CV:氷河流
概要
交通事故で両親を失い、さらに自身も生死を彷徨う大怪我を負ったが、奇跡的に一命は取り止めた。
しかし最先端技術を応用した手術の後遺症により認識障害が起き「目に映るものは醜く歪んだ肉塊や臓物の姿」、「耳に聞こえるのはノイズが入り混じった不協和音」、「口にする物は全て腐った生物」と彼の世界が狂ってしまい、それがストレスになり性格も陰鬱な形へと変わってしまった。
この事は彼自身、医大生という事もあり今の現状を話してしまうと人体実験やモルモットにされてしまう事を理解しており、それを恐れて周囲の人達とは耐えながらも事故前と同じ様に接していた。
そんな狂った世界の中、彼は病院内で一人の少女「沙耶」と出会う。彼女だけはこの異常になってしまった世界になった中、普通に接し、普通に会話し、普通に認識出来る唯一の存在だった。
退院後、郁紀は沙耶と共に暮らして行く内、周囲の人とは距離を取り始めた。せめて自宅では快適になるようにとペンキを混ぜて壁に色を塗り、沙耶の作る「食事」を試し、夜ごと彼女と抱き合い眠る日々が続く。
そして郁紀は、沙耶が「父親」と呼ぶT大元教授の奥涯雅彦を探し始める。奥涯教授は不祥事により職を辞した後は消息不明となっており、沙耶に出会ったのも、彼女が教授の手がかりが病院に残されていないかと探していた為だった。
そして彼はさらに深い狂気の世界に入り込む。全ては沙耶の為に……
分岐ルート
選択次第で3つのEDに分岐する。
どのルートでも沙耶との「別れ」が待っているが、いずれも印象に残る切ないEDである。
関連イラスト
沙耶とペアで描かれているイラストが多い