概要
Steamで配信されている個人製作の短編テキストアドベンチャーゲーム。
霧の中を散歩するのが好きな少女が、午前五時に家を出て、霧の中をさまよいながら、様々な物事に遭遇する。プレイヤーはその都度提示される2つの選択肢からどちらかを選択し進んでいく。選択肢によって「眠気」「渇き」「狂気」「充電」の4つのパラメーターが増減する。午前八時までにこれらが上限に達してしまうとゲームオーバーになる。
本作は午前8時までゲームオーバーにならずに散策をすることが目的の「散策」パートと、散策に成功した際に展開されるシナリオパートの2種類から構成される。
プレイヤーは、散策パート中は先述の上限値に注意しつつ、タイトル画面→散策前シナリオ→散策パート→散策後シナリオ→タイトルバックを繰り返すことで、物語を読み進めていく事が出来る。
あらすじ
朝の早い時間、午前五時くらいになると、この町にはときどき濃い霧が出る。
霧の濃い日に出かけて、それっきり帰ってこなかった――そんな話をときどき聞く。本当のことかどうかはわからない。でも、この町では霧の濃い朝に出かける人はあまりいない。山の中のログハウスに住む彼女は、そんな霧が好きだった。
霧の濃い朝は、いつも散歩に出かける。でも、どうして霧が好きなのかというのはよくわからない。だから、霧は好きだけれど、霧の朝は好きじゃない。
自分でもわからない何かに惹かれて、突き動かされるみたいに、彼女は霧の中をさまよい歩く。
登場人物
- 霧の中を歩く少女
霧が好きな少女。山の中のログハウスに家族と一緒に住んでいる。家の中には、古いアップライトピアノが設えられているが、家族にはピアノを弾く者は居ない。彼女は霧と同じくらい、幼い頃から住んでいるこの家も気に入っているが、もうすぐ引っ越しでこの家を出ていくことになっている。
ここで過ごした時間のことを忘れてしまいたくない…そう思いながら、彼女は霧の中を歩く。
- 記憶を失った男性
少女が霧の中で出会った男性。記憶を失っていて、自分の名前もどうしてそこにいるのかさえ思い出せないらしい。但し、経験は忘れているが、その経験で得た「知識」は覚えており、自身の忘却に対して楽観的な見解を持っている。また、彼の語調は冗長でありながら、彼女を安心させる何かを持っている。
