概要
原野とは、人工物が何も無くて、過去に人の手が加えられていない野原のことである。建物が無いのはもちろんのこと、用水路や田んぼや畑など、また人工の植林も成されていない、ほぼ自然そのままの姿のものを指す。
険しい山や急傾斜地は原野とは呼ばず、比較的平らな状態の土地を指す。池や湖などの水域も原野と呼ばないが、場合によってはところどころに小川や沼地があったりする。
典型的なイメージは、草が生い茂っていて、樹木は無いかあっても少ない。過疎で廃村となって人工物が朽ち、自然そのままのような状態になった土地も多いが、これは原野とは呼ばない。
日本の平地のほとんどは、過去に何らかの人の手が加わっており、本当に手付かずの原野は北海道を除くと極めて少ない。原野に見えても野焼きされて木が生えない状態になっているだけだったり、何十年も前に耕作放棄された田畑の成れの果てだったりする。