3つの意味
- 厨房で調理道具や食材等を納めるために使った収納具(「厨子」の「厨」は「厨房(ちゅうぼう、つまり台所、キッチン)」の「厨」と同じ字であり、料理・調理関連のことを指す字である)。
- 身の回りの品を納めるために使った収納具。室内装飾の役割も果たした調度品(家具)であった(つまり現代で言う「インテリア家具」でもあった。)上の厨房から派生したもの。
- 仏像・仏舎利・教典・位牌などを中に安置するための収納具(これは仏龕(ぶつがん)ともいう)。仏具の一種という位置づけになる。仏壇も厨子の一種と分類することもできる。これも厨房から派生したもの。
概要
仏具としての厨子は観音開きになっている。基本は手動だが、近年では電動で開けられるものも存在する。
創価学会や日蓮宗では葬儀にも使われており、小さな仏壇として利用が見直されている。
歴史
元々は中国大陸にあったもので厨房(台所)で使う調理器具を収納する場所のことだった。
次第に厨房以外でも使われるようになり仏具やインテリアとして活用され始めたと言う。
日本には奈良時代に伝わり、棚厨子として用いられた。
平安時代には庶民にも広がったことが当時の文献で示されている。
材料
漆を塗ったり、朱く染めたり玉虫の羽で装飾するなどさまざまなものがある。