザが同じ機動兵器のパイロット。ただし性格は昴治の方が遥かにキラに近い。祐希の性格のうち反骨心の強い点は先述のカナードや彼、口下手で不器用な点は彼の方に似ている。